今回はちょい高ウイスキーとして、ジョニーウォーカーのダブルブラックを飲みます。

よりスモーキーなブレンドをめざして

_DSC4020_01ジョニーウォーカー ダブルブラックは、定番ボトルであるブラックラベル12年の上位に当たり、2012年に発売されました。

ブラックラベルは12年以上熟成した原酒をブレンドしていますが、ダブルブラックはノンエイジで、より若い原酒も使われています。

反面、キーモルトとしてスモーキーで癖の強いタリスカーとラガヴーリンを主体にしていて、ブラックラベルよりもスモーキーさを強めたブレンドになっています。
ただ癖の強さ一辺倒にならないよう、華やかな香りを持つカーデュもキーに使うことで一定のバランスを保たせています。

ダブルブラックの元となったブラックラベルは、1867年にジョニーウォーカーの二代目であるアレキサンダー・ウォーカーの手によって生み出された「オールド・ハイランド・ウイスキー」が発端となっています。

この当時のラベルは白だったものの、20世紀に入ると黒いラベルとなり、「エクストラ・スペシャル・オールド・ハイランド・ウイスキー」と名称が変わった後、1909年にジョニーウォーカーブランドのブラックラベルとなり、現在に至っています。

なお現在は、下位にノンエイジのレッドラベルとブラックラベル12年、ダブルブラックの上位としてゴールドラベル、18年(旧:プラチナラベル)、ブルーラベルがあり、ブレンデッドモルトとしてグリーンラベル15年があります。

香ばしさが強調されたブレンド

ストレート

紅茶の香りの後にレーズン、燻製を思わせるスモーキーな香りが続き、奥からカカオ、コーヒーの香りへと続きます。

味わいは、アルコールからの辛みは比較的少なく、渋味が主体で、後から甘さが広がります。

ロック

スモーキーな香りの後に、レモンやライムの爽やかな香りが続き、コーヒーや燻製の香ばしい香りと混ざり合います。

味わいは、苦みが更に前に出るものの、後から酸味が追いかけてきます。

水割り

正露丸の香りを伴うスモーキーな香りが広がり、奥からレモン、レーズン、カカオ、樽香が続きます。

味わいは、ほろ苦さの後に酸味が一気に広がり、甘さはそれほど感じません。

ハイボール

水割りに比べるとレモンの香りが強めに訪れる印象です。スモーキーな香りは衰えた感じではありません。

味わいは、酸味が強くなり、苦みは抑えられます。サッパリした印象になります。

まとめ

ブラックラベル12年も、スモーキーさを持ちながら甘み、フルーティさを持つ香り豊かなウイスキーですが、ダブルブラックはスモーキーさを上げつつ香ばしさを高めるブレンドになっていて、濃厚な印象が強いブレンドに仕上がっています。

水割りやハイボールでも香りが衰えず、とげの少ない渋味が印象的で、大半の飲み方でも楽しめるブレンドのように思えます。
価格も3,000円弱で、ちょっと贅沢をするには手を出せるかと思います。
  • メーカー:ディアジオ(輸入元:キリンビール)
  • 容量:700mL
  • アルコール度数:40度
  • 香り:燻製のようなスモーキーさ。レーズンのあと、カカオ、珈琲の香ばしさが続く。
  • 味わい:ほろ苦さがあるが、すぐに酸味が一気に広がる。後から甘みも。
  • ストレート B: 紅茶のような香りが先に訪れる。酸味は抑えめで渋味が強め。
  • ロック AA: レモンやライムの爽やかさがアクセントになる。苦みが先行後、酸味が前に出る。
  • 水割り B: スモーキーさに正露丸の香りが加わり、あとからウッディさも得られる。
  • ハイボール A: 苦みが薄れ、酸味が目立ち、とてもサッパリしたハイボールになる。