パソコンで、俺がお仕置きされた動画が再生される。

自分では、どの様に映っているか分からなかったが、あまりにもその姿は無様だった。
見栄もなく泣き喚き、赤いお尻をよく見てと言わんばかりに振っている。

に対して、お仕置きしているどの顔も愉しそうに笑っている。

あまりの悔しさに泣けてきた。

一方佳織は、握り拳で震えている。
が、芽依と奈津紀は、明らかに笑みを浮かべている。

ちくしょう、なんて奴らだ。

そのうち、佳織の顔が赤黒く変色しだした。
赫怒しているのは、間違いない。
その怒りのオーラに、芽依と奈津紀も距離を置く。

止めたほうが良さそうだが、誰も近づけない。

やがて、中学生からのお仕置きの場面で、聞きそびれた美咲さんの台詞が出てきた。

『…悠君は、私の大事なペットだから。』

えええぇぇっ!?
ぺ、ぺ、ペットぉ~?

驚くどころじゃない、俺は思わず美咲さんに向き直った。

彼女は、チラッと此方を見て、慌てて俯く。

そして、動画が終わる。
芽依と奈津紀も、途中から笑顔が消え、不快な顔つきだ。
それはそうだろう、お仕置きというには、あまりにも悲惨な仕打ちだ。

佳織は、ジッとしたまま動かない。
必死で怒りを堪えてるようだ。

重苦しい沈黙の中、俺は恐る恐る声をかけた。
「か、佳織?
どうした?」

その声に、佳織が振り向く。
そして俺じゃなく、真里さんを見据えて、
「私の悠に、面白いことやってくれたじゃん。」

まさしく阿修羅の形相だ。
無理に笑おうとしてる分、更に凄みが増してる。

真里さんは、俺を苛めてた時の猛々しさもなく、うなだれている。

佳織「コイツ等にお仕置きさせたのは、お前の指示だよな?
そんでお前は、連中に内緒にして欲しいって言ってんのか?

ざけんなよ、コラァ!!」

佳織の罵声に、真里さんは縮みあがった。
そして蚊の鳴くような声で、
「ごめん…
…どんな罰も受けるから…」
と呟いた。

佳織「おうっ、当たり前だよ!
おい、悠っ!」

はいっ、何でしょうか、佳織さんっ!

佳織は、俺に何やら囁いた。

なるほど、そうですね。

俺には、佳織の気持ちがよく分かる。
仲良しの姉でもある美咲さんを、出来ればお仕置きをしたくない。
が、美咲さんも絡んでる以上、許す事は出来ない。

そこで、罪の大きさで、二人へのお仕置きを別々にすべきとの事。

美咲さんは、あくまでも二人だけで俺をお仕置きしようと考えていた。
真里さんは、無関係の連中も参加させて、俺を散々にいたぶった。

佳織は、俺の了承を得ると、先ず二人にお仕置きを受けるか、表沙汰にするか、確認の意味を込めて再度聞いてみた。

二人は、お仕置きを受ける事を選ぶ。


二人の返事に、佳織は、罪の重さでそれぞれ違うお仕置きをする旨を告げた。

選択肢の無い二人に、否応ある筈がない。

そこで佳織は、先ず美咲さんに全裸になるよう言い渡す。

美咲「佳織ぃ、嘘でしょ!?」

美咲さんの驚きも尤もだ。
俺もせいぜい、お尻を出す程度だと思っていたが、佳織も厳しいことを言う。

佳織「お姉ちゃん、悠はもっと辛かった筈だよ。」

佳織…お前そんなに俺のことを…
うっ…ううっ…
お前の気持ちに泣けてきたよ…

その時、真里さんが口を開いた。
「…悪かった、反省してるから…
慰謝料で勘弁して…」

おそらく、お仕置きの過酷さを想像したのだろう、真里さん的にも、十歳くらい下の高校生から、お尻叩きのお仕置きなどされたくない筈だ。

が、佳織はそれを一蹴した。
「ふん、お金なんていらないよ。
私や悠は、あんたに同じ屈辱を味わって貰いたいだけ。

嫌なら、警察行こうか?」

う~ん、俺はお金でもいいけど…

沈黙した真里さんを尻目に、佳織は美咲さんへ、
「お姉ちゃん、まだ脱いでないの?」

佳織の言葉に、美咲さんは涙目で服を脱ぎだした。

佳織「お姉ちゃん、私もお仕置きなんてしたくないんだよ…
それは、分かってね。」

佳織の家もウチと同じく、お尻叩きのお仕置きがあった。
佳織や俺が、お互いの親からお仕置き受ける時、美咲さんは、庇ってくれたりもした。

だから佳織が乗り気でないのは、よく分かる。

が、芽依と奈津紀には、してやったりの表情が出てる。


美咲さんは、ゆっくりではあるが、一糸纏わぬ姿となり、羞恥をたたえながら両手で胸と股間を隠している。

ヤバい、分身が大きくなっている。
佳織にバレないようにせねば。

佳織「じゃ、私、芽依、奈津紀、悠の順番でお仕置きするね。
一人二十回にしようか。」

美咲さんは、顔を上げて、
「佳織…
めーちゃんやなっちゃんも?」

そうだ。
俺も何故コイツ等も参加するのか不思議だ。

佳織「芽依や奈津紀も、悠の事好きなんだよ。
それなのに二人とも、私のお願い聞いてくれた。
今回の事で、二人は無関係じゃないと思ってる。
だから、参加してもらうの。

お姉ちゃん、分かるよね?」

そういえば、四人からのお仕置きの時に佳織が言ってたな…
あれは本当だったのか…

しかし、芽依と奈津紀も、俺を彼氏というより、玩具みたいに見てるような気がするが…

佳織は、椅子に座ると、
「はい、お姉ちゃん、私の膝へおいで!」
と、促した。


美咲さんは、
「うん…」
と呟くと、佳織に身を任せるように覆い被さった。

その頬に、一筋の涙がつたう。