今回は腎臓病からちょっとはなれ、脳腫瘍になったチョビのためのフード探しについてです。
MRIに写った脳幹のできものが良性か悪性かはわかりませんが、悪性であれば=ガンです。
(部位的に検査も治療もできないので知りようがない。)
とりあえず「チョビの脳腫瘍はガンである」という前提で、ガン闘病に向いたフードがあるかどうかを、病院で相談してきました。
もくじ |
1.ガンを悪化させないフードって? |
2.具体的にはなにを選ぶ? |
a.ユリナリーS/O |
b.ユリナリーS/O+CLT |
c.PHコントロール1 |
d.PHコントロール2 |
3.4製品の比較 |
4.まとめ |
ガンを悪化させないフードって?
動物病院からアドバイスされた、ガンの闘病に向いた食事はこの2点。
- 炭水化物を控えめにする
- たんぱく質は積極的にとる
最近はそれを否定する意見もたまに見かけますが、現時点ではとりあえずこの方向性に従うことにします。
それに加え、やせてきている(太ってほしい)場合は食物繊維も控えめにすると良いそうです。
食物繊維は腸内細菌のエサになるので、腸内細菌が活発になる=栄養をそちらにとられてしまう、ということでしょうか。
良い腸内細菌が増えてくれれば免疫もあがるので、このへんはちょっと悩ましいところ。
※チョビのプロフィールや病歴についてはこちら。
具体的にはなにを選ぶ?
かかりつけ病院で指示された銘柄は、全てロイヤルカナンの療法食シリーズでした。
なぜあえてのロイヤルカナン???
合成保存料の使用などであまり評判がよくない側面もありますし。
で、理由を聞いてみました。
すると、データをもとに食事指導できるのがロイヤルカナン製品くらいしかないのだそうです。
どうもほかのメーカーは、ロイヤルカナンほど詳細な成分やデータを公開していないっぽいです。
ということで、ロイヤルカナンの詳細な成分データ表(動物病院専用の資料)を見せてもらいつつあらためて相談。
「これならいいのでは?」と提案されたのが、今回の4種類でした。
すべて下部尿路疾患用だったのは、おそらくほかの療法食より無難な栄養バランスだったからかと思います。
かつて下部尿路用は、病気がないうちから予防として使ってはいけないといわれていました。
そのへんどうなんですか?と確認したところ、少なくとも現在のロイヤルカナンの製品は、予防用としても使えるように改良されているからふつうに使っても大丈夫なのだとか。
以下、今回紹介された4製品のおおまかなデータをメモしていきます。
最近も一部製品がリニューアルされましたが、今回とりあげた4つは今後も販売継続とのことでした。
参考 pHコントロールシリーズ リニューアルのご案内(ロイヤルカナン)
ロイヤルカナン ユリナリー S/O
※拡大画像は公式サイトより
対応旧製品:pHコントロール 0(終売)
ユリナリー S/O の原料
米、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、肉類(鶏、七面鳥、ダック)、コーンフラワー、動物性油脂、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、植物性繊維、コーングルテン、魚油、大豆油、フラクトオリゴ糖、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、小麦粉、アミノ酸類(DL-メチオニン、L-リジン、タウリン)、ミネラル類(Cl、Na、K、Ca、P、Zn、Mn、Fe、Cu、Se、I)、ビタミン類(コリン、E、A、ナイアシン、ビオチン、葉酸、B2、パントテン酸カルシウム、B6、B1、D3、B12)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル
引用 製品パッケージ
ユリナリー S/O の成分
タンパク質 35.6 g、脂肪 15.5 g、食物繊維 7.1 g、灰分 9.2 g、水分 5.7 g、炭水化物 34.3 g、カルシウム 0.9 g、カリウム 1.03 g、リン 0.90 g、マグネシウム 0.06 g、鉄 11.8 mg、銅 1.55 mg、亜鉛 18.9 mg、ナトリウム 1.34 g、EPA+DHA 372 mg、タウリン 0.24 g、アルギニン 1.63 g、ビタミンE 50.6 mg、ビタミンB群 34.56 mg
(単位/400kcal)代謝エネルギー:387 kcal/100g
引用 公式サイト
保証分析値(重量百分比)
たんぱく質:32.5%以上、脂質13.0%以上、粗繊維:3.9%以下、灰分:監8%以下、水分;6.5%以下
引用 製品パッケージ
ユリナリー S/O の特徴
【ストルバイト】
ストルバイトが形成されにくい弱酸性の尿となるように、ミネラルなどの栄養バランスを調整。【尿量】
健康的な尿量維持のために、ミネラルなどの栄養バランスを調整。【RSS】
尿中のストルバイトやシュウ酸カルシウムの飽和度が高くない健康的な尿量を維持するように、ミネラルなどの栄養バランスを調整。【マグネシウム制限】
ストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム)の構成成分であるマグネシウム含有量を制限(20mg/100kcal)。
引用 公式サイト
製品説明
猫用 ユリナリーS/Oは、下部尿路疾患(ストルバイト結石症およびシュウ酸カルシウム結石症)の猫に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。
この食事は、マグネシウムなどのミネラル成分を調整しています。
引用 製品パッケージ
ユリナリー S/O 3匹の反応
クロ | チョビ | シロ | |
ユリナリーS/O |
「いらない」「イイ!」「イイ!」
ユリナリー S/O のおもな入手先
追記 500g、2kg、4kgの製品があります。
ロイヤルカナン ユリナリー S/O+CLT
※拡大画像は公式サイトより
対応旧製品:pHコントロール+CLT(終売)
原料
肉類(鶏、七面鳥)、米、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、コーン、小麦、植物性繊維、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、コーングルテン、チコリー、動物性油脂、魚油、サイリウム、大豆油、フラクトオリゴ糖、加水分解ミルクタンパク(加水分解アルファS1トリプシンカゼイン)、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン、L-トリプトファン、L-カルニチン)、ミネラル類(Cl、Na、Ca、K、P、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(コリン、E、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B6、B2、B1、葉酸、A、ビオチン、B12、D3)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)
引用 製品パッケージ
ユリナリー S/O+CLT の成分
タンパク質 38.2 g、脂肪 12.4 g、食物繊維 14.6 g、灰分 10.3 g、水分 6.2 g、炭水化物 39.0 g、カルシウム 1.2 g、カリウム 0.90 g、リン 1.12 g、マグネシウム 0.08 g、鉄 15.5 mg、銅 1.68 mg、亜鉛 19.1 mg、ナトリウム 1.35 g、EPA+DHA 719 mg、L-カルニチン 22.5 mg、タウリン 0.25 g、アルギニン 1.95 g、ビタミンE 61.8 mg、ビタミンB群 87.12 mg
(単位/400kcal)代謝エネルギー:356 kcal/100g
引用 公式サイト
保証分析値(重量百分比)
たんぱく質:32.0%以上、脂質:9.0%以上、粗繊維:6.6%以下、灰分:10.1%以下、水分:6.5%以下
引用 製品パッケージ
ユリナリー S/O+CLT の特徴
【ストルバイト】
ストルバイトが形成されにくい弱酸性の尿となるように、ミネラルなどの栄養バランスを調整。【尿量】
健康的な尿量維持のために、ミネラルなどの栄養バランスを調整。【CLT】
特発性膀胱炎の食事療法食として加水分解ミルクタンパク(加水分解アルファS1トリプシンカゼイン)を配合し、L-トリプトファンの含有量を調整しています。【カロリー密度調整】
体重過多は猫下部尿路疾患の原因となる可能性があるため、理想的な体重を維持するためにカロリー密度を低く調整(3562kcal/kg)*。
*[ユリナリーS/O]と比較し、約10%減。
引用 公式サイト
製品説明
Multifunction(マルチファンクション)シリーズの猫用ユリナリーS/O+CLTは、下部尿路疾患(特発性膀胱炎、ストルバイト結石症およびシュウ酸カルシウム結石症)の猫に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。
この食事は、弱酸性の尿となるようにミネラルなどの栄養バランスを調整し、マグネシウム含有量を制限しています。
また、ストレス刺激の多い生活に配慮して、加水分解ミルクタンパク(加水分解アルファS1トリプシンカゼイン)とL-トリプトファンを配合しています。
引用 製品パッケージ
ユリナリー S/O+CLT 3匹の反応
クロ | チョビ | シロ | |
ユリナリーS/O CLT |
「いらない」「イイ!」「イイ!」
ユリナリー S/O+CLT のおもな入手先
※画像は公式サイトより
追記 500g、2kg、4kgの製品がありますが、新製品のためネットではまだあまり出回っていないようです。
ロイヤルカナン phコントロール 1
phコントロール1 の原料
米、肉類(鶏、七面鳥、ダック)、 コーンフラワー、 超高消化性小
麦タンパク(消化率90%以上)、コーングルテン、動物性油
脂、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、植物性繊維、ビートパル
プ、魚油、大豆油、フラクトオリゴ糖、グルコサミン、マリー
ゴールドエキス(ルテイン源)、アミノ酸類(DL-メチオニン、L-
リジン、タウリン)、ミネラル類(CI、 Na、K、Ca、Zn、Mn、Fe、
Cu、Se、I)、ビタミン類(コリン、E、A、C、ナイアシン、ビオチ
ン、葉酸、B2、パントテン酸カルシウム、B6、B1、Ds、B12)、酸
化防止剤(BHA、 没食子酸プロビル)
引用 製品パッケージ
phコントロール1 の成分
タンパク質 32.9 g、鉄 17.37 mg、脂肪 15.4 g、銅 1.64 mg、食物繊維 6.6 g、亜鉛 24.25 mg、灰分 9.0 g、ナトリウム 1.23 g、水分 5.7 g、PA+DHA 308 mg、炭水化物 37.5 g、タウリン 0.17 g、カルシウム 0.9 g、アルギニン 1.53 g、カリウム 1.13 g、ビタミンE 61.7 mg、リン 0.72 g、ビタミンC 20.55 mg、マグネシウム 0.06 g、ビタミンB群 34.83 mg
代謝エネルギー:390kcal/100g
引用 製品パッケージ(公式サイトはリンク切れ)
保証分析値(重量百分比)
たんぱく質:30.0%以上、脂質:13.0%以上、粗織維:3.2%以下、灰分:9.6%以下、水分:6.5%以下
引用 製品パッケージ
phコントロール1 の特徴
猫用 pHコントロール1は、下部尿路疾患(ストルバイト結石症およびシュウ酸カルシウム結石症)の猫に給与することを目的として、特別に調製された食事療法食です。
この食事は、マグネシウムなどのミネラル成分を調整しています。
引用 製品パッケージ
phコントロール1 3匹の反応
クロ | チョビ | シロ | |
pH 1 S/O |
「ちょっとなら…」「イイ!」「イイ!」
phコントロール1 のおもな入手先
追記 500g、2kg、4kgの製品があります。
ロイヤルカナン phコントロール 2
※拡大画像は公式サイトより
phコントロール2 の原料
米、肉類(鶏、七面鳥、ダック)、コーンフラワー、超高消化性小麦タンパク(消化率90%以上)、動物性油脂、コーングルテン、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、植物性繊維、酵母および酵母エキス、魚油、大豆油、フラクトオリゴ糖、マリーゴールドエキス(ルテイン源)、小麦粉、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン)、ミネラル類(Cl、Na、K、Ca、Zn、P、Mn、Fe、Cu、Se、I)、ビタミン類(コリン、E、C、A、ナイアシン、葉酸、ビオチン、B2、パントテン酸カルシウム、B1、B6、D3、B12)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)
引用 製品パッケージ
phコントロール2 の成分
タンパク質 32.8 g、脂肪 15.4 g、食物繊維 6.7 g、灰分 8.3 g、水分 5.6 g、炭水化物 37.8 g、カルシウム 1.0 g、カリウム 0.82 g、リン 0.81 g、マグネシウム 0.07 g、鉄 12.6 mg、銅 1.54 mg、亜鉛 17.4 mg、ナトリウム 1.23 g、EPA+DHA 318 mg、タウリン 0.22 g、アルギニン 1.68 g、ビタミンE 61.6 mg、ビタミンC 20.5 mg、ビタミンB群 31.64 mg
(単位/400kcal)
引用 公式サイト
保証分析値(重量百分比)
たんぱく質:30.0%以上、脂質:13.0%
以上、相織維:3.7%以下、灰分:9.0%以下、水分:6.5%以下カロリー含有量:389kcal/100g (代謝エネルギー)
引用 製品パッケージ
phコントロール2 の特徴
【ストルバイト】
ストルバイトが形成されにくい弱酸性の尿となるように、ミネラルなどの栄養バランスを調整。【尿量】
健康的な尿量維持のために、ミネラルなどの栄養バランスを調整。【RSS】
尿中のストルバイトやシュウ酸カルシウムの飽和度が高くない健康的な尿量を維持するように、ミネラルなどの栄養バランスを調整。【マグネシウム制限】
ストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム)の構成成分であるマグネシウム含有量を制限(20mg/100kcal)。【pHコントロール】
この製品は、下部尿路疾患(ストルバイト結石症およびシュウ酸カルシウム結石症)の猫に給与する目的で特別に調製された食事療法食です。
引用 公式サイト
製品説明
この食事は、マグネシウムなどのミネラル成分を調整しています。
引用 製品パッケージ
phコントロール2 3匹の反応
クロ | チョビ | シロ | |
pH 2 S/O |
「いらない」「いらない」「ウマイ」
phコントロール2 のおもな入手先
追記 500g、2kg、4kgの製品があります。
4製品の比較
目的
今回の4製品はもともと下部尿路疾患用なので、それぞれに使用目的があります。
ストルバイト | シュウ酸カルシウム | |
---|---|---|
ユリナリー S/O | ◎ | ◎ |
ユリナリー S/O+CLT | ◎ | ◎ |
pHコントロール 1 | ◎ | ○ |
pHコントロール 2 | ○ | ◎ |
上2つは最近発売された新製品。
説明を読んだ限りでは、ストルバイトとシュウ酸カルシウムの両方が、同レベルで配慮されている印象です。
下2つは以前から継続販売されているもの、つまりちょっと前からある製品です。
説明文の印象では、それぞれメインターゲットがあり、もうひとつはサブ扱い。
ですが、やはり基本的には両方に配慮されているようです。
原料・成分
エネルギー量(カロリー)、たんぱく質、粗繊維、脂質、炭水化物の数値を抜粋。
それぞれ比較してみました。
カロリー(kcal/100g) | たんぱく質(%) | 粗繊維(%) | 脂質(%) | 炭水化物(g/400kcal) | |
---|---|---|---|---|---|
ユリナリー S/O | 387 | 32.5 | 3.9 | 13.0 | 34.3 |
ユリナリー S/O+CLT | 356 | 32.0 | 6.6 | 9.0 | 39.0 |
pHコントロール 1 | 390 | 32.0 | 6.6 | 9.0 | 37.5 |
pHコントロール 2 | 389 | 30.0 | 3.2 | 13.0 | 37.8 |
参考:腎臓サポート | 392 | 21.0 | 5.7 | 15.0 | 45.0 |
参考:肝臓サポート | 411 | 24.0 | 6.0 | 20.0 | 33.7 |
参考:ベッツプランエイジングケアプラス ステージⅡプラス | 402 | 26.0 | 5.2 | 16.0 | 38.3 |
カロリー(kcal/100g) | たんぱく質(%) | 粗繊維(%) | 脂質(%) | 炭水化物(g/400kcal) |
ちなみに、表中の薄い文字の3製品分は参考データです。
この3つはうちの3匹がこれまで口にする機会が多いフードでした。
今後もチョビに使えるのかが気になったので、個人的に興味があり比較してみています。
(これを見て、少なくともチョビに腎臓サポートを与えるのはやめようと思いました。)
わが家の嗜好性一覧
クロ | チョビ | シロ | |
ユリナリー S/O | |||
ユリナリー S/O CLT | |||
pHコントロール 1 | |||
pHコントロール 2 |
予想に反し、チョビはpH 2以外よろこんで食べてました。
最近の下部尿路用療法食って、けっこうおいしく改良されているようですね(笑)
結論:今後チョビになにをあげるか
成分とチョビの好みを総合的に判断すると、第一選択肢は「ユリナリー S/O」となりそうです。
さらに嗜好性から、pHコントロール 1、ユリナリー S/O+CLTをローテーション。
pHコントロール 2はチョビがまったく口をつけてくれなかったので、この4種の中では候補からはずすしかないですね。
コメント