テレ東「路線バスの旅」はどこまでガチなのか

「土スペ」看板企画のプロデューサーを直撃

最新作の第21弾に出演する、蛭子能収さん(左)、高橋ひとみさん(中央)、太川陽介さん (C)テレビ東京
テレビ東京の「土曜スペシャル」(毎週土曜夜6時30分)で不定期に放映される「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」をご存じだろうか。太川陽介さん、蛭子能収さん、そして「マドンナ」と呼ばれる女性ゲストの3人が、バス路線を乗り継ぎ、3泊4日以内で目的地への到達を目指すという番組だ。
旅にはルールがある。移動は路線バスのみ。高速バス、タクシー、鉄道など、ほかの交通機関は使えない。目的地へのルートは自分たちで決め、インターネットによる情報収集は禁止だ。
旅の道中はハプニングの連続。バス路線がつながらず、悪天候の中を何キロも歩くこともあれば、宿泊先が見つからなくて、夜の町を探し回ることもある。制限時間以内に必ずゴールできるとは限らず、過去20回の通算成績は15勝5敗だ。
こんな“ガチンコ旅”が視聴者の心をつかみ、2007年の第1弾以来、人気はうなぎ登りで上昇。9月12日には最新作「第21弾 紀伊半島ぐるり!大阪 堺~三重 鳥羽」が放送される(夜6時30分~8時54分)
「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」はどのように制作されているのか。どこまで“ガチ”なのか。番組を担当するテレビ東京の越山進チーフ・プロデューサーに聞いた。

出演者は下調べをしているのか

――出演者は何日前にルートを教えてもらうのですか。まさか当日ではないですよね?

収録の2~3日前に太川さん、蛭子さん、マドンナと、制作スタッフとの顔合わせがあります。その場で出演者に日本地図にポチ、ポチと2つ印がついた紙を渡して、「今回はここからここへ行ってもらいます」と伝えます。

事前に知ることになりますが、太川さんは絶対に下調べはしないですね。プライドがありますから。下調べしちゃうと、つまらなくなる。マドンナは下調べなんてしないと思いますし、それこそ蛭子さんは絶対しないでしょうね。

――太川さんが持ち歩いている地図帳には、バスルートが載っているのですか。

ルートは載っていませんが、バス停は記載されている所もある。ただ、データが古いみたいで、100%は信用できないです。

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