「ビンタしろ」「アバラ蹴った」中間3歳虐待死事件、継父と母に懲役13年求刑

 福岡県中間市で昨年8月、3歳の息子に暴行し、死亡させたとして傷害致死などの罪に問われた継父の無職末益りょう被告(24)と母親のあゆみ被告(23)の裁判員裁判が25日、福岡地裁小倉支部(井野憲司裁判長)であった。検察側は「親としてあるまじき行為。常習性もあり件数も多い」として両被告に懲役13年を求刑した。判決は11月5日。

 検察側は論告で、涼雅被告が無料通信アプリLINE(ライン)で「ビンタしろ」「たたけ」と指示し、歩被告は「叩いたよ」「アバラのとこ蹴ったら吹っ飛んだ笑」と報告するなど多くのやりとりをしており「お互いの暴行を認識し、容認、助長していた」とした。

 最終弁論で歩被告の弁護側は「傷害は涼雅被告からの心理的なドメスティックバイオレンス(DV)の影響で半ば強制され、傷害致死は就寝後の出来事のため無罪」と主張。涼雅被告の弁護側は「心理的DVはなく、致命傷を与えたのがどちらか断定できない」と訴えた。

 起訴状などによると、両被告は昨年8月15~16日、同市の自宅で、歩被告の連れ子であるまなちゃんの頭を殴り、同27日に多臓器不全で死亡させた。昨年7~8月にも暴行を繰り返し、けがをさせたとされる。

(笠原和香子)

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