論文不正で群馬大教授解雇 改ざんデータ使用
群馬大は11日、改ざんした実験データを論文に使用した上、短文投稿サイト「ツイッター」で大学や学生を中傷したとして、大学院保健学研究科の江本正志教授(56)を懲戒解雇したと発表した。解雇は5日付。
群馬大によると、江本教授は2008~10年に責任著者として発表した、免疫に関する論文4本で、実験データの画像など12カ所を不正に加工して使用したとしている。江本教授は改ざんがあったことを認める一方で「自分はやっていない」と関与を否定し、大学側の論文取り下げ要請に応じていない。
また、ツイッターでペンネームを使って11~12年に「群馬大はどうしようもない大学だ」などの書き込みを繰り返していたという。
12年2月に外部から通報があり、大学側が調査。学内の委員会が14年10月、不正行為があったと認定する報告書をいったんまとめたが、江本教授が「重要な研究データを持ち去られた」と主張したことから、さらに調査していた。
群馬大は「教育研究活動への信頼を著しく傷つけ、大変申し訳ない」としている。〔共同〕