特別班紹介、今回は縁日班です!
毎年話題となる音ゲーは勿論、アトラクションやセリなど。文字通り文化祭の真ん中でお客さんを楽しませてくれています。今回は65期 縁日班長の倉持さんに記事を寄せていただきました!
(編集 内田 大貴/寄稿 倉持勇汰)
・自己紹介
こんにちは!65期の倉持勇汰です。高校3年生の時は縁日班の班長をしていました。その後1年浪人して現在は東京大学文科1類1年の萩原雪歩Pです。最近はVirtual Youtuberにハマっており、電脳少女シロを推しています。筑駒でVTuber流行れ流行れ…。筑駒在学中はバスケ部に入っていました。
僕が高3の時はまだ中学生だった68期がもう特別班を決める時期になっていることに、時の流れの速さを感じています。今回は微力ながらも後輩の皆さんがこれから特別班を選ぶ時の参考になるように、縁日班というものについて紹介していきたいと思います。
・1年間の活動
まず縁日班の通年での活動について紹介します。とはいえ、これは期によってかなり個性が出るものなのであくまで参考程度にとどめておいてくれると嬉しいです。いくら「今年は余裕をもったスケジュールで進めるぞ!」と誓っても、結局あれこれ凝って直前にデスマーチが発生するのが特別班の伝統芸能。
話を元に戻すと、大体高2の12月に班が決まり、最初の班会合で役職や所属部門を色々決めてようやく班活動が指導することになります。3学期中は、総括を読み、倉庫整理・アトラクのアイデア出し等をします。僕らの代は、班全員でアトラク案コンペを行い、評価が高かったものを作ることに決めました。そして、春休みに一度試作してみて、構想していたものが実際に作れそうかを判断しました。あとは、いろいろ自分たちの代でやりたいオリジナル企画などを考えるのもこの時期になると思います。僕らの代では、アトラクに来てくれた人に全部遊んでほしいと考えて、アトラク横断ビンゴ、通称「あとらくますたー」を企画しました。これはあまりうまくいかなかったのですが、前回の記事で今年の縁日班が「E-pass」という形でリベンジしてくれたと知り、とてもうれしく感じました。オリジナル企画だけでなく、先達の企画を超えるのもチャレンジのし甲斐があると思います。
1学期はガラクタ・古本の高3から回収し、アトラクをひたすら作りました。装飾のデザインもこの時期にはお願いしていました。模擬文の時はアトラクの一部ギミックを遊べる状態に仕上げて、他班の人に試してもらいました。
夏休みは勉強の時!ということで、全班で活動はありませんでした。とはいえだからと言って勉強するかと言われると…人によりますよね。僕がどちら側だったかというと、結果が雄弁に語ってくれています。
2学期が始まると、本格的に文化祭準備に取り掛かることになります。特に縁日班はアトラクやその装飾で大量の木材を加工・塗装する必要がありますから、放課後はひたすら肉体労働です。他の進学校の方々が指定暴力団鉄○会に出社するのを片目に、僕らは縁日班アトラク部門長が課したノルマを達成するために汗水たらして労働するのです。(もちろん希望者は普通に○緑会に行くことが出来ました。)ノルマを課す方のアトラク部門長も当然労働します。これが真の共産主義なんだな…と僕は感じました。万国の縁日班員よ、団結せよ!
とはいえ、この時期になると今まで設計図でしか見たことのなかった全体像がどんどん現実のものになっていくので、かなり興奮します。そしてこだわりが止まらず直前期はデスマーチになるのまでがセットですね。
そして当日は、ひたすらお客さんを楽しませます!アトラクで遊ぶ子供、古本・ガラクタ市に群がる現役生オタク、競り台にむけて現役・OB、内部・外部問わず声を張りあげるオタク、誰でも・どんな姿でも縁日班を楽しんでくれている姿を見れば、必ずや達成感に満たされると思います。いや、うしろ2つはどうでしょうかね…。
最後に、アトラク・装飾の解体をして縁日班の活動は終わります。頑張って作った成果物は壊すには惜しいですが、実際に壊しているとブツがでかすぎてマジで解体が面倒で、もう壊したくないと思うようになります。
思いのほか長くなってしまいましたが、縁日班の1年の活動はこんな感じです。
・魅力・難しさ・忙しさ・受験勉強との両立
縁日班の魅力は上のパートでも少し触れましたが、やはり1班に3つも部門があり、かつアトラクは5つほどの班に分かれるため、非常にやれることの幅が広いということだと思います。ゆえに縁日班はオタクに限らず工作が好きな人など様々な人が集まる班であるといえるでしょう。後は、実際にモノを作りそれを楽しんでもらえるということも魅力の一つだと思います。特に昨今はアトラクのレベルが向上しておりプログラミングや電子工作を活用したものも多く見られますが、全体の作業量で見ればやはり木材加工などの作業が多くを占めており、それらの技術は必須のものではないことを一応付言しておきます。
難しさというと、縁日班のガラクタ部門、特に競りは先生方の理解・信頼の上で成り立っているのですが、そういった理解・信頼関係を形成することでしょうか。というのも、縁日班にいる人々はあまり起床や集団行動が得意でない人が多いので…(班長含む)。あと、アトラクのイメージを実現することは結構難しくて、イメージ通りにうまくいかず、毎年いろいろ頭を捻って試行錯誤しています。ただ、こういった課題を解決した時の爽快感は逆に魅力の一つですらあるとも思います。
縁日班に限らずどの特別班の活動もこだわろうと思うとどこまでもやれてしまうので、極限まで忙しくなることが出来るかと思います。ただ、縁日班としてはその忙しさを強制することなく、各班員の自由意思に任せて仕事量を決めてもらっています。まあ、こういうことが出来るのも、結局みんな活動に参加してくれるからというのもあるんですが。
なので、受験勉強の両立は、しようと思えば何の妨げもなくすることが出来ます。僕みたいな人間は、受験勉強なんかより班活動が楽しくて後者を優先し、あまり両立できなかったのですが、もちろん2学期で班活動が盛んな時期もコツコツ勉強をして現役合格した班員は多くいます。
ところで、忙という漢字がゲシュタルト崩壊しているのですがこれは僕だけなのでしょうか…。え、忙しいってこの字でしたっけ?見ていて不安になる。立心偏は思考・感情を表すもので、それが亡くなるっていうのだから、忙しさとは甚だ恐ろしいものですね。忙しいと心が死んでしまう。それを踏まえると、心を癒してくれるアニメの視聴・ラノベの購読は、班活動をやり抜くために必要不可欠と言えるのではないでしょうか。あ、これアドバイスです。(適当)
・班活動が今の自分にどのようにつながっているか
自分は「象徴班長制」と悪名高い縁日班班長をやっていた人間なので、やったことと言えば対外折衝と各部門長に仕事を押し付けることくらいなんですよね。だから班活動と今の自分の連関といえば、オタク活動くらいのものです。ちょっとこれは僕が例として不適なだけな気がします。他の班員には、大学とかで縁日班でやっていたことを突き詰めているような人もいるので。個人的には、これからに役立つかどうかで班を選んでもしょうがなくて、班でやっていたことが結果的に将来役に立っているということのほうが多いのだと思います。つまり、やりたいことやればいいじゃんアゼルバイジャン(超絶面白抱腹絶倒ギャグ)。
・もう一年高3特別班の活動をできるとすれば、どの班を選ぶか
もう一度縁日班をやって競り台に立ちたい気持ちもなくはないのですが、せっかくならステージ班でPAしたいですね。中夜でもPAをやっていたので。
・これから特別班を選ぶ後輩に向けて、班選びのアドバイス
現在高2の方は、自分がファイナルを見た班に引き寄せられやすいものですが、それでもまだ迷ってしまうという方は、今一度自分が文化祭で何をしたいのかを抽象・具体を問わず考えるのが良いかと思います。というのも、結局入る班は1つで、入ってしまった後は(どの特別班もよい班なので当然ですが)その班を気に入るものなので、班選びの段階で重視すべきはその選択が自分を納得させられるかどうか、だと僕は考えるからです。
現在高1以下の人は、あとn回(1≦n≦4,nは整数)ある文化祭を自らやり、そして高3特別班の活動を見に行く中で、自分が高3になったらやりたいことを固めていってほしいかと思います。実際に見に行ってみて、眼中になかった班の活動が面白く感じられることは案外よくあるので、先入観にとらわれず視野を広くして考えてみるのが良いのではないのでしょうか。
結局月並みなアドバイスになってしまいましたが、せっかくやりたいことを好きなだけやれる環境にあるのですから、やりたいことをやらなきゃ損ですよね。
倉持さん、ありがとうございました!