今回は、ちょい高ウイスキーとして、ホワイトホース12年を飲んでみます。

日本限定の12年もの

_DSC4026_01ホワイトホースは1881年にピータ・マッキーによって開発、販売を始めたウイスキーのブランドです。
名前の由来となったのは、エディンバラにあるスコットランド軍の酒場兼定宿であった「白馬亭」です。
この白馬亭には文人たちも宿とすることが多く、1745年に起きたジャコバイト蜂起の際には支持者たちの集会所にもなったとされています。

1926年には、それまでコルク栓が一般的だったキャップを、金属のスクリュータイプにした最初のウイスキーとなりました。

日本でも戦後からテレビCMなどで白馬が駆け抜けるイメージで宣伝をし続けていて、知名度の高いスコッチウイスキーの一つとなっています。

2009年にキリンが輸入元になると、ハイボールブームに乗る形で、ホワイトホースをキリンビールを置く飲食店を中心にハイボール用ウイスキーとして売り出すようになりました。
CMもそれまでのエモーショナルなものから一転して、ハイボールで楽しもうという内容に変わっています。


また、日本限定として、ホワイトホース12年も発売されました。
レギュラーボトルである「ファインオールド」同様に、アイラモルトのラガヴーリン、スペイサイドのグレンエルギン、オルトモア、クライゲラキをキーモルトにしたブレンドになっています。

スモーキー感、甘みがしっかりしたブレンド

ストレート

レーズンやリンゴの香りが先にやってきて、正露丸を思わせるピートのスモーキーさが続き、奥からカカオの香ばしさが締めてきます。

味わいは、アルコールからの辛みが少なく、甘みが主体で、柔らかい酸味が重なっていく印象です。

ロック

スモーキーな香りが一気に広がり、その後はレモン、レーズン、黒胡椒の香りが続きます。
味わいは、アルコールとは異なる辛みが目立ち、後から苦み、酸味へと続きます。ストレートで感じられた甘みは消えます。

水割り

リンゴ、レーズンの香りが前に出るようになり、スモーキーさは薄まります。奥の方からは黒胡椒のスパイシーな香りが感じられます。

味わいは、軽く苦みがあるものの、全体的には甘みがメインで、とても飲みやすくなります。

ハイボール

水割りよりもリンゴの香りが強めに感じられ、奥からピートのスモーキーな香りが感じ取れます。

味わいは、苦みが前に来た後、酸味が後からついてくる印象です。甘みは潜んで居るように思えます。

まとめ

ノンエイジのファインオールドと比べても、香りが濃くて豊かで、味わいもアルコールの刺激が少なく、熟成感をしっかり得られるブレンドになっています。

ただ、ファインオールドでキリンが推奨するハイボールも、12年だと苦みが強く感じられ、スッキリサッパリ飲めるとは言えません。ストレートやロックの方が楽しめるでしょう。

価格は2000円台前半で、酒屋さんや一部の量販店で比較的気軽に買えるでしょう。
  • メーカー:ディアジオ(輸入元:キリンビール)
  • 容量:700mL
  • アルコール度数:40度
  • 香り:リンゴ、レーズンのあと、正露丸のような香りが続き、奥からカカオ、黒胡椒も感じられる。
  • 味わい:飲み方によって、酸味と甘みが別々に感じられる。
  • ストレート A: アルコールの辛みが少なく、甘みが主体で飲みやすい。
  • ロック A: 黒胡椒の香りと辛みが前に出て、スパイシーな印象を受ける。
  • 水割り AA: リンゴやブドウのフルーティさが前に出て、甘みのある水割りに。
  • ハイボール C: 苦みが強くなり、サッパリと飲みたい人にはあまり相性が良くない。