ジャパンライフ元会長 被告人質問で涙の謝罪 「間違っていた」
磁気健康器具の販売預託商法で顧客から現金をだまし取ったとして詐欺罪に問われたジャパンライフ(東京都、破産手続き中)の元会長、山口隆祥(たかよし)被告(79)は10日、東京地裁(浅香竜太裁判長)であった被告人質問で、「(被害者に)言葉に表せないぐらい申し訳ない。私が間違っていた」と涙ながらに謝罪した。
山口元会長は初公判で、捜査段階での否認から一転して起訴内容を認めた。弁護側から理由を問われ「人をだましてお金を取ろうとは考えていなかったが、弁護士に法的見地から詐欺に当たると言われたから」とした。破産の債権額は約7000人に計約1593億円とされるが、被害回復については「全国を回って、お客さんのところにある在庫を売るのを手伝いたい」と述べるにとどまった。
検察側が資金繰りが逼迫(ひっぱく)した2017年7月には業務を停止すべきだったと追及すると、「大変な騒ぎになってしまうので、できなかった」とした。「会社の延命を最優先させたのか」と問われると、「そうですね」と答えた。【遠藤浩二】