ワークビット
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種類 | 株式会社 |
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略称 | ワークビット |
本社所在地 | 日本 〒242-0021 神奈川県大和市中央1-1-2第2近藤ビル5F |
設立 | 2005年3月1日 |
事業内容 | パソコン・周辺機器向けLSI等の企画、開発、製造、販売、及び、これらに関連する委託開発。 オーディオ・デジタル家電向けLSI等の企画、開発、製造、販売、及び、これらに関連する委託開発。 産業用機器、計測機器向けLSI等の企画、開発、製造、販売及びこれらに関連する委託開発。 |
代表者 | 松浦耕二(代表取締役社長) |
資本金 | 2000万円 |
従業員数 | 7名 |
主要株主 | 加賀電子株式会社 (所有割合100%) |
外部リンク | http://www.workbit.co.jp |
株式会社ワークビットは、神奈川県大和市に本社を置く日本の開発メーカー。
目次 |
概要
法人は一度解散しており、解散後、再創業された法人を改称し、今に至る。旧WORKBITは、秀永洋之によって、1989年に起こされた。資金0に住宅ローンも抱えた状態からの起業だったとのことである。
外付けHDDを長く手がけ、その中でバスマスタ転送方式のSCSIインターフェイスの開発を思い立ち、設計を行った。そのときの汎用ICからLSIへのシュリンクの経験が、LSIの設計、開発のメーカーとなる礎となった。その生い立ち故か、製品にはストレージ周り、バス変換の商品が多い。
自社ブランドでの製品は店頭に並んでいないが、Q-VISIONの製品の多くも同社の手による物である。
PC-98用SCSIインターフェイスで主に使われたSMIT(Suspended Memory maped I/O Transfer)転送方式を開発したのも同社であり、そのSCSIコントローラは、PC-98用のSCSIインターフェイスを販売している会社の多くが採用した製品をラインナップしていた。SMIT転送は後にI-O DATAによって、アドレスバスをデータバスとして流用し、データバスを見かけ上拡張するUltraSMIT転送方式が考案されIDE-98で利用されている他、ワークビットがPCカードにSCSIインターフェイスとしてそれらを実装し、16ビットPCカード、及び、カードバス、16ビットPCカード兼用カードとして、OEM供給を行っている。メモリマップドIO方式の延長にある同方式は、低速な16Bitバスにおいては、DMAや、バスマスタ方式の転送よりもCPUリソースと引き替えに高い転送効率を得ることが出来る。UltlaSMITに対応したSCSIインターフェイスはC-BUS、ISAで利用可能なプロトコルチップも開発されたが、こちらは市場に製品として出回る事はなかった。
特定の組み合わせのみで機能するデュアルエッジ等の本来の規格に独自の拡張を実装するケースも存在する。PC-98晩年のCバスSCSIの他、PATA(E-IDE)をUSBマスストレージに変換するチップは、I-O DATA等の周辺機器メーカーが外付けストレージデバイスの筐体に採用したほか、変換基板としてもその速度、安定性で一定の評価を得ており、一部では有名である。ASICのファームウェアやハードウェア情報は提供先に合わせて多くの場合変更可能になっており、同じ仕様であっても、返す名称が異なる(PCカード等)、機能が異なる(USAT3等)事があり、必ずしも同じチップが搭載されていても同じ特性、挙動を示すとは限らない。
現ワークビットは、2005年に本社開発部が再創業し、営業権を引き継いだ物である。
2006年より、自社ASIC以外にも他社のLSI等のファームウェアや、それらを元にした製品も作られるようになった。製品には、Ninjaを冠する物が多く、ASIC製品はチップの表面に優マークが刻印されている。
2008年に、加賀電子株式会社の完全子会社となっている。
自社製ASICを軸にソフトウェア、ハードウェアを手がけ、自社ブランドでの発売ではなく、開発用機材、OEM案件等をこなしている。そのため、プロダクトとして存在しても、一般のユーザが目にすることがほとんど無いチップ等も存在する。
沿革
- 2009年
- 平成21年 8月 SATA Command Monitorに新機能(簡易トリガ機能)を追加。
- 平成21年 7月 OEM向け省スペースPATA(IDE)‐SATA変換ボードPS-STD」開発・販売開始。
- 平成21年 3月 SATAコマンドモニタリング装置「SATA Command Monitor」開発。
- 平成21年 3月 SATAデバイス検査用 マルチファンクションテスター「SATA Commander Script」開発・販売開始。
- 平成21年 3月 ATA/ATAPIデバイス検査用 マルチファンクションテスター「ATA Commander Script」開発・販売開始。
- 平成21年 7月 OEM向け省スペースPATA(IDE)‐SATA変換ボードPS-STD」開発・販売開始。
- 2008年
- 平成20年 8月 SATAデバイス検査用 マルチファンクションテスター「SATA Commander Lite」開発。
- 平成20年 8月 ATA/ATAPIデバイス検査用 マルチファンクションテスター「ATA Commander Lite」開発。
- 平成20年 6月 SCSIストレージデバイス3.5SCSIユニット」開発・販売開始。
- 平成20年 5月 SunplusIT製LSI「SPIF226A」搭載USB2.0-SATA変換ボード「U2SA-226W」開発・販売開始。
- 平成20年 4月 加賀電子株式会社による発行株式100%の取得により、加賀電子株式会社の子会社となる。
- 平成20年 2月 OEM向けSunplusIT製SPIF223A搭載「A5STD35」用SATA変換サブボードを開発。
- 平成20年 1月 高速USBドライバー(USB MassStorage高速化ドライバー)「NinjaUSB」を開発。
- 平成20年 8月 ATA/ATAPIデバイス検査用 マルチファンクションテスター「ATA Commander Lite」開発。
- 2007年
- 平成19年 9月 大手電機メーカー向けにUSAT‐3の応用によるATA/ATAPIドライブ検査装置を開発。
- 平成19年 6月 特定OEM向けERI‐2用仮想DVD‐RAM機能搭載ファームウェアを開発。
- 平成19年 6月 特定OEM向けCATS‐3/Hanabusaを応用したSCSI‐CFメモリボード(仮想MO機能搭載)を開発。
- 平成19年 6月 特定OEM向けSPIF226A用仮想DVD機能搭載ファームウェアを開発。
- 平成19年 4月 SunplusIT製LSI(SPIF226A)の取り扱い及びファームウェア開発の提供を開始。
- 平成19年 3月 受託開発としてFPGA開発用ボード(CardBusタイプ)を開発。
- 平成19年 2月 ATA/ATAPI バスモニタリング装置 「ATAモニタ」を開発。
- 平成19年 1月 OEM向けCompactFlash型Hanabusa搭載USBホストアダプタを開発。
- 平成19年 1月 OEM向けミラーリングモードを搭載した高機能RAIDボード「A5STD35」を開発。
- 平成19年 1月 USB/1394-ATA変換ボード 「ERI-2 EVALUATIONボード」を開発。
- 平成19年 6月 特定OEM向けERI‐2用仮想DVD‐RAM機能搭載ファームウェアを開発。
- 2006年
- 平成18年12月 CompactFlash規格Rev3.0に対応したCardBus/PCI接続ATAホストコントローラー「UTATA」を開発。
- 平成18年11月 特定OEM向け CATS-3搭載SCSI-ATAPI変換ボードを開発。
- 平成18年11月 受託開発として特定装置向けMS-DOS用USB2.0ドライバーを開発。
- 平成18年10月 特定OEM向け AMI5搭載RAIDシステムを開発。
- 平成18年 9月 受託開発としてPCIタイプFPGA開発用ボードを開発。
- 平成18年 8月 特定OEM向け USAT-3用スパニング機能搭載HDDレコーダー用ストレージボードを開発
- 平成18年 7月 特定OEM向け USAT-3/NinjaSCSI-3RD搭載USB-SCSI変換ボードを開発。
- 平成18年 7月 特定OEM向け USAT-3用スパニング機能搭載ファームウェアを開発。
- 平成18年 5月 SunplusIT製LSI(SPIF216A)の取り扱い及びファームウェア開発の提供を開始。
- 平成18年 4月 受託開発としてFA用計測器を開発。
- 平成18年 3月 大手電機メーカー特殊装置用USBドライバーのライセンス供給開始。
- 平成18年 3月 特定OEM向け CATS-3搭載SCSI-SATA変換ボードを開発。
- 平成18年 3月 特定OEM向け AMI5搭載RAIDシステムを開発 。
- 平成18年 3月 受託開発として SD-RAIDボードを開発。
- 平成18年11月 特定OEM向け CATS-3搭載SCSI-ATAPI変換ボードを開発。
- 2005年
- 平成17年12月 特定OEM向けERI-2搭載スパニング機能搭載 USB/1394-ATA変換ボードを開発。
- 平成17年11月 CATS-3搭載特定OEM向け SCSI-ATA/ATAPI変換ボードを開発。
- 平成17年 6月 特定OEM向け USAT-3用スパニング機能搭載ファームウェア開発。
- 平成17年 5月 OEM向けUSAT-3/ERI-2/CATS-3用スパニング機能搭載ファームウェアを開発。
- 平成17年 5月 大手電機メーカーPC周辺装置用USBドライバーのライセンス供給開始。
- 平成17年 3月 USB2.0-ATAプロトコル変換LSI「USAT-3Lを開発。
- 平成17年 3月 ポータブルハードディスク製品 「Tripper MINI」を製品化。
- 平成17年 3月 NTSC ビデオ 4 入力を 1 チャンネルに合成出力・自在に重ね表示できる「TS-BOX4」開発。
- 平成17年 3月24日 所在地を神奈川県大和市中央1-1-25へ変更。
- 平成17年 3月16日 旧ワークビット社より営業権を譲り受け、株式会社ワークビットへ組織・商号を変更。
- 平成17年 3月 9日 資本金 400万円より2,000万円へ増資。
- 平成17年 3月 1日 旧株式会社ワークビット本社開発部が、「有限会社ワークブレーン」(東京都町田市)として営業開始。
- 平成17年 2月 株式会社ワークビット(代表取締役社長 秀永洋之)解散。
- 平成17年11月 CATS-3搭載特定OEM向け SCSI-ATA/ATAPI変換ボードを開発。
- 2004年
- 平成16年 7月 Microsoft Windowsに対応した、デバイスドライバ自動インストール方式を開発。
- 平成16年 6月 RAID 0、1に対応したLSI「AMI-5」開発。
- 平成16年 5月 世界初の802.11g+CompactFlash CardBusカード及び専用LSIGemini-CF」開発。
- 平成16年 4月 ノートブック用 VideoエンコーダCardBusカード 「NoteTV」開発。
- 平成16年 3月 資本金 9,750万円に増資。
- 平成16年 1月 ATOP、USAT-3使用を利用したUSB2.0対応802.11g Wireless LAN 製品を開発。
- 平成16年 6月 RAID 0、1に対応したLSI「AMI-5」開発。
- 2003年
- 平成15年11月 株式会社メディアロジックと合併。
- 平成15年 5月 「Gemini」を応用した世界初のUSB2.0+IEEE1394 Combo CardBusカード開発。
- 2002年
- 平成14年 9月 ATA-PCI バス変換LSI「ATOP」開発。
- 平成14年 4月 USB2.0/IEEE1394-ATAプロトコル変換LSI「Eri2」開発。
- 平成14年 3月 CardBus対応のCompactFlashリーダ/ライタ「CF32」開発。
- 平成14年 3月 各種メモリカードに対応したメモリコントローラLSI 「Hanabusa」開発。
- 平成14年 4月 USB2.0/IEEE1394-ATAプロトコル変換LSI「Eri2」開発。
- 2001年
- 平成13年11月 CardBusにおいて、2つのPCIデバイスを1つに見せるブリッジLSI「Gemini」及びその応用製品の開発(USB+Wireless LAN CardBus Cardなど)。
- 平成13年 8月 ノートブック向けデータ自動バックアップ装置 「MySaver」開発。
- 平成13年 7月 パソコンアップグレードワークショップ「パソコン工房」閉店。
- 平成13年 6月 デジタルカメラ向けのポータブルハードディスク製品 「Tripper」開発。
- 平成13年 5月 USAT-2をより小型に高速化したUSB2.0-ATAプロトコル変換LSI「USAT-3」開発。
- 平成13年 8月 ノートブック向けデータ自動バックアップ装置 「MySaver」開発。
- 2000年
- 平成12年10月 4ch ATA RAID-5コントローラLSI「SIP-0」開発。
- 平成12年10月 世界初のUSB1.1/IEEE-1394-ATAプロトコル変換LSI「Eri」開発、販売開始。
- 平成12年 9月 SCSI 3-ATAプロトコル変換LSI「CATS-3」開発。
- 平成12年 9月 USB2.0-SCSI プロトコル変換製品「USSC-2」開発。
- 平成12年 8月 SCSI-ATA変換LSI 「CATS-1」開発、販売開始。
- 平成12年 6月 USB1.1-SCSI変換LSI 「USSC-1」開発、販売開始。
- 平成12年 3月 USB2.0-ATAプロトコル変換LSI 「USAT-2」開発。
- 平成12年10月 世界初のUSB1.1/IEEE-1394-ATAプロトコル変換LSI「Eri」開発、販売開始。
- 1999年
- 平成11年11月 USB1.1-ATA プロトコル変換 LSI「NinjaUSB-1」開発、販売開始。
- 平成11年 8月 PCI バス対応 UltraSCSI-3 プロトコルコントローラ「NinjaSCSI-32UDE」開発、販売開始。デュアルエッジ転送方式の開発により、転送速度を2倍に高速化。
- 平成11年 4月 大手パソコンメーカ純正 CD-ROM 向け 1チップ LSI 「NPATA、NPATA32」開発、販売開始。
- 平成11年 8月 PCI バス対応 UltraSCSI-3 プロトコルコントローラ「NinjaSCSI-32UDE」開発、販売開始。デュアルエッジ転送方式の開発により、転送速度を2倍に高速化。
- 1998年
- 平成10年10月 16bit、CardBus(32bit)に両対応したATA 対応 1 チップ LSI 「NinjaATA32Bi」開発、販売開始 。
- 平成10年 8月 16bit、CardBus(32bit)に両対応したSCSI-3 対応 1 チップ LSI「NinjaSCSI32Bi」開発、販売開始。
- 平成10年 7月 特定 OEM 向け高速プリンタ用ディスクアレイ装置開始。
- 平成10年 8月 16bit、CardBus(32bit)に両対応したSCSI-3 対応 1 チップ LSI「NinjaSCSI32Bi」開発、販売開始。
- 1997年
- 平成 9年 7月 資本金 6,825 万円に増資。
- 平成 9年 5月 PCI バス対応の UltraSCSI-3 ボード開発、販売開始。
- 平成 9年 5月 PCMCIA SCSI-3 対応 1 チップ LSI 「NinjaSCSI-3」開発、販売開始。
- 平成 9年 3月 「NinjaSCSI」販売数 10 万台突破。
- 平成 9年 5月 PCI バス対応の UltraSCSI-3 ボード開発、販売開始。
- 1996年
- 平成 8年12月 SMIT 転送方式 LSI 販売数 50 万 LSI 突破。
- 平成 8年 8月 MIDI 音源ボード「MIDISTAR」開発、販売開始。
- 平成 8年 7月 PCMCIA ATA 対応 1 チップ LSI 「NinjaATA」開発、販売開始。
- 平成 8年 6月 PCMCIA SCSI-1 対応 1 チップ LSI 「NinjaSCSI」開発、販売開始。
- 平成 8年 6月 パソコンアップグレードワークショップ「パソコン工房」を大和に開設。パソコンの CPU、ディスクのアップグレードビジネス開始。
- 平成 8年 5月 Windows95 対応サウンドボード「WaveSTAR」開発、販売開始。
- 平成 8年 5月 資本金 5,250 万円に増資。
- 平成 8年 3月 バスマスタ方式 LSI 販売個数 100 万 LSI 突破。
- 平成 8年 8月 MIDI 音源ボード「MIDISTAR」開発、販売開始。
- 1995年
- 平成 7年11月 PCMCIA サウンド & SCSI カード「WMCard」を開発、販売開始。
- 平成 7年11月 新転送方式SMIT(サミット)を考案。PC-98x1用プラグ&プレイ機能を盛り込んだLSI「SMIT98」を開発。
- 平成 7年 1月 資本金 3,500 万円に増資。
- 平成 7年11月 新転送方式SMIT(サミット)を考案。PC-98x1用プラグ&プレイ機能を盛り込んだLSI「SMIT98」を開発。
- 1994年
- 平成 6年 5月 PC9801-86互換PCM、FM サウンドボード「WaveMaster」開発。
- 平成 6年 3月 資本金 2,500 万円に増資。
- 1993年
- 平成 5年10月 Windows3.1 向けグラフィックアクセラレータボードの開発、販売開始。
- 平成 5年 3月 資本金 1,800 万円に増資。
- 1991年
- 平成 3年10月 世界初のPC-9801用バスマスタ転送方式LSI「BM98」開発。
- 平成 3年 7月 資本金 1,200 万円に増資。
- 1990年
- 平成 2年 4月 大和市中央に営業所、資材部を開設。
- 平成 2年 3月 資本金 600 万円に増資。
- 1989年
- 平成 1年10月 SCSIインターフェースコントローラ LSI 「WORKS-1」開発。
- 平成 1年 6月 資本金 300 万円にて神奈川県大和市に設立。