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この物品税とは、要は「贅沢品への課税」です。 「金持ちは贅沢品を求めるから税金を取ろう」 「貧乏人はそもそも贅沢品を買えないんだから関係ない」という考えです。 ですが、制定されたのが戦前であり、戦後の高度経済成長に合わせ、そぐわなくなっていきます。
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物品税の対象となったものは、高級品や舶来品ですが、時代の変化とともに、その内容は変わってきます。 毛皮のコートや宝石や高級酒などはまだわからんでもないですが、エアコンや掃除機、洗濯機、あげくに絨毯やコーヒーまで「贅沢品」とされていたのです。
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畳敷きで窯で米を炊き、電気製品と言えば電灯くらい(実際に昔は電灯のみの契約の制度もあった)。ホウキで掃除し、窯で米を炊き、洗濯板を使っていた時代では、贅沢三昧ですが、この基準が80年代まであったわけです。
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この影響、様々な方向に小さな引っかき傷を残しています。例えば秋葉原、あの場所はかつては「電気の町」と言われ、多くのパーツショップがありますた。 その理由は、かつて近くに電気工の専門学校があったからだったのですが・・・・
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そこに、それまでとは異なる客層が現れるようになりました。物品税は、出荷段階で課税されます。 逆に言えば、「パーツ状態では課税されていない」です。 あくまで部品ですから。 わかりますね?そう、「節税のために、自分で組み立てる」人たちが現れたのですw
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ただでさえ今よりも家電が高かった時代です。そこに10%20%も課税されてはやってられません。 まだ比較的、個人でも作成可能な時期だったこともありますが、一つの街の有り様を変えてしまうくらいではあったんですね。
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たまに古いおもちゃ屋とかで「こんなの誰が買うんだ?」ていう謎の「手作り家電」的なシリーズありませんでした? 小型のラジオや、レコードプレーヤー、扇風機など、ああいった電気工作ブームも、こういったものの背景があったのでしょう。
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またレコード関係においても同様で、「音楽を家で聞くなど贅沢だ!課税!」とされたので、レコードも高くなってしまいました。しかし、これらの税制は「教育用」すなわち「子供向け」は免税されていました。
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なので、70年80年とアニメブームが到来した際、「アニメは子供向け、だからアニメソングも童謡と同じということで、無税にできんか?」とレコード会社ががんばりました。まぁ結果、無理に終わったんですがねw
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とはいえその結果、アニメソングの制作は、レコード会社の中の「唱歌」の部署が担当する形になり、やはりどうしても「子どもぽい」感じになってしまいました。 機動戦士ガンダムの映画化において、富野監督自身が作詞家井萩麟の形で描き下ろしたのもそういう事情があったそうです。
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その後、長きに渡り、アニメソングを歌う歌手が一段低く見られたり、新人歌手の仕事とされたり、彼らがヒット後に「黒歴史」扱いにされる、などは、ある意味で、この時代の尾を引いていたのも、大きかったわけですな。 今では信じられん話です。
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まぁここまでの流れを見ればわかるように、物品税は、社会の発展に応じて「贅沢の基準」も引き上げるのがワンセットであるべきだったのですが、それは「一度定めた税金を、取れなくなる」ということでした。 財務省・・・当時は大蔵省が、そんなことは簡単に許しません。
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「税金を定める」といのは、我々が思う以上に厄介かつ面倒なもので、「せっかく上げたのに下げるなんて」が、マジで語られる始末です。 なので、物品税同様、消費税導入までかけられていた「トランプ税」なんてのも残し続けていたくらいです。
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「トランプはギャンブルに使用するものだ、すなわち贅沢品だ、ゆえに課税」の理屈ですが、当時日本は戦争の影響で予算不足で、それを補うためのものでした。太平洋戦争ではないですよ、日中戦争でも第一次大戦でも日露戦争でもない。 義和団事件ですw
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1899~1900年頃、「ゴールデンカムイ」が始まる十年近く前の時代の事情で出来た税金が、戦中戦後のドタバタを越え、1989年まで残ってたわけです。 どれだけ「一度決めた税金が下がりづらいか」という話です。
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この物品税に、産業界は困ったわけです。 上述の「ちびまる子ちゃん」の「フランス料理を食べに行こう」で見てもわかりますね。 戦前の昔は、「庶民がフランス料理を食べに行く」なんて、「ありえない贅沢」でした。 しかし、作中の70年代では「思い切って」なら可能なレベルだったのです。
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庶民が必死で頑張って働き、ようやくささやかな贅沢に手を伸ばそうとしたところで立ちはだかる税金。 これでは、購買意欲を大きく削ぎます。 メーカーがどれだけコストを下げても、自動的に二割三割持ってかれるんですから。
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産業と経済の発展は相関にあります。 最初は富裕層が求め市場が確立し、開発と研究が進みさらに高度な製品が生まれ、従来の製品が安価で作られるようになり庶民層にも降りてくる。 この繰り返しが、「贅沢を贅沢でなくす」にしているのです。
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戦前ならばお大尽でも持ってなかったテレビやエアコンは、今日日、よほどの貧困者でも持ってます。 貧乏な一人暮らしの若者の家でも、冷蔵庫とユニットバスは標準装備です。 これははもはや「生活必需品」にカウントされるくらいです。もはや三種の神器ですらない。
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