管理規約を破った住民のせいで、高級マンションが大混乱に陥ったワケ
マンションの「共用部分」にあたるルーフバルコニーに、サンルームを設置したA氏。マンションの管理規約違反に当たるとして、理事会から撤去を求められました。しかしA氏は、「理事会が設置を許可した」と要請に応じません。理事会とA氏のバトルはヒートアップしていきました。
【前編】「大迷惑…高級マンションのバルコニーに「サンルーム」を作った住民と管理組合の激烈バトル」
事故になったらどうするか
A氏からは誰にも迷惑をかけていないし、すべての責任を負うので認めてほしいとの回答がありました。
A氏の部屋は角部屋で、このルーフバルコニーは避難通路にはなっていませんので、確かにそういう意味では、他に迷惑がかかるということはないのですが、この建築物が原因で事故などが起こった場合、いくらA氏がすべての責任を負うと言っても、建築物を容認した管理組合の責任はまぬかれるものではありません。A氏の申し出は受け入れられないことです。
理事会の会議は議事録を作成しなければなりません。このマンションは、議事録を全戸配布しています。
ルーフバルコニー建造物についての検討事項も議事録に残しています。それを読んでいるA氏からは、自分の名誉を棄損する可能性もあるので、議事録を配布する前に自分にチェックさせるように要求がありました。
理事会は、A氏との間がこれ以上こじれないようにと要求に従い、事前に閲覧をしていただきましたが、そのうちにA氏から議事録案の訂正まで要請されるようにまでなりました。