最終更新:2021年10月27日 19時 | 今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:183 hit
小|中|大| | CSS .
「どうか、許してくれ」
.
▽企画はこちら:史上最悪の126日間
▽素敵なCSSはLara様の*CSS~city~*からお借りして、素敵なフォントは舞花様の【CSS用】フォント配布始めました!から御借りいたしました。
「どうか、許してくれ」
.
▽企画はこちら:史上最悪の126日間
▽素敵なCSSはLara様の*CSS~city~*からお借りして、素敵なフォントは舞花様の【CSS用】フォント配布始めました!から御借りいたしました。
.
過去
本名諏訪部大和、役職フェイト・デストロイ歴代最年少首相。
本人曰く、「家族はいない」とのことで生涯孤独の身らしい。気が付いたらスラム街で生活しており、「母親なんていたかもどうかも知らない」と発言している。
大和の親代わりとなった男、大和の唯一の唯の女の子でいられる相手となった男をたった十数年という僅かな年月に二人も亡くしており、一人は目の前で殺害され、もう一人は自身の腕の中で息を引き取った。
同期からは「世界を恨み、世界に飽きている」と言われており、壮絶な人生を幼少期から歩んできたようである。
物事を把握するようになった頃から、気が付いたらスラム街で彼女は生活していた。両親と言える者はおらず、頭が賢すぎる故に部下らしき者はいても友人と言える者はいなかった。
愚かにも彼女たちに喧嘩を売りに来るものを返り討ちにし、揶揄いに来るものからは金を盗んだ。そんな中、二十代後半の一人の男性が彼女の前に姿を現す。「お兄さんだあれ?」と純粋じみた瞳ではなく、警戒する瞳をぶつける中「おやおや、随分と可愛らしい小鬼さんじゃないですか」と頭を撫でる。男は大和の元に通いつめ、やがて大和の身を自身の娘として引き取った。
嗚呼、やっと穏やかな生活を送ることが出来る――と安堵をつこうとした瞬間、ツンと血の匂いが鼻腔を撫でた。男の首が、空を舞っている――?
グランギル・マフィア首領の命により男は死した。優秀な人材である大和を、怒りからグランギル・マフィアに引き込むためである。
そして、首領の思惑通り大和は首領の首を狙う為に加入。だが、何時の日からか全てに興味が失せ、首を狙うのもやめマフィアとして活動していたら、慣れ行きで十二歳になる頃には準幹部、十三歳になる頃には幹部の座に座った。
しかし、幹部の座に座に座った後にも悲劇がまた一つ訪れた。
彼女が、唯一「冷酷非情な幹部」ではなく「唯の女の子」でいられていた相手を亡くしてしまった。
大和が幹部に上がる頃、本来は出会う筈のない二人が出会った。三大幹部、下級構成員。出会う筈がないのだ。しかし、彼らは出会った。
行きつけのBARで初めて顔を見合わせ、いつの日からか彼は大和の中でかけがえのない存在になっていた。
BARで酒を酌み交わして、誰にも理解できない苦悩、日々を話し合って、他愛もない話で笑って。唯、彼女が「冷酷非情な幹部」ではなく一人の女の子として入れる時だった。タピオカだなんて飲まない。SNSなんてしない。スカート何て履かない。学校何て行かない。けど、彼の前では確かに、一人の女の子で入れた。
しかし、彼を亡くした。
今度は、自分の腕の中で。弾丸が胸を貫き崩れ落ちた彼に駆け寄って、彼に触れる。血が手のひら一面に塗りたくられて、初めて彼女は泣いた。
駄目だと力なく顔を振り、生きてくれと願う。だが、世は残酷にも彼女の願いに従うことはなかった。腕が床に落ちる。
彼女は泣いた。初めて、泣いた。幼少期、仲の良かった友人の死でも、何が起きても泣かなかった彼女が。
血でぬれた手を握って、腕を握り、膝から崩れ落ちて唯ひたすら、喉がかれるまで泣いた。
彼女が初めて、彼以外の前で「威厳のある冷酷非情な幹部」から「唯の十四歳の少女」に戻った時だった。
これが、彼女の過去の全貌である。
そうして、今の彼女が出来上がったのだ。
過去
本名諏訪部大和、役職フェイト・デストロイ歴代最年少首相。
本人曰く、「家族はいない」とのことで生涯孤独の身らしい。気が付いたらスラム街で生活しており、「母親なんていたかもどうかも知らない」と発言している。
大和の親代わりとなった男、大和の唯一の唯の女の子でいられる相手となった男をたった十数年という僅かな年月に二人も亡くしており、一人は目の前で殺害され、もう一人は自身の腕の中で息を引き取った。
同期からは「世界を恨み、世界に飽きている」と言われており、壮絶な人生を幼少期から歩んできたようである。
物事を把握するようになった頃から、気が付いたらスラム街で彼女は生活していた。両親と言える者はおらず、頭が賢すぎる故に部下らしき者はいても友人と言える者はいなかった。
愚かにも彼女たちに喧嘩を売りに来るものを返り討ちにし、揶揄いに来るものからは金を盗んだ。そんな中、二十代後半の一人の男性が彼女の前に姿を現す。「お兄さんだあれ?」と純粋じみた瞳ではなく、警戒する瞳をぶつける中「おやおや、随分と可愛らしい小鬼さんじゃないですか」と頭を撫でる。男は大和の元に通いつめ、やがて大和の身を自身の娘として引き取った。
嗚呼、やっと穏やかな生活を送ることが出来る――と安堵をつこうとした瞬間、ツンと血の匂いが鼻腔を撫でた。男の首が、空を舞っている――?
グランギル・マフィア首領の命により男は死した。優秀な人材である大和を、怒りからグランギル・マフィアに引き込むためである。
そして、首領の思惑通り大和は首領の首を狙う為に加入。だが、何時の日からか全てに興味が失せ、首を狙うのもやめマフィアとして活動していたら、慣れ行きで十二歳になる頃には準幹部、十三歳になる頃には幹部の座に座った。
しかし、幹部の座に座に座った後にも悲劇がまた一つ訪れた。
彼女が、唯一「冷酷非情な幹部」ではなく「唯の女の子」でいられていた相手を亡くしてしまった。
大和が幹部に上がる頃、本来は出会う筈のない二人が出会った。三大幹部、下級構成員。出会う筈がないのだ。しかし、彼らは出会った。
行きつけのBARで初めて顔を見合わせ、いつの日からか彼は大和の中でかけがえのない存在になっていた。
BARで酒を酌み交わして、誰にも理解できない苦悩、日々を話し合って、他愛もない話で笑って。唯、彼女が「冷酷非情な幹部」ではなく一人の女の子として入れる時だった。タピオカだなんて飲まない。SNSなんてしない。スカート何て履かない。学校何て行かない。けど、彼の前では確かに、一人の女の子で入れた。
しかし、彼を亡くした。
今度は、自分の腕の中で。弾丸が胸を貫き崩れ落ちた彼に駆け寄って、彼に触れる。血が手のひら一面に塗りたくられて、初めて彼女は泣いた。
駄目だと力なく顔を振り、生きてくれと願う。だが、世は残酷にも彼女の願いに従うことはなかった。腕が床に落ちる。
彼女は泣いた。初めて、泣いた。幼少期、仲の良かった友人の死でも、何が起きても泣かなかった彼女が。
血でぬれた手を握って、腕を握り、膝から崩れ落ちて唯ひたすら、喉がかれるまで泣いた。
彼女が初めて、彼以外の前で「威厳のある冷酷非情な幹部」から「唯の十四歳の少女」に戻った時だった。
これが、彼女の過去の全貌である。
そうして、今の彼女が出来上がったのだ。
このホムペをお気に入り追加
登録すれば後で更新された順に見れます
オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような占いを簡単に作れます → 作成
作者名:柊 琥珀 | 作成日時:2021年8月12日 12時