韓国人がロシア旅行中に人命救助して英雄に? 全て「作り話」だったと判明=韓国ネットで批判続出
2021年10月8日、韓国・イーデイリーによると、ロシア旅行中に「英雄」となった韓国人のエピソードが全て「作り話」だったことが判明した。
記事によると、韓国の水原(スウォン)地裁は7日、詐欺、偽計公務執行妨害、義死傷者など礼遇および支援に関する法律違反の疑いで起訴された男(38)に対し、懲役2年を言い渡した。
男は18年1月、ロシア旅行で滞在したゲストハウスで火災が発生した際、韓国人宿泊客を救った「英雄」として知られていた。男は知人の脱出を助けた後、自らは最後に脱出し、2階から飛び降りて大けがをしたという内容だった。
これが伝えられると、男は韓国政府から人命救助に貢献して負傷した「義傷者」に選定され約1億2000万ウォン(約1120万円)の補償金を受け取った。また、水原市からは市民表彰状を、ある大企業からは「今年の市民英雄」に選ばれ賞金をもらっていた。それだけでなく、当時の経験を基に本の執筆や講演も行っていたという。
しかし、このエピソードは全て「うそ」だったことが分かった。捜査の結果、男のロシア旅行中にゲストハウスで火災が発生したのは事実だったが、当時、男は知人を脱出させておらず、むしろ知人の方が酒に酔って眠っていた男を起こして脱出させていた。男は下着姿のまま廊下から避難しようとしたが不可能な状況だったため、部屋に戻って窓から飛び降り、全治6カ月の傷を負ったという。男には他人の生存を確認する時間もなく、救助活動も全くできなかったようだ。
男は旅行者保険に加入しておらず治療費も支給されなかったことから、旅行者一行を脱出させ自らは窓から飛び降りてけがをしたように見せかけ、義死傷者認定の申請することを思いついた。そして旅行後、「病院代だけでも1000万ウォン(約93万円)以上かかるという。 陳述書を書いてくれれば保険会社から金を受け取ることができる」とうたい、一行から「同部屋にいた宿泊客を起こして脱出させ、再び戻って残りの一行6人の安否確認のため脱出が遅れた」という内容の目撃者陳述書を作り上げていた。
そして同年5月21日、水原市に一行の目撃者陳述書や火災現場近くのゲストハウス社長の陳述書など関連書類を提出して義傷者5級に選定され、補償金を受け取ったというのが真相だった。
裁判官は「被告は治療費を受け取るため、虚偽の証拠資料を作成して義傷者認定を申請し、1億2000万ウォン以上の利得を得た。この他にも、自分自身を英雄化しこれを利用して営利行為をしようとしたため、罪の性質は非常に悪い。それにもかかわらず犯行を否認しており、まったく反省していない」と指摘した。
これを受け、韓国のネット上では「全国民をだましていたの?」「もらったお金は返すべき」「虚偽の事実を自慢して講演なんてするからこういうことになる」など批判の声が相次いでおり、その矛先は「一行にも問題がある」「返済金の足りない分は一行に請求して」など一緒に旅行していた知人にも向けられている。一方で、「それだけ行政がお粗末だという証拠」「もっと慎重に調査して選定すべき」「検証が不十分すぎる」など選定過程の甘さも指摘されており、この他に「詐欺や犯罪者が住みやすい国」「犯罪者の人権が優先されるヘル朝鮮」などの声も寄せられている。(翻訳・編集/松村)