オーツミルクってどんな味?牛乳や豆乳、アーモンドミルクとの違い

みなさんは「オーツミルク」を飲んだことはありますか?「第3のミルク」とも呼ばれるオーツミルクは欧米で人気が爆発し、近年では日本でも広まりつつあります。この記事ではオーツミルクを飲むことで得られる栄養素や、味わいの特徴、オーツミルクを使った簡単なアレンジレシピを管理栄養士が紹介します。

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目次

第3のミルクとして注目される「オーツミルク」とは?

オーツミルクとは、オーツ麦(えん麦)から作られる植物性の飲料です。オーツ麦とは穀物の一種で、オートミールやグラノーラの原料としても知られています。

オーツミルクは、第1のミルクである牛乳、第2のミルクといわれる豆乳に続く「第3のミルク」ともいわれ、近年注目度が高まっています。注目されている理由は、オーツミルクからさまざまな栄養素が摂れることや、牛乳の代わりの植物性飲料として取り入れやすいことなどが挙げられます。

アレルギーや乳糖不耐症などの理由で牛乳が飲めない方や、動物性食品を避ける菜食主義者(ヴィーガン)の方に多く取り入れられています。また牛乳に比べカロリーが低く脂質が少ないことや、食物繊維が摂れる点から、年々高まる健康志向にもマッチしているようです。

しかしオーツミルクは牛乳より高価であり、製品によっては牛乳の倍以上の値段のものもあります。目的に合わせて、何を取り入れるか選ぶとよいでしょう。

牛乳よりもあっさりとした味わい

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スーパーやコンビニで手軽に手に入りやすいのがアルプロの「オーツミルク」です。250mlの飲みきりサイズと1000mlの2サイズがあり、初めてオーツミルクを飲む方は小さいサイズから試してみるのがおすすめです。

オーツミルクの味わいは、牛乳と比べるとあっさりしています。アルプロのオーツミルクは「砂糖不使用」と「ほんのり甘い」の2種類があり、後者は文字通りのほのかでやさしい甘みが感じられます(※)。麦の香りは強すぎず、クセがないため、植物性飲料がはじめての方でも飲みやすく感じる方が多いのではないでしょうか。

※「ほんのり甘い」と「砂糖不使用」がありますが、「ほんのり甘い」の方も砂糖は使われていません。アルプロに問い合わせをしたところ、「ほんのり甘い」は糖を甘みのあるレベルまで分解しているため甘みを感じ、反対に「砂糖不使用」の方は甘みを感じにくいように加工されているそうです。カロリーや糖質の量が大きく変わるわけではないので、お好みのタイプを選んでいいでしょう。(参考:アルプロ よくあるご質問

<商品情報>
商品名:オーツミルク
内容量:250ml/1000ml
価格:137円/374円(税込)
※AmazonFreshの価格を参考にしています(2021年5月時点)

オーツミルクにはさまざまな栄養素が添加されている

オーツミルクはオーツ麦由来の栄養素のほかに、製品によってはさらに栄養素が添加され、強化されています(※)。

アルプロのオーツミルクを例にして確認すると、食物繊維、カルシウム、ビタミンB2とB12、ビタミンDが添加され、栄養強化されています。

カルシウム、ビタミンB2、ビタミンDは牛乳にも含まれ、オーツミルクが牛乳の代替えとして取り入れやすいように工夫されているものと思われます。カルシウムやビタミンDは骨の健康維持に、ビタミンB2は脂質の代謝に必要な栄養素です。

ビタミンB12は主に動物性食品に含まれ、菜食主義の方に不足しやすいといわれている栄養素です。ビタミンB12は不足することで貧血の原因となるため、菜食主義の方でも栄養素が不足しないよう配慮されています。

また牛乳には含まれない食物繊維を摂ることができ、便秘予防や、血糖値の急激な上昇を抑えたり、血中コレステロール値を下げたりするなどの効果が期待されます。不足しがちな食物繊維を飲料から手軽に摂れるのはうれしいですね。

メーカーにより添加されている栄養成分の種類や量はさまざまなので、どのような栄養成分が添加されているかは、原材料名や栄養成分表示をチェックしてみましょう。

※製品によっては添加されていないものもあります

ほかの「ミルク」とはどう違う?

ほかの「ミルク」と比較すると、オーツミルクはどのように違うのでしょうか。今回はアルプロのオーツミルク(砂糖不使用)と比べてみます。

100gあたりの栄養成分値の違いは以下の通りです(※)。それぞれの違いについて、さらに詳しく解説します。

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※:オーツミルクはアルプロ「オーツミルク」の栄養成分表示を記載。アーモンドミルクはU.S.DEPARTMENT OF AGRICULTURE「FoodData Central」を参照。普通牛乳、無調整豆乳は文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参照。

牛乳との違い

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牛乳は乳牛から搾乳される、動物性の飲料です。オーツミルクやほかの植物性飲料と比べ、100gあたり61kcalとややカロリーは高めです。これはたんぱく質や脂質、炭水化物の量がほかのものに比べると多い傾向があるためです。

牛乳に含まれる脂質は動物性であり、コクのある味わいが特長です。オーツミルクの脂質は植物性のため、比較的あっさりとしています。

オーツミルクは栄養強化されていることもあり、栄養面でも牛乳の代わりとして取り入れやすいでしょう。ただし、牛乳に含まれるカルシウムは、ほかの食品に含まれるカルシウムと比べて吸収率が高いことが知られており、価格も安価です。そのため、牛乳は毎日手軽に取り入れるのに適しているといえます。

豆乳との違い

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豆乳とは大豆の絞り汁のことで、豆腐の原料にもなります。カロリーは100gあたり44kcalと、オーツミルクとさほど変わりません。

豆乳は大豆の風味をダイレクトに感じられ、甘みがさほどないため、好みが分かれる飲料でしょう。飲みやすいように砂糖などを添加した「調整豆乳」もありますが、無調整豆乳が100gあたり44kcalに比べ、調整豆乳は63kcalと高めです。

豆乳は牛乳やオーツミルクと違い、カルシウム、ビタミンD、ビタミンB群の含有量が少なく、これらの栄養素の補給は期待できません。牛乳の代わりとして取り入れると、不足する栄養素が多くなってしまいます。

ただし、豆乳には100gあたり鉄が1.2mg含まれ、ほかの飲料と比べても含有量が多くなっています。鉄は鉄欠乏性貧血の予防に欠かせず、とくに鉄が不足しがちな女性は積極的に摂りたい栄養素です。

豆乳は、大豆の栄養素を摂りたい場合はよいですが、栄養素補給の面では牛乳の代わりにはならないことは覚えておきましょう。

アーモンドミルクとの違い

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アーモンドミルクは、アーモンドを原料に作られる植物性の飲料です。オーツミルクと同じく「第3のミルク」といわれています。カロリーは100gあたり15kcalと、オーツミルクやほかの飲料と比べるとかなり低くなっています。

アーモンドミルクの味わいは、アーモンドの香ばしい風味が感じられ、すっきりとしてクセがありません。オーツミルクに比べると、さらにあっさりしています。飲みやすい反面、飲みごたえはオーツミルクの方があるでしょう。

アーモンドミルクにはアーモンド由来の食物繊維だけでなく、製品によってはさらに食物繊維が添加されているものもあり、オーツミルクと同様に食物繊維の補給ができます。

またカルシウム、ビタミンEも強化されています。とくにビタミンEは100gあたり3.32mg含まれ、コップ1杯(200g)とることで、成人女性に1日に必要な量を充足できます。ビタミンEは抗酸化作用があり、老化防止作用から若返りのビタミンともいわれています。

アーモンドミルクは飲みやすいようにハチミツなどが使われているものもあるため、カロリーが気になる方は砂糖不使用のものを選びましょう。

朝食におすすめ!オーツミルクを使ったレシピ「オーバーナイトオーツ」

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オーツミルクはそのまま飲むだけでなく、牛乳の代わりとして料理やスイーツ作りにも使えます。今回はオートミールとあわせて作る、オーバーナイトオーツのレシピをご紹介します。

オーバーナイトオーツとは、オートミールを牛乳などの飲料やヨーグルトに一晩漬け込んだものです。翌朝にはオートミールがやわらかくなっているのでそのまま食べられ、手軽な朝食としてもおすすめです。

オートミールには甘みがありませんが、ほんのりと甘いオーツミルクとあわせることで、自然な甘みでおいしくいただけます。

材料(1人分)

オートミール…30g
オーツミルク…120ml
好みのフルーツ…適量

作り方

1. 深めの容器にオートミールを入れ、オーツミルクを注ぐ。ラップをして冷蔵庫に入れ、4~8時間ほど寝かせる。

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2. 食べる前に好みのフルーツを飾る。

オーツミルクの量を増やすと、サラッとした食感になります。トッピングはフルーツだけでなく、ナッツやドライフルーツもおすすめです。甘みが欲しい場合は、はちみつやメープルシロップなどをかけていただきましょう。

注目のオーツミルクを楽しもう

オーツミルクは牛乳の代わりとして取り入れるだけでなく、クセがなく飲みやすいので純粋に飲み物として味わいを楽しむのにもいいでしょう。注目のオーツミルクの特長や栄養を知り、さまざまな方法で味わってみてくださいね。