【沖永良部総局】1971(昭和46)年発売のレコード「沖之永良部民謡集」が11日、半世紀の時を経て復刻盤CDとして発売された。発売元の山内誠一郎さん(69)=和泊町瀬名=は「昔から歌い継がれてきた沖永良部島の民謡が、長く継承される一助になれば」と話している。
レコード「沖之永良部民謡集」は1954(昭和29)年から71(昭和46)年まで、知名町で親子ラジオ放送をしていた知名有線放送所の大村隆二さん(故人)が民謡23曲を収録して発売した。
大村さんはレコードに同封したあいさつ文で「民謡は心のふるさと。先祖の残された偉大な遺産、郷土の民謡を後世へ永久に残さなければなりません」と制作にかける思いをつづった。
大村さんと親交のあった山内さんは2017年、大村さんの機材や資料を家族から託された。資料にはレコードのマスターテープもあり、山内さんはCD化を企画したという。
山内さんは「大村さんが大事に保存していたから、50年以上前に録音した音をきれいに聴くことができる。沖之永良部民謡の資料としての価値も高い。島内外の多くの人に聞いてほしい」と語った。
復刻盤CDは2枚組で23曲収録。歌詞カードや解説書付き。島内の空港や土産店などで販売するほか、山内さんが通信販売も行う。価格は3300円(税込み)。問い合わせ先は、電話090(2505)4172山内さん。