断崖絶壁に取り残された要救助者を救い出せ!レスキュー隊 一か八かの作戦とは?
10月28日(木)よる7時 日本テレビ系で放送の「THE突破ファイル」では、「突破レスキュー」を放送。クライミングの最中に起きた登山者の滑落事故。レスキュー隊による前代未聞の救出劇を再現ドラマで紹介した。
レスキュー隊役にお笑い芸人のとろサーモン・村田秀亮、かが屋・賀屋壮也、桜井日奈子、クライマー役をアキラ100%、坪根悠仁が演じた。
標高1543m、日本屈指の岩壁を擁し、ロッククライミングの名所として知られていたとある山に2人のクライマーが登っていた。
途中で休憩を取りながら進んでいく2人。そして山の西側にそびえる断崖絶壁が目前に。
傾斜角90度の絶壁が続くこの山の最難関ルートで、その魅力に惹きつけられ、挑む者は後を絶たないという。
「日没まで後5時間。急ぐ必要はない、慎重に行こう」時間を確認しながら進んでいくクライマーの2人。
ロープで連結し、挑み始める2人。
そして前に進んだ男性が右側の岩場に手を掛け、全体重を乗せて登りかけた瞬間、掴んだ岩が崩れてしまった!
命綱のロープが張り宙吊り状態に。岩壁に体を強く打ちつけ、頭から血が。この状態からどうやってレスキューを呼べばいいのか?
その頃、消防ではレスキュー隊が訓練を行っていた。
女性消防士の割合は全体の約3%。厳しい資格試験をくぐり抜け、救助の最前線で体を張れるレスキュー隊員はその中でもさらに限られた人材といわれている。
そこに緊急無線が!「緊急出動要請!突破岳西壁ルートでクライマー1名が滑落!至急現場へ急行せよ!」
出動準備を行うレスキュー隊たち。現在の山岳遭難救助はヘリコプターが重要な役割を担っており、徒歩ではなく空から素早く現場に着くことで数々の命を救ってきた。
早速レスキュー隊員たちはヘリコプターに乗り込み、現場へと急ぐ。
「通報によれば要救助者は意識喪失、同行者が付き添ってはいるが極めて危険な状態だ」
現場では、滑落した男性は意識が朦朧とし、頭部からは出血。自力の下山はもちろん、同行者が抱えて降りる事も不可能な状態だった。さらに内出血により血圧が低下し長時間の放置は命取りになる危険も。
ヘリコプターは現場に到着。地上約600m、岩の中腹、わずかにせり出した部分に要救助者を発見した。
岩壁の中腹にある、テラスと呼ばれる岩登りの中継点として利用される平坦な場所にいた要救助者たちだが、このテラスは切り立つ岩に囲まれており、ヘリコプターで近づくことが困難な場所だった。
垂直の岩壁があるこの状況ではヘリコプターのローターがぶつかる恐れがあり、近づく事が出来ない!
「でしたら、私を地上へ下ろしてください!彼らの場所まで登って救助に向かう事もできるはずです!」女性隊員はそう懇願するが、熟練のクライマーが急いでも3時間は掛かる岩壁に行くことは困難を極める。
さらに、日没後暗がりの中での救助活動は視界不良で、リスクが大きくなるため日没がタイムリミットとなる。
「上空を旋回して最短距離の降下ポイントを探せ!なんとしてでも日没までに救出するぞ!」ヘリコプターは旋回し、降下ポイントを探す。
だが、「ダメです!今、降下できるのは頂上ぐらいです!滑落した場所が悪すぎる!」と降下できる場所が一向に見つからない。
たとえ頂上へ降下したとしても救助現場まで到着するのに時間がかりすぎてしまい、日没まで間に合わない。
要救助者がいる場所は地上640m、山頂から900m。90度の壁が邪魔してホイスト(吊り上げ装置)救助は不可能な上、山頂や麓から徒歩で向かっても3時間以上かかり日没を迎えてしまう。
さらには発達した雨雲が近づいていた!要救助者は寒気と怪我で顔面の血の気が引き、意識混濁状態に。
そんな中、燃料を鑑みると、残りヘリコプターの活動時間はあと30分。
一度戻り燃料を補給している時間はない。「確かに状況は絶望的なのかもしれない…断崖絶壁でヘリコプターは近づけないからホイスト救助は難しい。上からも下からも現場に向かうには時間がかかりすぎる。タイムリミットは30分…それでも、この限られた時間の中で彼らを救い出せる方法が絶対にあるはず!考えろ…考えろ…」
そして1つの突破アイデアが!断崖絶壁に取り残された要救助者を救出した驚きの突破方法とは?
それはレスキュー隊にとって前代未聞、一か八かの作戦だった!
ヘリコプターは壁面ギリギリに接近してホバリングし、空中に留まる。
そして女性隊員が一人降下。断崖絶壁のためヘリのローターが崖にぶつからないよう、要救助者の真上からではなく少し距離をとって降下していく。
あと3m、2m…女性隊員は順調に降下していくが要救助者の元までは届かない。
そしてヘリコプター側にいる隊員はワイヤを大きく揺らし始める!
思いついた作戦とは、ヘリコプターに残る隊員がホイストワイヤの根元を大きく揺らすことで降下する女性隊員が要救助者に近づく地上600mのターザン作戦!
ワイヤを限界まで伸ばしてヘリコプターが起こす風の影響を抑えつつ岩壁にアプローチしたのだ!
だが、ワイヤを限界まで揺らすも、あと一歩届かない。
続いて女性隊員は「ロープを私に投げてください」と要救助者たちが持っていたロープを投げるように指示するが、なかなか掴めない。
「もう一回!」何度か挑戦し、女性隊員は見事ロープをキャッチ!
それをたぐり寄せ、岩壁にせり出した足場へとたどり着くことができた!
女性隊員は要救助者の容体を確認。「要救助者は大腿骨を骨折している可能性。意識あり。縛着の準備にかかります」日没が迫る中、狭い足場で迅速に作業を行う。
次なる困難は足場での作業のために切り離したホイストフックを女性隊員が再び掴み、ヘリコプターへ救助者を運ぶこと。
質量の軽いフックを、ピンポイントで上空のヘリコプターから操作するのは至難の業だ。
操縦士を含め、隊員全員の高度な技術が必要だが、掴むことに成功!もし失敗すれば要救助者と共に岩場に残される危険もあったが、フックを見事キャッチした。
「よっしゃー!」
「よし!引き上げ準備に入れ!」
そして無事、ヘリコプターへと要救助者を運ぶことに成功。危険を顧みず救出を行ったレスキュー隊員たちの突破劇であった!
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