海上自衛隊向けに水陸両用の救難飛行艇「US-2」を手掛ける新明和工業。厳しい先行きに担当する田中克夫常務執行役員は、社内でもつらい立場だ。
「ROIC経営で収益・資産の循環を高め、将来価値を持続的に創出する体質に転換する」。新明和は中期経営計画でこうした目標を打ち出す。ROICは投じた資本に対しどれだけの利益を上げているのかを示す指標。2020年度は5.1%だったが、23年度には7%以上を掲げる。
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13件のコメント
谷守
自営
上阪欣史/日経ビジネス副編集長「肩身が狭い防衛部門」
→防衛が、憲法上、明記されていない、と言う事が、日本の防衛産業の成長が成っていない、と言う事の原因である。
→それで、行政府の防衛装備庁が、それなりに対応している、と言う状況である事が
分かる記事である。...続きを読む⇒日本は、まず、憲法上、自衛権を保有する、と言う事についての決着を付けなければ、前へ行けない。
ダメおやじ
痴呆公務員
サイズも同じぐらいだし、4発だし…
トーシローの私には、ぱっと見、二式大艇にしか見えません。
(海上自衛隊というペイントに目が行けばすぐ分かるが)
それとこの機体、小笠原への旅客輸送には使えないのかな。
実際に飛んでないのだから、使えない
のだろうけど。...続きを読む上阪欣史
みなさま
筆者の上阪です。
貴重なご意見、ご感想ありがとうございます。
取材で「そんな儲からないのならやめては?」と聞いたところ
担当者は「やめるにやめれない。海上自衛隊が困るのと、長年
やってきただけに儲かる事業にしたい」とのことでし
た。...続きを読むやはり戦前から航空機産業を担ってきたというプライドが
あるのでしょう。その熱情は尊重したいですし
赤字でも国防をになう一翼になってくれているのだなと一方、
やはり企業は利益を出してなんぼの世界なわけです。
防衛産業は他のビジネスと違い複雑怪奇で、国益、企業利益、
省益の三方よしとはなかなかいかないなと思います。
護民官ペトロニウス
猫
>取材で「そんな儲からないのならやめては?」と聞いたところ
担当者は「やめるにやめれない。海上自衛隊が困るのと、長年
やってきただけに儲かる事業にしたい」とのことでした。
小学館から発行されている漫画の「US-2救難飛行艇開発物語」の第一
巻、官側である海上自衛隊の一等海佐の以下の台詞があります。
...続きを読む>これは…私の個人的な考えですが…
>もし私が…大海原に漂う遭難者なら…
>救難飛行艇の救助を望むでしょう
P-3Cにしろ、P-1にしろ海上自衛隊の哨戒機には多くの海上自衛隊員が搭乗しています。
事故にせよ、敵機からの攻撃にせよ、かれら搭乗員を救助するには長大な航続距離を持ち、余程のシーステートでなければ着水して救助する事が出来る救難飛行艇が必須なのです。
これは、島国である本邦が世界的にも有数な広大な経済水域を持っている事、そしてそれに伴う経済的な利益を得ている事に直結します。
そして、哨戒機に搭乗している海自の隊員には親、兄弟、妻、そして子供、孫(曹あたりだと)がいます。
救助した隊員を彼ら/彼女らのもとに送り返す事が救難飛行艇(救難飛行艇の搭乗員自体も含めてですが)の最大の任務です。
ノンフィクションとは言え、あくまでも漫画なので史実かどうかは判断はつきかねますが、私には一等海佐の述べたのはそういう事なのだろうと思います。
上阪欣史
ペトロニウスさま
いつも豊富な知識と示唆に富むコメントありがとうございます。勉強させていただいています。
説得力あるエピソードですね。隊員の救難艇への強い思いを汲むにつけ、新明和にとってやはり金目の話ではないのでしょう
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