[新]和田家の男たち #1[字]…のネタバレ解析まとめ

出典:EPGの番組情報

[新]和田家の男たち #1[字]

【脚本・大石静による、令和の新しいホームドラマ誕生!】息子×相葉雅紀、父×佐々木蔵之介、祖父×段田安則…男だらけのマスコミ一家が織り成す、異色のホームドラマ!

詳細情報
◇番組内容
コロナ禍で勤め先が倒産し、デリバリーサービスの配達員を始めた和田優(相葉雅紀)は、配達先で、数年間疎遠になっていたテレビ局報道マンの父・秀平(佐々木蔵之介)と新聞記者の祖父・寛(段田安則)と再会。秀平の提案で、突如男3人での共同生活をスタートすることに!そんな中、ゼミの後輩・三ツ村(正門良規)からの誘いで、優はネットニュースの記者を始めるが…!?男だらけのマスコミ一家が織り成す、異色のホームドラマ開幕!
◇出演者
相葉雅紀、佐々木蔵之介、段田安則
小池栄子、正門良規(Aぇ! group/関西ジャニーズJr.)、石川恋、駒木根隆介、岡部たかし、宮澤美保
◇脚本
大石静
◇監督
深川栄洋
◇音楽
ワンミュージック
◇スタッフ
【ゼネラルプロデューサー】中川慎子(テレビ朝日)
【プロデューサー】残間理央(テレビ朝日)、本郷達也(MMJ)、布施等(MMJ)
◇おしらせ
☆番組HP
 https://www.tv-asahi.co.jp/wadake/
☆Twitter
 https://twitter.com/wadake_tvasahi
☆Instagram
 https://www.instagram.com/wadake_tvasahi/

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)

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キーワード出現数ベスト20

  1. 三ツ村
  2. 仕事
  3. 智子
  4. 和田
  5. お父さん
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  16. 本当
  17. テレビ
  18. ミルク
  19. 一回
  20. 記事

解析用ソース(見逃した方はネタバレ注意)

   ごあんない

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(和田 優)はあ… はあ… はあ…。

ううっ… うっ…。

(男の子)絶対 サッカーだって!

だってボール持ってきたんだもん。
(男の子)えーっ!

あっ 待って! クイデリ!
(子供たち)あーっ!

(男の子たち)クーイデリ!
クーイデリ!

クーイデリ! クーイデリ!

♬~

はあ… はあ…。

ああーっ…。

はあ… はあ… はあ…。

♬~

はあ… はあ…。

♬~

ハッ…!

はあ… はあ…。

はあ… はあ…。

(チャイム)

(和田 寛)「はい」

クイック・デリバリー・ジャパン
です…。

はあ… はあ…。

おっ…。

はあ… はあ… はあ…。
(解錠音)

お待たせしました…。
カツカレーです。

うん…。

これ 伝票です。

あっ ちょっ ちょっ…
えっ… えっ!?

どうしたんですか? ちょっと…。

しっかりしてください!

どうしたんですか?
しっかり… えっ…!?

(救急隊員)和田寛さんの
身内の方ですよね?

あっ… あっ いや…。

あれ? あなたも和田さんじゃ…?

和田ですけど
身内じゃないんです。 あの…。

(医師)身内の方と連絡つきました。

熱中症ですね。

でも 点滴で落ち着きましたんで
もう大丈夫です。

(救急隊員)じゃあ 我々はこれで。
(医師)ご苦労さま。

あっ… 僕もこれで…。

あっ か… 帰ります…。

♬~

ああ…。

♬~

やばい。 どうしよう…。

♬~

ああっ…。

はあ… はあ…。

あっ…。

大丈夫だったんですね…。
よかったです。

あの… カツカレー…。

あっ きゅ… 救急車…。

(和田秀平)あっ 救急車
呼んでくださった方ですか?

…お父さん?

…僕。

何してんの?

何って…。

知り合いか?
優ですよ。

優…!?

おじいちゃん。 覚えてないの?

あっ 覚えてないか。

はあ?

ああっ!

♬~

おじい様のお出かけです。

頭を下げる。

いってらっしゃいませ。

(和田りえ)申し訳ございません。
いってらっしゃいませ。

〈この立派な家は 父親の実家で
昔 2度だけ来た事がある〉

♬~

〈いきなりだけど
この人は僕の父親で

この人は その父親だ〉

まあ 入りなさい。

(操作音)

どうも…。

あの 僕 まだ仕事があるんで…。

仕事の合間にバイトしてるの?

会社が潰れちゃったんで。
えっ!?

じゃあ。
いや 待てよ。

仕事の話は また今度…。
いや 待ちなさい。

(りえ)優くん。
ん?

(りえ)お母さん
好きな人がいるの。

お母さんの好きな人は 僕でしょ?

優くんの次に好きな人なんだけど。

〈母の手一つで育てられた僕に

突然 父親ができたのは
10歳の時だった〉

いただきます。

〈新しい父は

テレビ局で ニュース番組を
作っている母の部下で

母より7歳も年下だった〉

〈結婚を機に 母は
ワイドショーに異動になったけど

忙しい事に変わりはなく
両親は ほとんど家にいなかった〉

〈いる時は いつも寝てた〉

〈僕は 学校の帰りも友達と遊ばず
買い物をして家に帰り

家事に明け暮れる毎日で
宿題なんか やる暇なかったから

先生のウケは悪かった〉

〈でも そんなの平気だった〉

〈母を支えているのは
7歳年下の夫ではなく

僕なんだという自負が
あったから〉

お父様 少し
お時間よろしいでしょうか?

〈新しい父親の父親は
あの頃 東西新聞の社長だった〉

〈「ワダカン」と呼ばれていて
新聞界のスターだった

…らしい〉

〈母が死んだのは

大きな災害や事件が立て続けに
起こった年の 秋の事だ〉

〈取材中に事故死したと
聞いたけど

詳しい事は
誰も教えてくれなかった〉

〈それから 僕は

血の繋がらない父と
2人で生きてきた〉

〈…と言っても
父は ほとんど家におらず

僕は ずっと
家政婦みたいなもんだった〉

〈それなりに僕も勉強はしたけど

いい大学には入れず
いい会社にも入れず…〉

〈でも
社会人になったのをきっかけに

父からは独立した〉

〈大学卒業以来 14年も勤めた
OA機器のメンテナンス会社は

コロナ禍で あえなく倒産〉

〈会社がなくなるなんて
思ってもいなかった〉

〈ずっとずっと ここで働くんだと
思ってたから…〉

〈だから 途方に暮れた〉

「(速報のチャイム)」

〈再就職先は見つからず

最初の緊急事態宣言中は
ずっとアパートで寝てた〉

〈でも このままじゃ
家賃も払えなくなると思い…〉

(着信音)
おっ…。

〈クイデリの
ドライバーになった〉

〈隠していたわけじゃないけど

父には
なんとなく言えなかったんだ〉

(クーラーの運転音)

暑いなあ。

クーラー
いつから壊れてたんだろう…。

明日 新しいのがつくよう
手配したけど

こんな部屋で
熱中症になってるようじゃ

1人でおいてはおけないな。

書斎 涼しいんでしょ?
うん。

今 原稿 書いてるよ。

何十年も新聞記事 書いてきたから
書いてれば落ち着くんだろう。

暑いな。

お父さん いいよ。 僕がやるから。

デリバリーの仕事で
一日いくら稼いでんの?

う~ん… 5000円ぐらい。

5000円?

それより お父さん
局 戻んなくていいの?

土日は休みなんだよ。

ええっ!? 休みなんかあったっけ?

今は そういう時代だろ。

長時間 会社にいる事は悪なんだ。

『フロンティアニュース』
やってるの? 今も。

うん 総合プロデューサーだよ。
テロップ見ないの?

テレビ あんまり見ないから…。

でも すごいね。

総合プロデューサーって
一番偉い人でしょ?

まあ 司令塔かな。

かっこいい!

いや 入社以来
ずっとニュースやってるんだから

当然だよ。

きっと 母さん喜んでるね 天国で。

〈母が死んで26年
父に女の影を感じた事はない〉

それより
優の仕事の事を考えないと…。

いいよ 僕の事は。

いや うちのニュース
いろんな制作会社が入ってるから

どっかのアルバイトなら
すぐに入れるとは思うよ。 どう?

♬~

それって 失敗したら

お父さんの顔に
泥を塗る事になるよね。

ん?
失敗しなきゃいいじゃないか。

いいよ いいよ。
じゃあ 僕 そろそろ…。

また 片付け必要だったら…。
じゃあ じゃあ じゃあ…

じゃあさ… こういうのどうかな?

ここで 俺と親父と優の3人で
暮らすっていうの。

はあ?

親父 この前も
転んで ここ切ったんだ。

熱中症にも気づかないし…。

優が一緒に住んでくれたら
ありがたいな。

いや ウィークデーは
帰り 深夜だし。

クイデリやりたきゃ
やってもいいよ。

うちの事をやってくれたら
バイト代 クイデリの3倍出す。

えっ?

アパート代も浮くし
バイト代も入るし

新しい仕事を探すのだって
うちにいたほうが有利じゃないか。

お父さんも相談にのれるし。

嫌ならいいよ…。

(ため息)

おじいさん
僕の事 嫌ってたと思うけど…。

♬~

それ 昔だろ。

あれ 息子の結婚が
気に入らなかっただけで

優の事を嫌ってたわけじゃないよ。

今夜は すき焼きがいいな。
カツカレー食い損なったからさ。

病院の帰り そば食べたでしょ。

そばでは駄目だよ。
たんぱく質を取らなきゃ。

今日から 俺と優 ここに住もうか
って話してたんだけど

いいですかね?
ちょっと待って まだ…。

いいよ 今晩 すき焼きなら。
2階の部屋 空いてるし。

すき焼きは 1人でも2人でも
間が持たないんだ。

3人いてこそ すき焼きなんだよ。

あの クーラー壊れた部屋で
すき焼きは ちょっと…。

大丈夫 大丈夫。
もう 全然 大丈夫だから。

じゃあ すき焼き 買い物 行こう。
えっ えっ…?

〈よくわからないけど

なぜか 僕らは3人で暮らす事に
なったのだった〉

♬~

お肉 もういいかもです。

牛乳 入れないの?

えっ?
はあ?

すき焼きには牛乳だろ。

うちのすき焼き 覚えてないの?

覚えて… ないな。

ボケてるなあ。 秀平 いくつだ?

すき焼きを一緒に食べた思い出は
ないですね。

牛乳。
あっ… はい。

ああ… 早く。
はい。

う~んと…
50シーシーくらいかな。

50シーシー…。

早くしないとさ…。
本当にいいのかな…?

50 50…。

いいんだよ!

♬~

これって シチューに
生クリーム入れる感じ?

駄目だ!

♬~

うまい…。

ほら。

♬~

牛乳は コクを出すんだ。

コクが出れば 必要以上の
醤油や砂糖を入れなくても済む。

これが和田家のすき焼きだ。

思い出せないけど
おいしいですね 本当。

普通のすき焼きは

最初 あっさりで
だんだん煮詰まってきて

最後のほうに
こってりとした味わいになるけど

そのこってりが
最初から ある感じ。

幼稚な解説だな。

幼稚かな? 今の感想。

だから テレビ屋は駄目なんだ。

私が牛乳と言ったからって
簡単に その事をうたい上げるな。

安易すぎる。
本当においしいと思ったんですよ。

視聴者が自分で判断する材料に
なるように

様々な情報を提供するのが
報道の使命だろう!

すき焼きの食べ方も同じだ。

おいしいから おいしいって
言っただけなんですけどね。

そもそも 牛乳は牛の乳だ。

ちょっと考えれば
合わないわけはないのだよ。

白滝 これ 全部?

これで全部。

そうやって流されてるから
今のテレビは駄目なんだ。

大勢 人を呼び集めておいて
一方で

人が集まる事を自粛せよという
国のやり方も とんでもないが

それを批判できない
あんたの番組は

もっと とんでもない!
恥ずかしいと思ったほうがいいな。

春菊 クタッとしちゃうよ。

食べてくださいよ。
春菊あんまり好きじゃないんだよ。

あんたは どう思う?
春菊ですか?

報道が
国の広報になってはならない

そう思わないかと聞いてるんだ。

白滝
もっと買っとけばよかったな。

春菊 食べますか?
いらない!

自分のタイミングで取らなければ

うまくない。
すいません…。

高級すき焼き店じゃ 全部
店の人が取ってくれますけどね。

家庭のすき焼きの話だ。
論点をずらすな!

(ドアの開く音)

いつもは どうしてたんですか?
ボタンが取れた時。

女が付けてたかな。

着替えとPCだけ取ってくるから。
うん。

優も アパート引き揚げるなら
運送屋でもなんでも頼んでいいよ。

(ドアの開閉音)

嫌なら帰ってもいいんだぞ。

いえ…。

お世話になりたいと思ってます。

あっ そう。

はい できました。

ありがとう。

器用だな。

ああ…。

♬~

よいしょ…。

♬~

何? これ…。

♬~

ああ…。

ああ… ああ… ああ… ああ…!

♬~

♬~

(終了音)

♬~

私は 基本的に 魚より肉が好きだ。

でも これは うまい。

白ワインと よく合うな。

よかったです…。

お父さんと おじいさんは

昨日みたいな話
よくするんですか?

昨日みたいな話?

テレビ報道がどうの…。

最近 あいつも偉くなって

駄目出しする人も
いなくなったから

言う事は言っておかないとな。
ああ…。

就職の時 秀平は
新聞社を希望してたんだよ 最初。

そうなんですか?

それを テレビ局に行けと
言ったのは私だ。

初めて聞きました そんな話。

うちの新聞の系列テレビ局に
入れてやって

報道局に配属されるように
手も回してやった。

いい親父だろ?

しかし 昨日も言ったけど
この1年半 テレビ報道は

権力を監視するという
マスコミの使命を放棄している。

新聞も似たようなもんだが
テレビよりは まだマシだ。

その駄目なテレビの
先頭を切っているのが

我が息子かと思うと
やりきれないんだよな。

それで つい ゆうべみたいな事を
言ってしまうんだ。

前頭葉の衰えかな…。

前頭葉…。

年を取ると 前頭葉が衰えて
感情的になるらしいんだよ。

いわゆる老化現象だ。

しかし 老化していても

言わねばならない事は
言わねばならない。

厳しいんですね 親子といえど。

とはいえ
昨日のすき焼きは愉快だったよ。

イライラはするが

あんたを ここに引き込んだのは
秀平の手柄だし

だから ゆうべは
あのぐらいで止めといたのさ。

ハハハハハ…!

ハハハ…。

コロナ禍で
宅配業者は黒字を出してるので

宅配業務を担いたいと願う会社は
たくさんあります。

でも 国土開発省は
簡単には認可しません。

なんで?

ドライバー人数 トラックの台数
営業所の数

自動車整備士に管理者
休憩所から仮眠室までと

あらゆる条件を満たさないと
許可しないからです。

最低でも 1年以上かかるんです。
ええっ!

そんな状況なのに
去年 株式会社マイニーに

なぜか あっさり
宅配業の認可が下りたんです。

こんなに早く認可されるのは
絶対におかしいです。

なぜ マイニーだけ特例なのかと
野党が国会で追及したんですが

適切な認可であると

国土開発省も国土開発大臣も
突っぱねました。

でも 調べてみると

国土開発大臣と
株式会社マイニーの藤井社長は

栃木の小中学校で 6年間
同じクラスだったんですよ。

この認可が
大臣の肝煎りで通った事は

間違いないと思います。

いや それだけじゃ弱いな。

2人が現在も親しい
という証拠がないと話にならない。

内部告発者とかいないの?

役所の中を探ってますが
なかなか…。

じゃあ 引き続き 探ってみて。

(将大)
「まずは 先生のご冥福を祈って

献杯しましょう」

(将大)「献杯」
(一同)「献杯」

ああ…。

(三ツ村翔星)「なんだよ…」

「山田が振られた話になったら
みんな いなくなっちゃって」

(山田)「“明日 早いから"って
俺だって早いけどね!」

(男性)「いいじゃん。
退出したい奴はすれば」

(三ツ村)「あっ そうだ!」

「今 うちのバズとぴで

ネットニュース記者
募集してるんだけど

誰か やらない?」

「1日おきに3件上げたら
月20万は堅いよ」

「ページビューが多ければ
加算されるし

悪くないと思うんだけど」

(男性)「人手不足なの?」

(三ツ村)「書き手は多いほうが
いいんだよ」

やろうかな…。

(三ツ村)「今の… 和田先輩?」

「先輩 やってくれますか!?」

コロナで 会社 潰れちゃって
今 仕事 探してるんだ。

あれ… みんな
そんなシーンとしないで。

(但木陽一郎)「今後も気になる
野菜の高騰問題ですが

しばらくは続きそうです」
(水谷内 毬)「はい」

「では 次のニュースです」

(智子)V2 スタート!
(指を鳴らす音)

(智子)4741戻り。
(滝口)何秒押し?

(智子)11押し。

41 42 ショート 43番はカットで。

(滝口)40番
リードカットしますか?

いや 40番のリードは残して。

44番 CM明け V直結スタートで。
(智子)はい。

「ミルクの裏技を」…。

(門の閉まる音)

おかえりなさい。

ただいま。 まだ起きてたの?

夜食 置いといたよ。

うん…。

ハハ…。

♬~

♬~

うまい。

♬~

(優の声)「すき焼きにミルクの
裏技をご存じですか?」

(三ツ村)すき焼きの記事は
するっと読めて いい感じでした。

これも試しに上げてみましょう。

えっ 採用?

(三ツ村)もちろんです。
あっ…。

(三ツ村)
タイトルは変えないとなあ。

「すき焼きの裏技」じゃ
誰も引っかからないから。

(志麻さと美)
「ミルクすき焼きマキアート」。

(三ツ村)いいね 志麻ちゃん!

「ミルクすき焼きマキアート」で
アップして。

(さと美)はい。
えっ… もう?

(三ツ村)
こんな感じで 深い意味もない

でも 読んだ人が なるほどって
軽く思えるような記事を

とりあえず
何本も書いてみてください。

はあ… 軽く なるほど…。
(三ツ村)うちは表向き

大手メディアが扱う
ありふれたネタではなく

ネットならではの情報 切り口で
エンタメを皆様にご提供します

とか言ってますけど

そんな志が高い事は
無理ですから。

あっ 先輩のお父さん

『フロンティアニュース』の
ディレクターでしたよね。

うん。 今は 総合プロデューサー。

(三ツ村)お父さんのまねは
しないでくださいよ。

どういう事?

だから 高すぎる志は
邪魔なんです うちの場合。

えっ… じゃあ バズとぴは
報道じゃないって事?

(三ツ村)いえ 報道は報道です。

報道とは 出来事を広く知らしめる
という意味ですから

ミルクすき焼きの記事も
報道ではあります。

「ミルクすき焼きマキアート」
上がりました。

おっ…。

えっ?

(三ツ村)
ちょっと嬉しくないですか?

うん…。

(印田吾郎)
うちは 1本当たり3500円。

まずは 試雇期間という事で
和田さんの記事が

合計100万ビューを
超えたところから

インセンティブが発生します。

100万…。
(印田)はい。

あの… 三ツ村に

月20万は堅いって
言われたんですけど

そんなに甘くないですね。

(印田)いえ ビューさえ上がれば
それ以上に稼ぐ事も可能です。

(さと美)芸能人とか
有名なスポーツ選手の

プライベート写真とか撮れたら
間違いなく ビューは稼げますよ。

(印田)ビューを稼ぐ事が

我々にとっての
正義であり 評価であり

和田さんにとっては
報酬ですので。

今のそれって
張り込みをしろって事ですか?

(さと美)白金とか広尾とか
目黒の青葉台とか

青山1丁目から5丁目辺りを
ウロウロしてたら

誰かしら 出くわすと思いますよ。

も… もう一回 いいですか?
えっ 白金 広尾…。

(さと美)目黒の青葉台…。

コーヒーです。
ああ ありがとう。 うん。

どうぞ。
ああ。

ごちそうさま。

あの…。

僕 仕事 決めたんです。

ゼミの後輩の紹介で…。

バズとぴの契約記者
やる事になりました!

バ… バズとぴ?

ネットのメディアです。

正式名称は
「Buzz Topic News」。

あの 昨日 早速…
これ アップされたんですけど…。

署名も載ってるんです。

いい話は
多くの人に伝えたいって思って。

だって ミルク入れるなんて
衝撃だったから。

ネットの記事は

あまり深くえぐらないほうが
いいらしくて

こういう ほっこりしたのが
ウケるらしいんです。

まあ 契約記者なら
とりあえず やってみたらいい。

やりながら
違う仕事 探せばいいから。

ここは マルだろう。
句読点の打ち方が違ってるぞ。

あっ 本当だ。
校閲は何やってんだ。

ネットの記事に
校閲はないらしいですよ。

校閲 ないの!?
アップされてから

いくらでも変更できるから
平気なんですよ。

そんな無責任な…。
こんな速報性もないもの

きちんと校閲を通す余裕は
あるだろうに。

私たちと価値観が違うんですよ。
あんた それを肯定してるのか?

そういう流れは もう
止められないとは思いますね。

あとで マルのとこ 直しますね。

一つ聞くけど

ネットニュースにとっての
矜持とは なんなんだ?

きょうじ?
えっ…!

まあまあ まあまあ。
きょ… 矜持とは プライドだ。

プライド… それは…。

ビューを稼ぐ事です。

ビューを稼ぐ事が

ネットニュースの
正義であり 評価です。

(チャイム)

はい! 今 行きます!

あんたのニュースを

どうこう言ってる場合ではない
事態だな。

よりにもよって
こたつ記者になるとは…。

こたつ記者?
取材もせず

こたつに入ったままでも書ける
って意味ですよ。

はあ~…。

就職 うちのニュースの下請けに
頼む事もできるよって

言ったばかりなのに
何 考えてんだ…。

おととい もう決まってたのかな?
和田家の恥だ!

ちゃんとした仕事を探しますよ
僕が。

もう 37だろ…。
いや このまま放っておけません。

りえの忘れ形見ですから。

りえさんか…。 いい女だったなあ。

バーンとしてて
生命力にあふれてた。

よく言いますよ。
完無視してたくせに。

あれは 母さんが りえさんを
直視するなと言ったからさ。

今頃 何 言い訳してるんですか。
いや…。

これ 届きました。
ああ…。

あの… 僕 この仕事 頑張ります。

ずっと勤めていた会社も
居心地が良くて

潰れちゃった時は
不安で 独りぼっちになって

寂しかったんですけど…。

でも この仕事に出会えたのも
何かのご縁ですし 頑張ります。

(携帯電話の着信音)

はい。

わかった。 すぐ行く。

大きな事件でも起きたのかな?
うん。

あんたは呼び出されないの?

僕のは そういうのじゃないんで。

(智子)宅配業者の認可に
関わっていた官僚の

就業日誌のコピーです。
内部告発か。

(滝口・智子)はい。

(智子)4月20日 今日も3回

大臣秘書から
宅配業認可催促の電話あり。

(滝口)これはスクープですよ。
井上くん すごいな。

これだけでは まだ弱い。

新聞なら これでいくだろうけど
こっちはテレビだ。

決定的な画が欲しい。
(滝口)それは難しいですね。

これだけでは まだ駄目だ。
インパクトが足りない。

好調ですね。

「1本だけ濃い毛が生える真相」は
5000ビュー。

「理科室にも
家庭科室にもないけど

音楽室に肖像画がある理由」は
8000ビュー。

「スーパーの惣菜をパックのまま
食卓に出す人の深層心理」は

5000ビュー。

新人にしては上出来です。

(印田)
そう言ってて 1週間後には

クビにしちゃったりしますから
三ツ村さん。

(さと美)そうならないように
頑張ってください。

(三ツ村)人気者ですね 先輩。

いや… 先輩はやめてよ。

(三ツ村)じゃあ 会社では
和田さんって事で。

(さと美)和田さんって

三ツ村さんの
なんの先輩なんですか?

(三ツ村)ゼミ。
(さと美)なんの?

(三ツ村)労働問題。
(さと美)それやって

今 これ やってんですか?
(三ツ村)そうだよ。 いけない?

(さと美)別に。
(印田)それが

人生というものなのよ
志麻ちゃん。

あの… 実は これから

那須高原のアルパカの里に
行ってみようかと思ってるんです。

芸能人のプライベートに
なかなか遭遇できなくて…。

犬猫以外で
癒やされる動物シリーズに

挑戦してみようかと思って。

あり寄りのありですね。

那須高原までの交通費
請求してもよろしいでしょうか?

それは あり寄りのなしですね。

なしです。

いたいた いたいた…!

アルパカだ…!

わあ~! かわいい!

ほら おいで。 おいで おいで。
(カメラのシャッター音)

おいで。 ほら あげる あげる…。

そうそう そうそうそう…。
そう そう。

(カメラのシャッター音)

あっ かわいいね。

おいしいですか? どうですか?

「(鳴き声)」
「おいしい? おいしい?」

「おいしい?」
「(鳴き声)」

「うん おいしい おいしい。
よかった よかった」

「中にはハグして
記念撮影してくれる子もっ!」

「アルパカさんに

ソーシャルディスタンスは
いりません」

「ただし ストレス」…。

やばいやばい やばいやばい…。
雨だ 雨だ 雨…。

ぬれちゃう ぬれちゃう
ぬれちゃう…。

♬~

(泣き声)

(泣き声)

あっ… うわっ…。

(いびきのまね)

お父さんに言うなよ。

あの…。

女に振られた…。

あの ボタン付ける…?

うん…。

どういう女か 聞かないのか?

話されたければ どうぞ…。

聞きたくもない顔で聞かれても
話す気はない!

痛っ…!
すいません 聞きたいです。

もういい。
いや…。

本当に聞きたいです。

今度な…。

(ため息)

(舌打ち)
(ため息)

あんたの事情は どうなの?

なんの事情ですか?

女だよ。 恋愛事情。

別に何もないですけど…。

いつから ないの?

3年ぐらいかな。

こういう事って
自分からは言い出しにくいから

人に聞いてもらうと嬉しいだろ?

嬉しいかな…。

あんたがいて よかった。

誰もいなければ
一日 泣いていただろう。

子猫のようだな
本当に あんたは。

んっ?
いやいや… ちょっ…。

ニャー。

あ… あの 癒やしになるかどうか
わかん… あれ?

あっ ちょっと待ってください。
何?

癒やしになるかどうか
わかんないんですけど…。

これ。
なんだ? これは。

アルパカです。

これも ネットのニュースか?

はい。 かわいいでしょう? ほら。

フフフフ…。

くだらなくて また泣きそうだ…。

あっ… すいません…。

(泣き声)

♬~

♬~

お父さん 調子悪いのかな?
さあ…。

(つまずく音)

みそ汁ぐらい 飲もうかな。

はい。

はい どうぞ。

ありがとう。
いただきます。

これ 昨日 撮ったの?

うん。 那須高原の
アルパカの里まで行って

取材してきたんだ。
何時頃?

午後の2時ぐらいかな。

雨が降ってきちゃって
撮影するの 大変だったんだよ。

他にもある? 写真。
あるよ。

ものすごいかわいい
アルパカの写真 いっぱいある!

ああ それ 送っといて。

じゃあ 今 送るね。
いただきます。

国土開発大臣と
株式会社マイニーの藤井社長は

今も親しい仲だ。

(滝口)これ すごい証拠です。
よく見つけましたね 和田さん。

この写真を見せて
国土開発省の内部告発者に

カメラの前で語ってくれるよう
口説け。

顔出しせず 声を変えてなら
やると思います。

じゃあ 今から撮ってきて。
(智子)はい。

(滝口)こんなスクープ
うちのニュースで

初めてじゃないですか?
浮かれるな。

どこまでも疑惑だ。

暑い…。

あっ 秀平のニュース 始まるぞ。
たまには見ろよ。

はい。

♬~(テレビの音楽)

(スタッフ)スタジオまで5秒前。
4 3 2 1…。

(2人)「こんばんは」
うまい。

グラノーラパン。
(但木)「『フロンティアニュース』です」

V1 スタート。

「その時 秘書から
何か指示がありましたか?」

「はい」

(智子)「指示どおりの
スケジュールになりましたか?」

(智子)「大臣本人から
連絡はありましたか?」

(智子)1カメ。

(但木)「マイニーの藤井社長と
国土開発大臣が

小中学校の同級生である事は
大臣も認めていますが

藤井氏とは 中学卒業以来
一度も会っておらず

今回の認可は適切な認可であると
大臣は 再三述べていました」

「しかし こちらは

昨日 午後2時頃
那須高原アルパカの里で

アルパカをとらえた
写真なんですけれども

こちらを拡大致しますと…」
あれ? これ 僕の…。 えっ?

「ここに マイニーの藤井社長と
国土開発大臣が

乗馬している姿が写っています」

「大臣と藤井氏は

今も 那須高原乗馬クラブで
乗馬を楽しむ間柄である事が

明らかになりました」

これは大スクープだ。

たまには 秀平も本気出すんだな。
さすが 私の息子だ。

(記者)「藤井社長
この写真 見てください!」

(藤井良彦)「なんだよ!」

(記者)「高田大臣と
会ってましたよね?」

(警備員)「下がって。 撮らないで」
(記者)「大臣!」

「この写真 見てください 大臣!」
(警備員)「下がって。 危ないから」

(但木)「国民のために奉仕すべき
国務大臣と官僚が

その権限を私物化する…」

これ 昨日 撮ったの?
他にも写真ある?

送っといて それ。

♬~

♬~

ただいま。

なんで 今朝
何も教えてくれなかったの?

拡大して確認しなければ
わからなかったからな。

でも… 何も言わないなんて…!

親子なのに…。

♬~

親子だから 家族だからは
関係ない。

でも…!
優が知るべき事は ただ一つ。

俺はプロで 優は素人だって事だ。

♬~

〈父に厳しく突き放されたのは
これが2度目だ〉

(泣き声)

お母さんは なんで死んだの?

♬~

取材中の事故って何?

なんで
誰も教えてくれなかったの?

その事は聞くな!

家族でも親子でも
言えない事があるんだ!

♬~

(優の声)僕は
アルパカの写真を撮っただけで

あんな事になるなんて…。

(三ツ村)「いいじゃないですか!」

「『フロンティアニュース』様々ですよ!」

小さな事でも 公に出すって事は

国の一大事になる事もあるって
思ったら 怖くなったよ。

(三ツ村)「そんな事
気にする事ないです!」

「これは大成功ですから!
大成功!」

「じゃあ 引き続き
よろしくお願いしまーす!」

♬~

おはようございます。
おはようございます。

♬~

♬~

カッ…。

あれ?
どうしたの?

のどに骨が…。

ご飯 飲み込んで。

うん。

(飲み込む音)

うっ… 取れない。

もう一回 もう一回 もう一回。

(飲み込む音)

駄目だ。
もう一回 もう一回。

もう腹いっぱいだよ。
(優・秀平)早く 早く 早く…。

(飲み込む音)

どう?

わからん。

(宮崎ルリ)話 つまらないけど
とてもいい人だから。

(戸倉ほのか)はじめまして。
建物を見て歩くのが趣味なんです。

見られてると書きづらいな…。
あんたの息子には

あのくらい積極的な女性が
いいかもしれないな。

お父さんと おじいさんに
聞きたい事があるんです!

(ほのか)ここでキスしたら
ドキドキしない?

〈見放題サービス
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第1話の配信がスタート〉

〈今後も 全話配信します〉