走行中の電車内でまた事件…凶器は“千枚通し”[2021/11/06 17:50]
またしても走行中の電車の中で事件が起きました。東京メトロ東西線の車内で、男が千枚通しのような工具を乗客の男女に示し、一時運転を見合わせる事態になりました。
同じ電車に乗り合わせた人:「なんだろうと思っていたら、そのうちの一人の方が『ナイフを持っている人がいるから逃げて下さい』と」
またもや起きてしまった電車内の事件。
6日朝、東京メトロ東西線の東陽町の駅員から「走行中の車内で男とカップルがトラブルになった」と110番通報がありました。
警視庁によりますと、男は端に座っていて同じシート側に、他の乗客1人を挟み、カップルが座っていたといいます。
男:「カップルがマスクしていないことを悪く言っていると思い込んだ」
カップルは、窓に反射した男が立ち上がったので危ないと思い逃げたといいます。
この後、電車内はパニックに陥りました。
同じ電車に乗り合わせた人:「最近、同じような事件もありましたので、周りも皆立ち上がって焦って先頭車両の方に逃げて行った。転んだ時にスマホを落とした女性がいて、それにも目をくれず一目散に逃げて行った」
男は門前仲町の駅近くで身柄を確保されました。
この影響で地下鉄は一時、運転を見合わせました。
けが人はいなかったといいますが、乗客によりますと、問題点もあったといいいます。
同じ電車に乗り合わせた人:「急いで皆逃げていたので、どうしても押してしまっていたんですね。私の見える範囲では2人以上は転んでいたと思います。状況が分かっていない人たちが結構いて、そのまま電車に乗り込もうとする人とか電車に残ったままの人とかもちらほらいました」
相次ぐ電車内の事件、未然に防ぐ手立てはないのでしょうか。
鉄道アナリスト・川島令三氏:「費用は掛かるにしても、安全を保つためには警備員が乗るとか警察に警邏(けいら)してもらうとかそういう形が必要ですね」
私たちも異常があったらいち早く知らせることも必要だといいます。
鉄道アナリスト・川島令三氏:「各車両の通路側の左上ですねそこに『SOSボタン』はおいてあります。SOSボタンを押す、それにつきますね」
東京メトロの職員が現場で取材に応じ、今後の対応策について語りました。
東京メトロ広報部・渡辺広報課長:「警備強化についてはすでに始めておりますが、さらにそれを周知していくことが必要と考えております」
警視庁は身柄を確保していた50代の男を脅迫の疑いで逮捕しました。
男は容疑を認めているといいます。