美咲さんは、俺の声に、
「うふっ、悠君、気にしないで。
可愛がってあげるから。」
と愉しそうに答える。

俺は、美咲さんの笑顔に弱い。
それに、こうなった時の美咲さんには、何を言っても無駄である。


諦め顔で待つ俺に、真里さんが声をかけてきた。
真里さん、高校生三人、美咲さん、社会人二人、中学生二人、の順だそうだ。

真里さんは、カメラマンに社会人二人を選び、俺の両手を拘束した。

真里「よし変態、四つん這いで、この部屋十週な。
膝はつくな。
そして一分間に一周しないと、時間がオーバーしちまうから、気をつけな。
途中、私の気が向いたとこで尻に十回、蹴り入れるからな。
変態、分かったか?」

遥かにお仕置きの範疇を超えている。
余りにも苛酷なお仕置きに躊躇うが、選択肢は無い。

俺は泣きながら返事をすると、四つん這いとなり、歩き出した。

お尻を突き出した格好に、歓声と笑い声、拍手が響き渡る。

両手が縛られているため、歩みは遅い。
玉袋が揺れてるのが可笑しいのか、後方から絶え間なく笑い声が聞こえる。

バチィ!

「あううっ!」
真里さんの突然の蹴りに、俺は前のめりに倒れ込んだ。

皆、どっと笑い、囃したてる。

再び起き上がり、歩み出すと、拍手が起こる。

なんとか一分以内に一周出来るが、いつ蹴りが来るのか分からない。
カメラも、一台は後ろから付きっきりだろう。
横や前を行ったり来たりしてる一台しか確認出来ない。

また、時々、頭を撫でられたり、お尻や俺のを突かれたりする。

最後の一周で、真里さんの蹴りは容赦なく飛んできた。
蹴られては倒れ、起きたら蹴られ、俺の無様な姿に、周囲の笑いは鳴り止まない。

真里さんが終わるや否や、高校生達に代わる。
同い年か、やや年上だろう。
彼女達は、靴べらで俺に悲鳴を奏でさせ、残りの時間を犬のオシッコポーズや、ラジオ体操、ブリッジ、など全裸でやるには恥ずかしすぎる姿勢をとらせ、笑い興じた。

もう、ずっと泣き通しで声も枯れてきた。

女子高生達は、お仕置きが終わると水を飲ませてくれた。
そして俺に憐れみの視線を送ると、美咲さんへと代わる。

美咲「悠君、あの時よりいい声で泣くね。
じゃ、私の膝の上に乗って。」

俺は、美咲さんの膝の上に身を預ける。

美咲「そしたら、叩かれる度に『もう、オネショしません、ごめんなさいママ。』って言うんだよ。」

そのセリフに爆笑が起きる。
真里さんは、身を乗りだして、
「なにそれ?
美咲、この変態は高校生にもなって寝小便してんの?」

再び、爆笑の渦が起こる。
俺は、悔し涙を流すしか術はない。



美咲「今じゃないよ~。
小学校高学年の時だよね、ね?悠君?」

三度、爆笑が起きる。
俺の目の前で、中学生二人は腹を抱えて笑う。

真里さんは、笑いながら俺の頭に足を乗せる。
「おい変態、恥ずかしするぞ、それ。」
と言って、グリグリと頭を踏みつける。

俺は、あまりの屈辱に体温の上昇を感じた。
そして、頭を踏みにじられても抵抗出来ない惨めさに声を放って泣く。

美咲「真里、邪魔しないで。
悠君はいい子なんだから、虐めたら可哀想だよ。」

だったら、お仕置きを止めて欲しい。

美咲さんは、俺の尻を撫でながら、
「悠っ、オネショの罰はお尻ぺんぺんだからねっ!
ママにちゃんと『ごめんなさい』するんだよ。
分かった?」

俺は、美咲さんの言葉に、ふと幼い頃を思い出した。
無意識に、
「ごめんなさい…ママ、お仕置き…お願いします…」
口に出した後で、激しい羞恥に襲われた。

さぞかし笑われるかと思ったが、皆固唾を飲んで見つめている。

美咲「よしよし、いい子ね。
じゃ、お仕置きでもっといい子になろうね。」

パチーン!

赤くなったお尻に、美咲さんの平手が飛ぶ。
「ううっ、もう、お、オネショしません…ごめんなさい…ママ…」
痛みが少ない分、反省の言葉は、羞恥の極みだ。

しかし、美咲さんが道具を使わない事に、少なからず安堵した。

美咲「やっぱり平手じゃダメね。
真里、そのおっきな物差し貸して。」

彼女の一言に、やっぱり美咲さんだ、という思いと、以前の恐怖が甦る。
俺は固く目を閉じて、襲ってくるであろう激痛に身構えた。

ビシィ!

「あぐうぅっ、も、もう、オネショじまぜんっ!
ごめんなさいぃっ…ママ…」
木製の物差しは、想像を超えた痛みであった。
何とか耐えたものの、果たして最後まで我慢出来るか自信がない。

その後、厳しい打擲に、俺は無様に泣き喚く。
それに呼応するかのように、美咲さんのスイッチが入った。
時々、お尻を撫でながら、「うふふっ」と笑っている。

ビシィ!

「ひぎいいぃぃぃぁぁっ
も、もう…オネジョじまぜんんっ、ご、ごべんなざい、ままぁ…」

途中、余りの痛さにお尻を庇うが、手の甲へも、容赦なく打ち下ろされる。

回数は十超えたであろうに、打擲は終わる気配が無い。

ビシィ!

「みざぎざんっ、も、もう十回おばりまじだっ、ゆるじでぐらざいっ」

美咲「…ハアハア…悠君…だめでしょ…
…ママって言いなさい…」

ビシィ!

「あぐうぁぁぁぁぁっ、
ままっ、ままっ、オネジョじまぜんんっ、ぼう、ゆるじでぇぇっ!」

周りも何も言わない。
まるで金縛りにあったように、咳一つ聞こえない。

結局、真里さんが止めてくれるまでに、二十以上は叩かれたであろう。
俺は全身汗塗れとなって、立ち上がる元気さえ無い。