75歳から年金を受け取っても、税金など負担が増えて、結局損になりませんか?
オールアバウト / 2021年10月20日 21時20分
年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。今回は、75歳から年金を受け取ることの注意点について、専門家が回答します。
老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは、難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。
そんな年金初心者の方の疑問に回答します。今回は、75歳から年金を受け取ることの注意点についてです。
Q:75歳からの年金受け取り、税金などの負担が増えて損をすることもあるの?
「2022年4月から、75歳まで年金を繰り下げ受給できるようになると聞きました。年金収入が増えると、税金など負担が増えることは当然ですが、年金が84%増額しても、その増額分を相殺されてしまう、あるいは、それ以上の負担を負うようなケースもあり得るでしょうか?」(相談者)A:増えた年金額以上に税金や社会保険料の負担が多くなることはありません
相談者は年金収入が増えると税金などの負担が増えて、手取りが繰り下げ受給しない場合と比べて少なくなってしまうことを心配しているようですね。結論からいうと、所得金額が多くなれば、確かに税金や社会保険料は増えますが、相殺されて増額分がなくなってしまう、増額分がなくなった上に、さらに負担が増えるということはありません。
例えば、65歳から年間150万円の年金をもらえる人を想定して、75歳で繰り下げ受給をし、84%増額して受け取れる場合の所得税の負担額を計算し、比較してみましょう。
※公的年金等控除額と基礎控除のみと仮定、社会保険料、その他の控除等は考慮せず
65歳から受け取り開始の場合
●所得税負担額……(150万円-公的年金等控除110万円-基礎控除48万円)×5.105%(所得税率5%×復興特別所得税率1.021%)≦0円つまり税金はかかりません。
75歳に繰り下げ受給した場合
●75歳まで10年間繰り下げた場合の年金額……150万円×1.84=276万円●所得税負担額……(276万円-公的年金等控除110万円-基礎控除48万円)×5.105%(所得税率5%×復興特別所得税率1.021%)=6万239円
年間約6万円の負担となりますが、増額分が相殺されるほどの負担でないことがわかると思います。
ただし、年金受給額が増えることで、医療費の窓口負担や、介護保険を利用した場合の負担が多くなる可能性はあります。また老齢厚生年金を繰り下げることにより、加給年金が支給停止になることがあります。
自分の年金を繰り下げる前に、負担がどのぐらい増えてしまうのか、年金事務所に相談してみましょう。
監修・文/深川弘恵(ファイナンシャルプランナー)
(文:All About 編集部)
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