時間もおカネもかけずに、家の中で簡単に走るトレーニングできる方法があるんです。ランニングマシーンは必要ありません。このトレーニングを続ければ、自宅にいる間も体力をキープして、フルマラソンを完走を目指すことだって夢ではありません。
ブルーバックスのロングセラー、田中宏暁氏の『ランニングする前に読む本』から、室内でできるトレーニング方法をご紹介します!
「ダイエットのために走りたい」「運動不足を解消したい」「いつかフルマラソンのレースに参加してみたい」など、走る目的は人それぞれ。ですが、体力のレベルに関係なく、どんな人でも気軽に始められるのが、おしゃべりできるくらいのゆっくりしたペースで走る「スロージョギング」です。
『ランニングする前に読む本』では、3ヵ月続ければフルマラソン完走を目指せるスロージョギングの科学的な理論とトレーニング方法を紹介していますが、外で走れない日は、スロージョギングと同様の効果が得られる室内でのトレーニングも効果的です。
※通院中の方は、医師の許可を得た上で実施してください。
1. ステップ運動
はじめにご紹介するのは「ステップ運動」です。これは高さ20cmの台を昇り降りするというシンプルな運動です。昔、学校などでおこなった「踏み台昇降」を思い出してください。
片足で体重を支える運動なので、走るのに必要な筋肉群を鍛えることができるほか、走るのと同じくらい心肺機能を高める効果もあるトレーニングです。
まずは、高さ20cmほどの台を用意します。どんなものでも良いですが、滑って動かないようなものを選んでください。右足から上がったら右足から降り、左足から上がったら左足から降りる。次に左足から上がり、左足から降りる、という動きを交互に繰り返します。
台に上がったときに、しっかりと膝を伸ばすのがポイントです。
4秒に片足1回の昇り降りをするくらいのペースが目安です。これで、平地を速足で歩くくらいの運動強度になります。これを10分から30分間継続しておこないます。
もう少し強い運動をしたい方は、自分の体力に応じてペースを速めてください。たとえば、1分間に120ビートを刻むリズムに合わせて、4ビートで片足1回の昇り降りをすると、ジョギングをしているのと同じ運動強度となります。
膝に不安がある方は、手すりのある場所で捕まりながらステップ運動をおこなえば、膝への負担を和らげ、安定してエクササイズが楽しめます。
2.スロージョギング&ターン
台を用意できないという方におすすめなのが「スロージョギング&ターン」です。
まずは室内に2mから5mほどの間隔を取り、この間を1分間に20往復します。1秒間に3歩進み、3秒目にターン。ターンの向きは左右交互におこなってください。
ターン時にはスピードの減速と加速があるので、長い距離をまっすぐ走るよりも余計にエネルギーを消費します。室内にいながら、外で走るより効率よく運動ができるのです。
30分から60分ほど続けてみてください。「1分間走って30秒歩く」を繰り返す方法をオススメします。足腰に痛みがある人は、無理をせず、走るのではなくウォーキングとターンの組み合わせでも十分です。
「ステップ運動」も「スロージョギング&ターン」も、テレビを見ながらでできるので、気分転換に試してみてはいかがでしょうか。
3.もも上げ運動
狭いスペースでもできるトレーニングとしては「もも上げ運動」も有効です。
この運動は、上記で紹介した2種類のトレーニングと違ってごく短時間でおこなうことができるのが魅力です。仕事の合間に1分間ずつ何度もおこなう(たとえば30分ごとに2回)ことができれば、けっこうなトレーニングになります。