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愛欲に堕ちる一等星 - バグの小説 - pixiv
愛欲に堕ちる一等星 - バグの小説 - pixiv
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愛欲に堕ちる一等星
どうも。
本当はダメなことだけど!ひでぇことだけど!シリウスとのドロドロの依存関係が見たい!
という話。最近真面目だったので、かなり際どいです。でも全年齢(鋼の意思)
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2021年11月6日 18:13

ある日のトレーナー室。 シリウスシンボリは紅茶を飲み、トレーナーと取りとめもないことを話しながら、ゆったりとした午後を楽しんでいた。 好きな映画、本、音楽のこと、学校で起きたこと、互いの身の上話。 常に周りに誰かがいるシリウスにとって、二人だけの時間は不思議な感覚だった。

ブゥゥゥゥ

突然、机の上のトレーナーのスマホが震え、連絡が来ていることを告げた。 せっかくのゆっくりとした時間に水を刺され、シリウスは少しの不快感を覚える。

「すまん、電話だ」

「外すか?」

「いや、大丈夫」

そう言い席を立って窓側に向かい、ほんの少し距離を取る。 これで聞こえないと思っているのだろうが、ウマ娘の聴覚をもってすれば全て筒抜けである。 こっそりトレーナーの電話にシリウスは聞き耳を立てた。

「もしもし。おぉ、久しぶり。今?仕事中だ仕事中。で、どうしたんだ?」

砕けた口調から、親しい誰かから久しぶりの連絡のようだ。

携帯の向こうから聞こえる声は小さいが、恐らく女性の声だ。 その言葉とは裏腹にやさしい声が、自分にはしてくれない声が、妙に心に引っかかった。

「そうだなぁ…。あぁ、丁度来週の土曜日なら空いてる。その日で良いか?」

それからしばらく会話が続いた。

「すまん、仕事中だしそろそろ切るぞ。じゃあな」

電話をきり、トレーナーは嬉しそうに手帳に何やら書き込んでいく。 これは、楽しみなことがある時のトレーナーの顔だ。

それが気に入らなくて、たまらずシリウスは口を開いた。

「お?彼女からお出かけのお誘いか?」

「なっ、聞こえてたのか?!」

「まぁ…な。で、どうなんだよ?」

不快感を出さないように、静かに問い詰める。

「…そうだよ。一応、彼女だ」

「一応?煮え切らねぇな」

「いやな、仕事で忙しくて連絡とってなかったから、自然消滅したんだと思ってたよ」

トレーナーに彼女がいたという事実を聞いた瞬間、体の中に鉛が沈むような感覚に陥る。

「それは、ご苦労様だな」

「誰かさんのせいで、無契約の奴らの面倒まで見てるからな。ま、それが面白いんだが」

というのも、シリウスはトレーナーにスカウトされた際の交換条件として、彼女がまとめていたウマ娘の面倒を見ることを要求した。 まぁ、その交換条件を飲んだのはトレーナー自身なので、シリウスのせいと言われれば微妙なのだが。

「意外だぜ。お前に彼女がいたとは俄かに信じられねぇが」

「はは、よく言われるよ」

意外だが、納得は出来る。 トレーナーは顔は普通だしよくボッーとしているが、どこか達観していて包容力のある人間だ。 仕事もできるし、いわゆる優良物件という奴だろう。

「『お互い仕事も落ち着いただろうから、久しぶりに会ってみないか』ってさ」

「で、会ってみるのか?」

「そりゃ、まだ一応付き合ってるからな。てか、俺は女子高生に何話してんだ…」

「なに、もっと聞かせてくれよ」

それから、しばらく彼女について問いただした。 高校から付き合っていること。相手から告白してきたこと。大学からは勉強、就職で会わなくなり疎遠気味だったこと。

「シリウスも、こうゆう恋愛話に興味あるんだな」

と、トレーナーは笑っていたが、何故自分がこんなにも彼のことについて聞くのか、彼と付き合っている女が気になるのか分からなかった。

「写真とかはあるのか?」

「あぁ…」

そう言って差し出してきたトレーナーのスマホを覗き込む。そこには主に彼女との写真が多く保存してあった。

「どうよ?って、ウマ娘は美人ばっかりだから、あんまわかんないか」

「あ、あぁ。いや、良い女じゃないか」

嘘だ。女の顔など目に入らなかった。 目に焼き付くのは、自分に向けたことのないトレーナーの笑顔、笑顔、笑顔、笑顔。

(なんでだ…?何を苛立ってる…?)

胸の奥を掻きむしるような不安感と不快感。 写真を見て懐かしそうな顔をするトレーナーに対する苛立ち。

(なんでそんな顔してんだ……)

何故トレーナーが他の女といると苛立つのか。 何故トレーナーとこの女が付き合うのが嫌なのか。 何故トレーナーと一緒にいたいと思うのか。

(あぁ、そうか)

(私はこの男を、手放したくねぇんだ)

「ハハッ…」

思わず乾いた笑いが溢れる。 まさか自分が、こんな独占欲を、爛れた恋愛感情を抱いていたとは。

シリウスシンボリは、今までその抜群の容姿とカリスマ性により欲したものは全て手に入れてきた。 いや、全て向こうから勝手に手元に転がってくるのだ。 名声も、注目も、人も。

だが、この男は違う。 どれだけ欲しても手元に転がってはこない。 それどころか、他人の手の中にある。 得難いほど、ほしくてたまらなくなる。

なら、どうすれば良いか。

(簡単だ。欲しけりゃ奪えば良い)

これほど一人の人間に執着したことなど今まであっただろうか。 溢れんばかりの嫉妬心と愛がシリウスを本気にさせた。

「俺にここまで入れ込ませるとは、罪な男だぜ、あんた…」

「ん?なんか言ったか?」

「なんでもねぇよ」

困惑した顔をするトレーナー。一度恋愛感情を自覚すれば、それすら愛おしい。

俄然、欲しくてたまらない。

「おい、トレーナー。今日、あんたの家に行っても良いか?」

「そいつはまた急だな」

「いや、さっき写真であんたの手料理が見えてな。食ってみたくてなった」

普通なら断る。ウマ娘を家に入れるという行為は様々な危険があるからだ。

「あぁ、そういうことね。別に料理ぐらいなら作ってくるぞ?」

「いや、今日、作りたてが食いたい」

「わがままだなぁ。まぁ、シリウスならいっか」

トレーナーは快諾する。 自己評価の低い彼は、自分があのシリウスシンボリとどうにかなるなど想像すらしないだろう。 計画の第一段階がうまくいき、シリウスは口元を歪める。

「ありがとよ」

「へいへい」

「なに、礼はちゃんとするぜ」

「そんなの別に良いって。シリウスと晩飯食えるって、それだけで褒美みたいなもんだろ」

彼女がいながら、無自覚に相手を勘違いさせるようなことを言うのがこの男のダメなところだ。

「いや、礼は必ずする」

そう言うと、シリウスはトレーナーの胸に指をあてがい、耳元に口を近づける。

『だから今日の夜、楽しみにしてろよ』

「っ!」

脱力しそうになるほどの甘い声に、思わずトレーナーは立ち上がった。

「はははっ、そんな驚くなよ。じゃ、また後でな」

そのまま部屋を出て行くシリウスの後ろ姿を、トレーナーは呆然と眺めることしかできなかった。

「どういう…意味だ?」

吐き出した疑問は、ただ宙に消えて行った。







その夜、トレーナーはシリウスの言葉の意味を、刺激的すぎるご褒美を、これでもかと思い知った。

愛欲に堕ちる一等星
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本当はダメなことだけど!ひでぇことだけど!シリウスとのドロドロの依存関係が見たい!
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