そういえば隻狼発売しましたね。みなさんはやってますか?
ちなみに作者は当日に買って楽しく遊んでます。流石フロム……
ジャイアントトードという巨大なカエル……そのまんまだな、ともかくそれの討伐の依頼を受けた俺はそのまま街の外へ出ようと街道を歩いていた。
装備を整える事を一応勧められはしたが、こちらでの通貨など先程の登録料で使い果たしている以上こちらで買い物など出来るはずもなく、だがその代わりソウルの中には十分なアイテムがある。
大抵の奴なら火炎壷やら雷壺の一つや二つでどうにでもなる。足りないなら魔術でも使うが。
だがまあ、今回はそういったアイテムは使わない方向で行こうと思っている。この世界でどの程度動け、更にはどれぐらい俺の、深淵狩りの力が通用するのかの確認をしないといけないからな。
だが、先程の冒険者登録の際の反応といい……この冒険者カードを見るにそれなりの実力なのでは?と思うが………………さて。
外へと向かう途中に人気のない路地を通っていく。
なぜにわざわざこんな道を通るのか、その理由は簡単だ。ギルドへと入った辺りで俺の感じていた視線は消え、そして出てからまた視線が感じられた。
普通なら同一人物だと考えるが何か、違う。最初の視線は十中八九女神のそれだろう。だが、今のはそう何か違うのだ。少なくとも女神のそれではなく少々違う人間のモノだ。
安心するべくはそれが悪意や嫌悪などの様なものではなく女神のそれ同様何処と無く心配するようなものだ。そして、同時に何か様子を伺っているようにも感じる。
故に俺はこうして人通りの無い路地に入って────
「何時まで覗いているつもりだ、早々に出てこい。応じないと言うのであれば……」
足を止め、視線を寄越している誰かへと警告する。
視線からして少なくとも女神のようにここではない何処かからの視線ではなく近場、それこそ数十メートルも離れていない距離からの視線であることは理解している。
故に警告しつつソウルの表層からその手に投げナイフを生じさせる。
もしも何かよからぬ考えを抱いているのであれば────無論、視線より感じられるものからしてそういった類でないのは理解出来るが────軽い怪我程度覚悟してもらわねばならない。それが原因で悪評が出来ようが今までのことを考えても別に大したことではない。
そして、背後から足音は聴こえずとも何某かの気配を感じて、振り返る。
「いやぁ、ごめんね。ギルドで聴こえたんだけどもかなり高いステータスで上級職も選べたのに最弱の冒険者を選んだってので興味が湧いちゃってさ────」
「エリス様、流石に淑女がそのような格好をするのはどうかと思うのですが?」
「バレた!?」
そこにいたのは我が女神エリス様だった。
右頬にある傷や肩ほどまでの髪、足音が聴こえなかった事から恐らく盗賊をイメージしてるのか身のこなしが軽いようなかなりの軽装────腹部など丸出しである────控えめの胸部…………初めて会う者が見れば少年と勘違いしかねない……いや、するはずがないだろうそんな風体の彼女だが、ソウルを感じられる我々からすれば外見をいくら取り繕うとも彼女が女神エリス様であることが理解出来る。
しかし、女神は俺の言葉に予想外だったのか驚愕を露にしている。
まさか、バレないと思っていたのだろうか?それは少々心外なのだが
「え、えっと……うん……わ、私はクリス!君と同じ冒険者で職業はシーフ!所謂義賊って奴さ」
「………………」
「…………あ、その、ね?」
しどろもどろになっている女神。可愛い。
さて、……クリスとおっしゃったが…………ああ、なるほど。
「我が女神、いったい如何なる理由かは存じ上げませんが素性を偽っている御様子」
「へ、あ、うん、そう!……ふぅ、えっと、パーシヴァルさん?事情は話せないのですが私がこうして地上でこの姿で活動している際は女神エリスではなく冒険者クリスとして接してもらいたいんですが……?」
「畏まりました……我が女が……ンン、クリス」
と、なるとこれからは外見で対応を変えねばならないか。
まあ、そういう雰囲気でない限りは基本的に嘗ての仲間に対する様なものでいいな。別に全員が全員男だったわけじゃあない。
中には女だっていた。確か、女だてらに何処かの国の騎士団で副団長だかをやっていたのもいた。
基本的に俺ら不死にとって三大欲求なんざ趣味にもならねぇようなものでしなかったから、隊内でそういう関係があるような奴はいなかった。ンン、脱線した。
とりあえず、普通に接しよう。
「うん、それでいいよ。さて、パーシヴァル、さっきも言ったけどどうして冒険者を選んだの?職業で」
「ン、今更ソードマスターだのなんだので業を覚えてどうする。身体が文字通り死んでもファランの業を忘れんからな……それならば広く様々なスキルを覚えられる冒険者になって、別の手段を増やすのが最善だろう」
「あー、なる、ほど……」
話しながら門に向かって歩き始める。
実際、新しい剣技を覚えても使う自分が見えない。仮に覚えて使ってもファランの業が染み付いたこの身体では思う様に出来んだろう。
それなら、純粋に剣技以外の手札を増やした方がいい。
「ちなみにスキルポイントとかはどうなってるの?普通はそこそこだろうけど、中には才能があったりする人は最初から結構なスキルポイントもあったりするらしいし」
「ああ、確認してなかったな」
クリスの質問に俺は懐もといソウルから冒険者カードを取り出し、そこに記載されているのを見る。
スキルポイント……スキルポイント……ああ、これか。ふむ……それなりにあるな。
クリスの言葉からして不死隊としての経験等が反映されているのだろう。受付で聞いたスキルポイントの説明を思い返すに最初のスキルポイントとしてはかなりの数だろうな。
と、ふと隣から俺のカードを覗き見ているクリスを見るとその表情は納得のそれだった。
「うん、だよね。下手したら魔王になりかねないような魔物と集団とはいえ激戦を繰り広げてたし……うん、仕方ないよね……」
「…………」
諦めのそれも見受けられるがそこは置いておこう。しかし、クリスの言葉を考えるにどうやら兄弟達と共に狩っていた深淵の魔物はこちらの世界では魔王クラスなのか…………それは……なんというか…………やはり、我らが憧憬たる彼の深淵歩きは正しく勇者なのでは?
いや、真相を知る身ではあるがそれでも相当だろう。
「……たしか、冒険者は他の職業にスキルを見せて貰えればそのスキルをポイント増しだが覚えられるんだったな?」
「うん、そうだよ。……あ、なら、私のスキルを見せようか?
「
「出来ないよ!?」
そんなの危なすぎるからね!?
と、肩を叩かれながら抗議されているが……にしてもクリス小さいな。
エリス様の外見と身長はそう変わらないのはわかる。そもそもあの出会いも最初は俺は座っていたし、途中も跪いていたわけで……身長を比べるなんて考えてなかった。
ふむ、俺の身長から計算するに160前後か?
にしても心臓は
「と、ともかくどうする?」
「まあ、手札にはなるな」
「よぉし、それじゃあ見せてあげよう」
なんとも自信満々にそう言ったクリスに俺は足を止め、彼女は俺の前方二、三メートルまで歩いてこちらへ振り返る。
なるほど、スティールの対象は俺というわけか。
「まず軽く説明すると、
「つまり、運が重要か……ククッ、欲望の力が運に左右されるとは……やはり、人間性の闇というものはつくづく……」
「えっと、それを司ってる身としてはその言い方は……アレなんだけども」
「すまなんだ。許してくれ」
ジト目をされたが、この考えはどうしようもない。嘗ての世界に流れ着くまでは普通に受け取れたが人間性の在り方やらなんやらを知ればこうなるのは仕方ないのだ。
と、それは置いといて
「では、クリス。まあ、貴公の素性を知る身であれば間違いないと考えているが……さて、スキルを教えてもらうにあたり授業料としてコレをスティールして貰いたい」
「これ?」
そうして、懐から取り出すのは旅の最中で手に入れたモノ。
それは何か宝石の様なモノを埋め込んだ指輪。名称をフリンの指輪というもの。
小さな戦士フリン……彼は非力であったがしかし風の力を助けに戦う彼は剛腕の戦士ですらやすやすと捉える事は出来なかったという。
義賊である彼の名を冠したこの指輪は軽装であるモノに力を与える指輪である……ちなみにこれはある意味押し付けられた品でもある。具体的に言えば不死隊は基本的に同じ装備だし、この剣にはこの指輪の能力は全くといっていいほど影響がない。
涙が出るくらいに。
「これは武器が軽いモノであるほどに助けとなる指輪でな、俺には縁の無い品だったがシーフであるクリスならそうそう重量のある武器は使わんだろう?」
「うわぁ、神器認定しそうな指輪……でもまあ、下手にこの世界の人に渡されるよりは私に渡された方がいいっか」
どうやら、やる気が出てきたようだ。
……にしても、このフリンの指輪……確か武器重量ではなく装備重量で影響するはずだったと思うんだが…………時代か。時代の影響で劣化してないのか……。
まあ、どっちみち俺には縁の無い指輪だ。何事も緑化が一番。まあ、ファランの指輪もそれなりに良いものだがな。
「それじゃあ、いくよ」
「ああ。まかり間違っても抜きみのナイフをとるなよ?」
「もちろん。【
スキル発動の影響か僅かに突き出された彼女の掌が輝きを放ち、次の瞬間にはその手には確かにフリンの指輪が収まっていた。
「フフン、どう?」
「その輝きは正直いらんがまあ、なかなか便利だとは思うな」
冒険者カードを取り出し取得可能のスキル欄に確かにスティールがあるのを確認して、すぐに俺はそれを取得する。
消費量は増加しててもそんなにかからないようだ。
「あ、スティール取れた?なら、今度は私にやって見て?」
「………………いや、遠慮しておく」
「え?どうして?」
クリスは首を傾げるが、このスキルが運に左右されるというのならば如何に女神エリス様の加護を受けて運に対して上昇修正が働いているとはいえ、元々の運は低い。
もしもまかり間違ってクリスの武器やフリンの指輪、はたまた所持金などではなく彼女の衣類がスティール出来た場合色々と大変な事になる。
あまり人通りがないとはいえ、完全にいないわけではない。もしも、やってしまった所を見られたら………………自害しかないな。
とりあえずその可能性を彼女に伝えておこう。
「あー……うん、なるほど。それじゃあスキル確認はまた後で別のものにってことで…………それで、何か依頼を受けてたようだけど?」
「ジャイアントトードだ。腕鳴らしにはちょうど良さそうだ」
「まあ、ジャイアントトードぐらいならそうだろうね」
そんな風に笑う彼女と共に俺は街の外へと向かってまた歩き始めた。
────────────────────────────
アクセルの街を出てすぐの平原。そこがジャイアントトードが屯する場所であり狩場だ。
その名の通り、巨大なカエルであり牧場に現れては羊や牛などの家畜を丸呑みにし捕食し、更には人間もまた捕食対象である。
やはりカエルだからか長い舌で獲物を捕らえるようだが、基本的にカエルやらなんやらはそうそう自由自在に舌を操れる訳では無いため基本的に直線的な伸縮、故にしっかりと注意すれば問題ではない。
だが、それはあくまで一対一であればの話でありなんとも悲しい事にジャイアントトードはほぼほぼ群れで行動する生物で巣には間違いなく数匹は潜んでいる。
ついでに言えばこのジャイアントトードの特徴として殴打などの物理攻撃は効きにくいがその代わり斬撃が有効であり、更には金属類を嫌う傾向にあり、金属製の装備を付けていれば捕食されない。
────と、そこまで大まかなジャイアントトードの説明をクリスから聴きながらパーシヴァルは目の前に広がる平原を見渡す。
「つまり、今はいないがここらは奴らの巣で地面の下に引きこもっている、と」
「まあ、そうなるね」
「で。気になったんだが……クリス、金属製の装備は?」
「付けてないね」
「………………」
少なくとも今回の狩りはジャイアントトード五体……つまり、複数体である。相手が一体だけならばパーシヴァルはクリスの事を護りながら戦えるがしかし、複数となれば何事も面倒である。
無論、わざわざ一度に複数体を相手にする理由は全くといっていいほどないのだが。
「……クリス、貴公は下がっているといい。これは俺の仕事だからな」
「うん、それはもちろん。まだ正式にパーティーは組んでないからね」
そうして、クリスを下がらせてパーシヴァルは背負っているファランの大剣の柄に手を触れる。
眼を細めながら果たしてどうやって巣から引っ張り出そうか、思案して、ふと思いついた案になんとも不敵な笑みを布の下でしながらソウルよりとあるアイテムを左手に持ち、大剣を右手で引き抜いて一度地面にすぐ抜けるように刺して立てる。
火薬の詰まった素焼きの壷をそのまま右手に持ち替えて、ベルトから魔術師の杖を引き抜いて
「────」
数瞬の詠唱を終えると共にパーシヴァルより青白い炎か何かのような浮遊する塊が五つ生じ、パーシヴァルの背後に待機する。
それと同時にパーシヴァルはすぐさまその右手の壺────火炎壺をやや離れた所へと投擲する。
ファランの騎士として技量はかなりのものであるパーシヴァルにとって火炎壺の投擲など投げナイフを投げるのとそう変わらない。そうして、パーシヴァルの思うような位置へと着弾し、見事爆発を起こしてみせた。
少なくとも巣の近くで爆発が起きれば驚いて飛び出てくるであろうと考えたが故の案である。
そして、その目論見通り軽い地響きの様なモノの後に火炎壺の着弾地点の周辺から何かが飛び出てくる。が────
「うわぁ……」
「は?」
その数は目論見から見事に外れたが。
数にして十。
依頼の目標討伐数の倍である。
不死にとって恐れるべきものは四つある。
一つ、それは高所。落下すれば死あるのみ。
二つ、それは水辺。深場にはカッパがいる死ぬ。
三つ、それはイヌ。下手なデーモンよりも死ぬ。
そして四つ、それは数。袋叩きは死ぬ。
だからこそ、彼ら不死隊は集団で戦うのだ。そうすれば少なくとも多対一にはならないから。
「井の中の蛙大海を知らずと言うがどうやら、土の中の蛙は大概を知らず、らしいな」
クソッたれ。そう文句を言いつつパーシヴァルは待機させていたソウルの塊を近場のジャイアントトードらへと放つ。
こちらの世界の魔法と比べれば見た目としては非力なモノであるがそもそもこの魔術はソウルを放つもの。如何に小さかろうとそのソウルは確実に敵対者のソウルを攻撃する。
如何に強固な鎧を纏っていようとも魔術的防御を持たねばソウルを守る事など不可能。物理にも魔術にも有効な防御を獲得している者などそれこそ彼の岩の如きハベルであろう。
そう、パーシヴァルはジャイアントトードへと吐き捨てながら第二射の魔術を用意し始める。
放たれたソウルの塊はジャイアントトードらのソウルを感知し、そのままジャイアントトードへと着弾する。
二体に二つずつ、一体に一つ。
如何に物理攻撃を吸収できる身体でもソウルへとダメージを与えるそれには対抗出来なかったかソウルの塊を食らった三体は物の見事にその生命を終わらせ、その
それを見て、パーシヴァルは何とかなると笑みを強め、続いて二射目の五つソウルの塊を放ちながら、杖をベルトに差し込み地面に突き刺していたファランの大剣を担ぐ。
「………………」
笑みを消し、その場からジャイアントトードへと駆ける。
既に三体もの仲間を失ったジャイアントトードの群れは逃げようとしたが既に迫っていたソウルの塊により更に三体も仲間を失った事で逃走から戦闘へと意識を向けたようでそのまま跳ねながらパーシヴァルへと四体が突撃してくる。
そんな中、後方からパーシヴァルを見ていたクリスはその目を見開く。
パーシヴァルへと加護を与えた際に軽くではあるがその記憶を覗き見た時にパーシヴァルの実力や戦ってきた相手について知ったがそれでもこうして目の前で戦っている姿を見れば知識以上に驚愕を露にする。
少なくともパーシヴァルの担いでいる大剣は通常の大剣よりも重量のある特大剣に分類されるモノだ。にも関わらず、パーシヴァルの脚はシーフである自分のソレと殆ど変わらない速度を出している。
この事実にクリスは驚き以外の感想を出すことが出来なかった。
「…………!!」
まず一匹。
跳ねながら突撃してくるジャイアントトードの一番槍がちょうど着地したタイミングを見計らい、パーシヴァルは地面へと飛び込む。その際にいつの間にかに左手で握っていた逆手持ちの短刀を地面に突き刺しそれを軸にして飛び込んだ際の勢いそのままその場で回転する。
右手の大剣は外側に向けられており、回転した際にその刀身は容易くジャイアントトードの身体を斬り裂いた。
出血量と傷の深さから即死である事を視界の端に収めながら理解し、すぐさまその死体を足場に次のジャイアントトードへと飛びかかる。その際に身体を捻り空中で身体を横にしながらまるで独楽の様に回転しながら次のジャイアントトードの頭を割る。
これで二匹。
息をつく暇もなく三匹目のジャイアントトードがパーシヴァルへとその舌を伸ばす。
パーシヴァルはそれに対して回避を選択せずにそのまま舌を待ち、そしてその舌先に短刀を叩き込む。
流石のジャイアントトードも舌先に叩き込まれたそれには絶叫し慌てて舌を戻すが…………短刀が外れたわけがなくそのままパーシヴァルごと引っ張ってしまい、勢いよく迫るパーシヴァルに目を見開きながら頭頂部からその大剣を突き刺されてその生命を散らす。
これにて三匹目。
舌先から短刀を抜き、すぐさま最後のジャイアントトードへと視線を向ける。
パーシヴァルの無慈悲な視線に怖気付いたか最後のジャイアントトードはあろう事かこの場で少なくともパーシヴァルよりかは安全であり金属製の装備を付けていないクリスへと狙いを定めたか、彼女の元へと向かって走る────無論、跳ねながらだが。
流石にそれは意外だったかクリスは慌てて腰から武器の短剣を取り出し構える。
が、しかし、すぐにそれは杞憂に終わる。
何故ならクリスから数メートル離れたところでジャイアントトードは白目を向きその場に沈んだからだ。それに対してどうして、とクリスは疑問に思うがジャイアントトード越しのパーシヴァル、その左手には再び魔術師の杖が握られているのを見て納得した。
彼が放ったのは追尾するソウルの塊、ではなく再発動のロスが限りなく少ない高速連射が可能であり十分な遠間合いの相手に対しても有効的な魔術、強いファランの短矢である。
それが三発。追尾するソウルの塊と比べれば威力は変わるがしかし、それでも十分にジャイアントトードのソウルを撃ち抜く魔術であった。
そんなジャイアントトードの背を見て、ファランの騎士らしい冷徹な眼差しからいつも通りのそれに戻してからパーシヴァルはクリスのもとへと歩き出す。
軽く手を振りながら、こうしてパーシヴァルのこの世界で初めての依頼は無事終了した。
・強いファランの短矢
「ファランの短矢」の上位魔術の一つ
より威力のあるソウルの短矢を放つ
それは結晶の古老が直々に鍛え
侍祭の長に託したものであるという
その娘、ヘイゼルの魔術として
・侍祭の娘ヘイゼル
彼女もまたファランの不死隊に関わる一人であった
火を継ぐ以前のファランの協力者である侍祭の娘として彼女は彼らファランの騎士たちにとって妹の様な存在であったという
その中でも彼女は密かに慕った騎士に師である古老より賜った魔術を教えたという
しかし慕った騎士は帰らず、騎士たちはその狼血故に火を継いだ
その後、彼女はファランの城塞を離れ、生まれ変わりの母と誓約を交わした
いったい彼女がどのような想いを抱いていたのか分からぬが幾度生まれ変わろうともその仲間を想う心とファランや古老を慈しむ想いは蛆であろう変わらぬものであった