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 Australia在住の日本低FODMAP食推進会会員の方からレポートが来ました。

今回のレポートは、

本場のオーストラリアでの低FODMAP食の指導のされ方と実践方法が記されています。

皆様のお役にたつでしょう。


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Low-FODMAP
コンサルテーション二回目

4週間のphase1(FODMAP完全除去期間)を終えた私は、専門の栄養士さんとの2回目のコンサルテーションを受けました。

まずは除去期間中の食事チェック。毎食、何を食べたか・飲んだかを詳細に記載したfood logを栄養士さんに見てもらい、FODMAP除去が確実に行われたか?除去することによって栄養が偏っていないか?をチェックしてもらいます。結果、「よくやったわ!きちんとバランスよく食べているし、問題なしね。」と言われました。

4週間FODMAPを完全に除去して、確実に症状が減った自分に驚いています。ですが、悩むのは外食時。「あのぉ、アレルギーがあるのですが・・・。ニンニク、玉ねぎ、カリフラワー、豆、はちみつ・・・が食べられません。何か食べられるものはありますか?」と毎回聞く始末。レストランやカフェに食事制限があるため対応してもらえないか等事前に問い合わせたところ、ほとんどが「できない」と返答されました。食事制限があることで外食や友達とも誘いにも制限がかかってしまうため、「正直、精神的にとても辛かった」ことも話しました。栄養士さんも「そうね。Low-FODMAPは外食はほとんど不可能と思ったほうがいいわ。でもアレルギーではないから、間違えて食べてしまっても極端な話、その後3日ほど症状が続くけど、それに耐えれば、体に害があるわけではないから。大事なのはこれから行うphase2で、自分の腸がどの程度までFODMAPに耐えることができるか、を調べること。IBSは人によって様々。何を食べるかだけではなくて、 どの程度食べるかも重要なの。」とのことでした。

これまでのまとめ 

phase1は完全除去して体をもとの状態に戻す(4-6週間)

・症状の改善が見られれば、FODMAPが自分に悪さをしていたことになる。→Low-FODMAP食にすることでIBS症状が改善する可能性がある。

・逆に症状が見られなければ、あと数週間完全除去を続けるor一度高FODMAP食を試して症状の悪化程度を観察する。

IBSは食物アレルギーではないため食べてしまっても臓器事態に害があるわけではない。しかし、避けることができるなら避けたほうが良い。 (phase1&2が終わった後の話)お店の人に聞くときはあえて「アレルギーです」といったほうが良い。でなければ、あまり深刻にとらえてくれないから。

 

そして今後のphase2の説明を受けました。

Phase2はフードチャレンジ期間ともいわれ、高FDMAP食品を1グループずつ試していき、症状が出るか・悪化するかを調べる期間。FODMAPのうち、特に何が合わないのか、どのくらいの量なら症状がでないのかを知るための大事なステップなのです。

方法

・一週間ずつ、1種類ずつFODMAPを試していく。その他はLow-FODMAP食を続ける。(例:フルクトースを試すなら、その一週間、FODMAPのうちフルクトースのみを体内へ入れてみる。それ以外はPhase1同様に、完全除去食を続ける。)

1週間のうち、決められた高FODMAPを取り入れた食事を3回試す反応を見る。

(例:月、水、金曜日の朝・昼・夜のうち1食に、一種類だけ高FODMAP食を摂取。その週は3回とも同じ食品・同じ量を試す。料理に加えるだけでOK。加熱も生も自由。翌日の火曜日、木曜日、土曜日に体の反応を観察する。)

・症状なし・軽い次の高FODMAP食品を次の月曜日から試す。

・もし症状が出た場合はその時点でストップ。 (一回目は大丈夫でも、二回目の後に症状が出てしまった場合は、その時点でストップし3回目は行わない。体の回復を待ってから次のFODMAPにチャレンジする。)

・症状が出た場合の判断:そのFODMAPは今後避けたほうが良い。

            今度は半分量で反応をみる。(少量なら大丈夫かどうか?をみる)

            同じFODMAPグループのうち違う食品で試し、過敏性を確かめる

            ※疲れの具合や他のコンディションによって腸の調子は大きく左右されるため、その時の反応が食品のみによるものだとは限らないため(栄養士さんコメント)

・症状が出たら、次に移る前にFODMAP完全除去を行い、体をもとの状態に戻すこと。(症状の程度や個人差はありますが、最低3日はかかることが多い)

IBSの人全員が、全部のFODMAPに対して不耐性(症状が出る)わけではない。一人一人、食べても症状なく過ごせる食品・その量も異なる。

→phase2は今後、IBS症状を出さずに、栄養も偏らず、食を楽しみつつIBSをマネージメントするために必要な知識を得る大事な期間。

Phase 2の予定表>これが私の予定表です。

 

FODMAPカテゴリー

食品

(1cup=250ml)

1日3食のうち

1食に摂取する量

方法

Week1

フルクタン

玉ねぎ

1/4 cup

 

この量を月・水・金に、3食中1食ずつ摂取。=計3食摂取。(その他のFODMAPは避ける)

火・木・土に体調観察し、記録。

日曜日はFODMAP完全除去食。

をカテゴリーを変えて繰り返す。

week2

フルクタン

ニンニク

1

week3

マンニトール

マッシュルーム

or

カリフラワー

1/2 cup

week4

ラクトース

牛乳 or

 

プレーンヨーグルト  or

 

アイスクリーム

or

 

サワークリーム 

or

 

ミルクパウダー(牛乳嫌いの人は料理に混ぜる)

1/2 cup

 

200g

 

 

100g

 

 

100g

 

小さじ2

 

week5

ソルビトール

ドライアプリコット

   or

ブラックベリー

4個

1/2 cup

week6

GOS

豆類(缶詰、水切りする)

1/2 cup

week7

フルクトース

はちみつ 

or

マンゴー

小さじ1-2

 

1 cheek(マンゴー半分)

week8

フルクタン

食パン

2(海外の食パンは日本の食パンよりも小さめ&うすめです。)

順番は自由でOK。私は特に食べる頻度の多い食材から試してみることにしました。 玉ねぎやニンニクは小麦も含めフルクタングループですが、食べる機会が多いため別々にテストするよう言われました。長期戦になりそうです。

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<お知らせ>

このレポートは、通称「マギー」さんに よるものです。

マギーさんは、医療関係の仕事に従事しており(たぶん)、
また、直接、オーストラリアの栄養士の指導を受けております。せっかくのチャンスなので、
マギーさんへの公開質問を受け付けて良いか?と尋ねたところ、
こころよく承諾していただけました。

よって、宇野コラムにおいて、

マギーさんへの公開質問を受け付けます。