食虫植物の『ナガバノモウセンゴケ』が好調です。
北半球の寒冷地に分布するモウセンゴケの一種で、日本では北海道の一部と尾瀬ヶ原でしか見られない珍しい食虫植物です。
モウセンゴケ(ロツンディフォリア)に比べ葉身が細長いことから「長葉の」と名付けられました。
捕虫葉は通常2~4cmほどで、小さな虫はもちろんトンボなどの大きな獲物もその長い葉を巻き付けて捕らえることができます。
国産の食虫植物の中でも捕虫動作が大きく見応えのある種類ですが、寒冷地に自生するため暑さに弱く育てにくいためあまり普及していません。
趣味家の即売会や通販で入手可能ですが、それ以外の方法ではほとんど手に入らないと言ってもいいと思います。
我が家のナガバノモウセンゴケは某通販ショップで買ったもので、北海道産の実生増殖苗です。
国内で流通する苗の多くは北海道のサロベツ原野産と言われ、恐らくこれもサロベツ原野のナガバノモウセンゴケかと思われますね。
実生増殖苗なので低地の環境に適応していて、本来よりも暑さに強く低地でもかなり育てやすい系統です。
暑さに弱い系統を低地で育てると葉身があまり長くならないと言われますが、この系統は低地訓化しているので栽培下でも十分ナガバになってくれますね。
育て方はモウセンゴケとほぼ同じですがより水気を好み、株元まで水に浸るような深い腰水管理が適しています。
湿地植物というより抽水植物を育てるような気概で水遣りし、プラス夏でも直射日光に当ててあげると元気に育ってくれますね。
とは言えモウセンゴケと同様元々が寿命の短い植物なので、一個体を長年維持するのはほぼ不可能です。
なので系統を維持するには実生なり株分けなりで積極的に増殖させることが大事ですね。
こちらが普通のモウセンゴケ。
我が家ではサラセニアやサギソウの鉢から勝手に生えてくる雑草みたいなやつです。