なにをやっているのか
ノアドット株式会社は、日本のIT業界を代表する巨人ヤフーと、70年の歴史を持つ伝統メディア共同通信が2015年4月1日に設立した、現在10名の急成長ジョイントベンチャーです。
わたしたちは、「ウェブサイトを持たない」という“逆転の発想”をメディア市場に浸透させることで、情報流通を最適化することを目指しています。
いま、Gooogle AMP、Facebookインスタント記事(FIA)、Apple News、あるいはFacebookやLINEによる各種Chatbotのプラットフォームなど、「分散型メディア」と呼ばれる新しいメディアのかたちが模索されています。
わたしたちは、紙→ウェブサイト→アプリと続いた「パッケージをベースにしたコンテンツ流通」の世界に終わりを告げるこうした兆しのなか、これらのいずれとも異なるまったく新しいアイデアで市場のリデザインに挑戦していきます。
・
この事業は、メディアの役割を担う二つのプレイヤー「コンテンツホルダー」と「キュレーター」を〈URL〉でつなぎ、両者の収益を最大化することで、メディア市場の持続可能な発展を支えるものです。
コンテンツホルダーは、「コンテンツを作る」ことで「コンテンツそのものの価値」を生み出す存在です。コンテンツホルダーは、わたしたちが用意したデータベースに記事などのコンテンツを預け、ウェブページを生成します。
キュレーターは、「コンテンツを選別する」ことで「消費者がコンテンツに出会う価値」を生み出す存在です。キュレーターは、わたしたちが用意したAPIやCMSを使って、コンテンツホルダーが預けたコンテンツから任意のものを選択し、その見出しをアプリやSNSアカウント上で紹介します。
消費者は、見出しに埋め込まれた〈URL〉を通じてコンテンツホルダーのウェブページにアクセスし、それによって発生した広告収益を、当社がコンテンツホルダーとキュレーターに対して分配します。
サービスは初期費用、継続利用料とも無料で、当社はコンテンツホルダーとキュレーターの収益から手数料を得るというビジネスです。
なぜやるのか
紙の発明は情報の記録と伝達を容易にし、そして活版印刷の発明が情報の大量複製を可能にしました。コンテンツは、紙の上に大量にコピーされることで、遠隔地の多くの人々に届けられるようになりました。
デジタル技術により情報の複製が一段と容易になった現在 ─── 世界中のコンピュータがネットワークでつながったウェブにおいて、情報は時間と空間の制約を超えて消費者の手元に伝達されています。
しかし、逆説的ですが、ウェブでは、情報を伝達するためにコンテンツ自体のコピーを供給者間で売買する必要はありません。「コンテンツの場所」すなわちURLを示すだけで消費者に伝達できるからです。
「コンテンツ」とその「伝達機能」の分離を可能にした「URL」─── 私たちは、ウェブのその本質的な技術優位性に立ち返り、それを最大限に活かすインフラサービスを、メディアにかかわるすべての法人、個人の皆さまにWebAPIベースで提供します。
それによってメディア市場全体を効率化し、持続可能なかたちに変化させることが、nor.のビジョンです。nor.とは、オリジナルコンテンツの流通を加速させること〈 no replication 〉により、供給者と消費者のメリットを最大化する活動です。
この活動が、ウェブの新たな起源〈 new origin 〉、新たな秩序〈 new order 〉となり、情報流通が最適化される「ポスト・ウェブサイト時代」が訪れることを願って、社名としました。