精選版 日本国語大辞典「転寝」の解説
うたた‐ね【転寝】
ころび‐ね【転寝】
〘名〙
① 着物を着たままで寝床以外のところでも寝ること。仮寝。うたた寝。まろ寝。ごろ寝。
※浄瑠璃・博多小女郎波枕(1718)長者経「奥山のててうちの、でんぐりでんぐり栗の木の、木の根を枕にころびね」
② 男女がひそかに肉体関係を結ぶこと。野合すること。私通。
※仮名草子・御伽物語(1678)三「うしろめたくもころび寝に〈略〉さすがやまれずもなり行て、またあさからぬ中となる」
ごろ‐ね【転寝】
〘名〙
① 寝巻に着かえないで所かまわず無造作に横になること。また、そのようにして眠ること。うたた寝。
※匠材集(1597)三「ころね 帯とかず丸寝の事也」
② 遊里語。衣服をつけたままで、遊女と寝ること。ちょんのま遊び。
※歌舞伎・三人吉三廓初買(1860)四幕「此頃大層安い見世が出来たぜ、四百の転寝(ゴロネ)で湯豆腐に酒一本、おまけに湯へ入れる」
まろび‐ね【転寝】
〘名〙 うたたね。ごろね。ころびね。
※人情本・英対暖語(1838)初「目顔をしのびまろびねの、其睦ごとの度々に」
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