野党共闘“不発”比例も伸びず責任論も…立憲民主党[2021/11/01 23:30]

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https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000233860.html

10月31日に投開票が行われた衆議院選挙で、自民党は国会を安定して運営できる“絶対安定多数”の261議席を単独で確保。立憲民主党は96議席と数を減らし、日本維新の会が41議席を獲得しました。

テレビ朝日政治部与党担当・小池直子記者に聞きます。

(Q.岸田総理になって初めての総選挙でした。今回の結果について、自民党内ではどう受け止められていますか)
小池直子記者:「開票日の前日まで「追加公認でなんとか過半数にいけばいい」というほど危機感を持っていました。そのため、党内からは「とにかく、ほっとした」「マイナス15議席でよく踏みとどまった」などと、261という結果に対して評価する声が上がっています」

(Q.甘利幹事長が小選挙区で敗北しました。「岸田総理の責任を問うべきだ」という声は上がっていますか)
小池直子記者:「今回は、261議席が確保されているので、そういった声は主だって上がってはいません。ただ、岸田総理が甘利氏を幹事長に選んだことは間違いありませんので、そういった意味で、全く責任がないとは言い切れない事態だと思います」

(Q.後任の幹事長は茂木外務大臣に決まりました。起用の理由はなんですか)
小池直子記者:「茂木氏は総裁選挙で、所属する竹下派を岸田氏支持でいち早くまとめた功労者の一人です。そして、最大派閥の細田派に強い影響力を持つ安倍氏との関係も良好なことから、政権基盤の安定を重視したものとみられます。

また、来年の夏には参議院選挙があります。政権をより盤石なものにするためには、超えなくてはいけないハードルです。そのためにも、選対委員長を経験し、自民党内からも「最も選挙に精通している人だ」と言われている茂木氏を今回、参議院選挙を見据えて起用する判断に至ったものとみられます」


一方、候補者の一本化を進めた野党も、思うように議席数を伸ばせませんでした。背景に何があるのでしょうか。

今回の衆院選で、注目すべきは『比例代表』です。

自民党の議席数は、公示前と比べて、小選挙区では21議席、減らしました。ただ、比例代表は6議席増やしています。

なぜこうした結果になったのか。小選挙区で敗れた甘利幹事長の選挙区、神奈川13区の出口調査の結果から見ていきます。

小選挙区で、甘利幹事長に投票した人のうち、7割近くの人が、比例でも自民党に入れていました。一方、小選挙区で勝った、立憲民主党の太栄志氏に投票した人のうち、4割ほどが立憲民主党、12%が自民党、13%が日本維新の会と、比例代表では、立憲以外の政党を選ぶ人も多かったという結果になっています。。


野党担当の岡香織記者に聞きます。

(Q.今回の選挙結果について、立憲民主党内ではどんな声が上がっていますか)
岡香織記者:「今回、立憲民主党は比例票が伸びませんでした。これについて、党内からは『党のイメージが良くないからだ』『枝野代表の限界ではないか』という意見も出ていて、執行部の刷新を求める声が上がっています。

(Q.立憲民主党は、これからどういう方向に向かっていくのでしょうか)
岡香織記者:「執行部の刷新を求める声や、枝野代表の責任論が上がっていますが、枝野代表に代わる誰かがいるかというと、すぐには名前が出てこないのが現状です。このため、ある議員は『枝野代表を守るためにも、福山幹事長が辞任して終わりになるのではないか」と話していました。


今後の展望はどうなるのか。比例代表の投票先を年代別に見ていきます。

人口が多い60代以上の高齢者層においては、立憲民主党に投票した人が比較的、多くいます。ただ、今後、現役世代の中核を担っていく10〜20代を見ると、自民党に投票した人が40%以上となっていて、その分、立憲民主党が少なくなっています。立憲民主党に投票した割合は、30代が一番低く、14.2%となっています。

大越健介キャスター:「『若い世代ほど政治に関心が薄い』とよく言われてきましたが『政治に関心がある若い世代のなかで、自民党の支持が徐々に増えてきている』とも言われてきています。今回もそのことが浮き彫りになったと言えそうです。一方で、平成の初めに政治改革が行われ、今の小選挙区が導入されました。その目的は、政権交代可能な二大政党制を視野に入れることでした。それによって、緊張感を呼ぼうという願いがありましたが、その理想がやや遠のいているように見えます」

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