疾走する水上ボートで…SNSに

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風を受け、疾走する大型ボート。周囲を走る水上バイクに、同乗者が手を振る様子も映し出されています。

操縦していたのは、去年9月、福島県猪苗代湖で大型ボートで男女4人を巻き込む事故を起こしたとして、業務上過失致死傷の疑いで逮捕された会社役員・佐藤剛容疑者とみられる人物です。 

関係者によれば、これは、2019年ごろに撮影されたものだといいます。
20年ほど前から船を操縦し、上級者だったという佐藤容疑者。たくさんの同乗者と共に、ボートに乗って笑顔で写真に収まる姿も。

こうした動画や写真は、佐藤容疑者のものとみられるSNSに、以前、投稿されていたものです。

去年9月の事故では、当時8歳の豊田瑛大くんが死亡、母親が両足を切断する重傷を負いました。
事故から1年の捜査の末、逮捕。
容疑を否認しているという佐藤容疑者。

エンジン付け替え 同乗者に口止めか

捜査の過程では新たな背景も浮上しています。

関係者などによると、佐藤容疑者が操縦していたボートは、エンジンを付け替え、加速や最高速度が上がるようにしていたといいます。

また、事故の前後には、複数の同乗者が航行の様子を撮影していましたが、関係者によると、事故の後、佐藤容疑者は、同乗していた10人らに対して口止めをしていたということです。
警察では佐藤容疑者が事故を認識した上で隠そうとしたとみて調べを進めています。

めざまし8は、事故当日、容疑者とやりとりしたという知人を独自に取材しました。

佐藤容疑者と事故直後にやりとりした人:
「お前なんともないのか」って言ったら「俺は全然関係ないですよ」って。
「朝、ボート出発しますよ」と動画も送ってもらったし、話もしていたし写真を見たら快晴ですよ
Q.じゃあ見通しは良かった?
全然、見通しは良いと思う
 

あの日、猪苗代湖で何があったのでしょうか?

佐藤容疑者の地元は現場のある福島県です。高校時代は、県内の野球の名門校に進学。
社会に出てからは事業に携わっていたといいます。

地元の知人:
あの人、地元じゃあんまり仕事はやってないんだけど、どこまでも行くんだよ、とにかく。北海道にしろ、沖縄にしろ。だからそんな関係で人材派遣みたいな感じで、1人頭なんぼで(会社)大きくしたんじゃないかな

建設現場などに人材派遣を行うビジネスを手がけていたという佐藤容疑者。
部下に対しては、こんな顔を見せていました。

佐藤容疑者を知る人:
もう本当、自分の兵隊には、気に入った子にはいいように、例えばご褒美にゴルフ連れて行くとか、海外連れて行くとかって、自分の気に入った子らにはそういうことやって、
 

別の知人は、その羽振りの良さを明かします。

佐藤容疑者を知る別の知人:
車は外車で、フェイスブックとか LINEとかには、どこ行っただとか、アップしてたけど
 

事故が起きておよそ3週間後の去年9月30日。
佐藤容疑者のものとみられるSNSには、料理店のカニの写真が投稿されていました。

事故前後の様子については、新たな証言も。

事故直後やりとりした人物の証言は?

佐藤容疑者と事故直後にやりとりした人:
こうやって(逮捕前の佐藤容疑者から)毎日頻繁に連絡は来ますよ。
「ご飯おいしいんで行きません?」って。
そんな悪いことやる奴じゃないんで僕はびっくり

22日、めざまし8の取材に応じたのは、佐藤容疑者と、毎日のように連絡を取り合っていたという東京の知人。事故の直後も連絡が入っていたといいます。

佐藤容疑者と事故直後にやりとりした人:
(事故の)次の日の朝、私がLINEを(送って)猪苗代でニュースがあったけどって。
「こんなことになっているから猪苗代にいるからおまえら関係あるのか?」と送ったのが私。

そしたら(佐藤容疑者は)「大変なことになってますよ」と「お前なんともないのか」って言ったら「俺は全然関係ないですよ」って。
 

事故直後、「俺は全然関係ないですよ」と伝えてきた佐藤容疑者。
佐藤容疑者はこれまでの調べに対しても「身に覚えがない」と容疑を否認しています。

事故の詳細やその背景については依然明らかになっていません。

(めざまし8 9月23日放送より)