『ガルパン』が“二次創作”を逆輸入!? 水島努監督のツイートに賛否… (C)PIXTA
数々の人気作品を制作してきたアニメーション監督・水島努が、自身のツイッター上で『ガールズ&パンツァー』について言及。「アニメ的に家元たちのエピソードって、あった方がいい?」とファンに意見を求め、話題になっている。
「ガールズ&パンツァー」の世界観には家元制度があり、主人公の西住みほは「西住流戦車道」家元の娘という設定だ。同作で描かれる戦車道とは、基本的に女性のたしなみなので、家元も当然女性。すなわち水島努監督は、主要キャラクターの母親たちのエピソードを描くべきかと尋ねているのだろう。
実は「ガールズ&パンツァー」の家元キャラクターには謎の人気があり、作中にはほとんど登場していないにもかかわらず、多くの〝薄い本〟が描かれてきた。際立って人気なのが、みほの母親である西住しほで、二次創作界隈では「娘よりも人気」と言われるほど。そして彼女はスマホゲーム『ガールズ&パンツァー 戦車道大作戦!』でも水着や制服姿などで登場しており、公式も人気キャラであることを認識しているようだ。
ちなみに西住しほは、「ふしだらな母と笑いなさい」という〝言っていない台詞〟でファンから愛されていることでお馴染み。いかにも言っていそうな台詞だが実際には言っておらず、それどころか過去の同人誌を調べたファンからは《同人誌でも言っていない》との報告もあがっている。
家元たちのエピソードについては賛否両論?
水島努監督が意見を求めたということは、新作エピソードで西住しほの活躍を見られる可能性があるということ。そのため今回のツイートのリプライ欄には、《あった方がいいどころかあるべきです!!》《家元たちが学生だった頃どんな戦いを繰り広げていたか観たいですね》《そりゃもちろんあって欲しい》《学生時代の話を新しく作ってくださったらもう歓喜です》といった熱のこもった声が寄せられていた。
一方で「なくてもいい」というファンもちらほらいるようで、やはり主要キャラクターである大洗女子のメンバーや、他校の生徒たちの活躍に力を入れてほしいとの意見も。たしかに、いくら西住しほが「娘より同人誌で描かれた女」などと呼ばれていたとしても、主人公は娘の西住みほ。またそもそも『ガールズ&パンツァー 最終章』第4話の公開がいつになるのかわからない現状なので、《家元たちのエピソードを作るより、最終章の制作を優先してほしい》という人もいるようだ。
意外と賛否両論に分かれている、アニメ「ガールズ&パンツァー」における家元たちのエピソード。無理して公式が二次創作に擦り寄る必要はないと思うが、もしかしたらアニメで、西住しほが本当に「ふしだらな母と笑いなさい」と言う未来もあるかもしれない。
文=大上賢一
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