新しくなった500円硬貨の発行が11月から始まった。

私たちにとって身近な存在の500円玉。

最新の偽造防止技術も施されているそうだが一体どのようにして、私たちの手元に届くのか取材した。

21年ぶりに新しくなった500円硬貨。

これまでの素材に白銅などを加え、ドーナツ状の枠をはめ込んで作られている。

またギザと呼ばれる硬貨のふちの掘り込みの形を一部変える技術が大量に流通する貨幣としては世界で初めて導入されている。

◆日本銀行大分支店・鈴木淳人支店長
「大きな理由は偽造の防止です。将来的に偽造貨が出ないように未然に防止するという意味で、新しく500円硬貨を発行することとしました。」

新たに発行された新500円硬貨、どのようにして市場に流通していくのだろうか?

発行初日の11月1日、日銀大分支店にやってきたのは県内の銀行から依頼を受けた警備会社の車。

500円硬貨を受け取るために出入りしていた。

しかし、セキュリティの関係で受け渡しの様子など、内部の撮影許可は出ず。

そして発行翌日の2日、新500円硬貨を受け取った豊和銀行の本店。

各支店に新500円を振り分けるそうだが…。
 
こちらも撮影はNG。

厳重に管理されているようだ。

ところ変わって、こちらは大分市にある豊和銀行の宗方支店。

本店から運ばれてきた袋が積み下ろされていた。

その中には輝くたくさんの硬貨が。

ようやく、新500円硬貨を撮影することができた。

この日、宗方支店に届いたのは新500円玉硬貨、2000枚。

機械に通すとスーパーのレジなどで見かける50枚ずつパックされた状態で出てきた。

この硬貨を早速、手にしようと両替に来る人も。

◆両替した人は
「うわっ!すっごい綺麗ですね。」
「500円硬貨、新しいのが出るというのをニュースで聞いて、どういう硬貨かなって興味があったので、きょう両替に来ました。」

◆豊和銀行宗方支店・仁部屋英明支店長
「新しい500円硬貨をご希望のお客様には50枚以下であれば無料で両替をさせていただきます。様々な偽造防止の技術が織り込まれておりまして、皆様にも安心してご利用いただけると思います。」

これから本格的に流通し始める新500円玉硬貨。

その対応も始まっている。

◆山路謙成記者
「大分駅にある券売機では、このように新しい500円玉を使って切符を購入することが出来ます。」

ただ、県内の駅で対応する券売機があるのは、まだ大分駅だけ。

自動販売機などの対応は徐々に進んでいきそうだ。

21年ぶりとなる新500円硬貨。

今年度は2億枚の発行が予定されている。