不安障害のコントロールにはエクササイズが効果あり?

症状の改善に役立つことが判明!

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COURTESY MARKS & SPENCER

不安障害に苛まれている時、エクササイズして汗をかくなどはおそらく考える気にもならないだろう。けれど、恐怖心を鎮め、心配を落ち着かせ、パニックアタックをかわすのに、エクササイズが役に立つと知ったら驚くはず。

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不安障害を経験した人はそれぞれ自分なりの対処メカニズムを持っているものだけれど、エクササイズはさまざまな方法で症状の解消に役立つ。

「身体的なエクササイズは不安障害を経験する人の過剰なアドレナリンを使い果たしてくれるので、不安な気持ちを軽減すると考えられています」と言うのは、Anxiety UKの最高責任者ニッキー・リドベター。
「それに、グループやクラブでエクササイズを行うと、帰属感を生み出してくれます。それも、ウェルビーイングに貢献するとわかっています」

また、研究はまだ初期段階ではあるものの、エクササイズは極めて重要な脳内化学物質の働きを変えることもわかっている。

「エクササイズは、内在性カンナビノイドGABAグルタミン酸塩といった脳内化学物質を変えることができ、実際に変えて、不安障害やうつ病を改善する役にたつことがわかっています」と、サウス・ウエスト・ロンドン・アンド・セント・ジョージズ・NHS・メンタル・ヘルス・トラストのコンサルタント精神科医リン・ドラモンド博士は言う。

「しかし、現時点では、それがどのように行われるのか、正確にはまだわかっていません」

では、フィットネスをどのように使って心の問題に役立てればいいのだろう? 以下に不安障害を抱えながらエクササイズする際のアドバイスをリスト化したので、ぜひ参考にしてみて。

トレーニングは自分の性格にあわせて選ぶ

エクササイズに解決策を見出すには、躊躇せずにあれこれ比較検討しよう。ランニングは楽しくないかもしれないけれど、ズンバのクラスなら、メンタルヘルスの問題解決のいくつかのポイントに適しているとわかるかもしれない。後者はかなりその可能性がある。『Human Kinetics Journals』誌に掲載された研究では、ズンバが健康的な女性の精神的な質を著しく向上させたことがわかっている。

「餅は餅屋なのです。グループでランニングしたりクラスに参加したりすることの社交面から、本当に気分が高揚する人がいる一方で、道路を一人で走る時間によって気分が上がる人もいるのです」と、ドラモンド博士は同意する。

エクササイズには個人差があることを忘れずに

エネルギッシュなスピニングセッションが気分を飛躍的に上げると思うかもしれないし、大いに気を紛らわせてくれると思う人もいるのは言うまでもない(血流が大いに上昇するので、より楽観的になり頭をクリアにしてくれる役にたつのは間違いない)。が、それほど激しくないワークアウトにも効果がある。

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Glute isolation exercises
Getty

「リサーチを見てみると、ピラティスやヨガといった穏やかなワークアウトも不安障害には良いのです」と、ドラモンド博士。ニッキー・リドベターも同意する。
「心をおだやかにして体の動きだけにフォーカスすることは不安障害を経験している人にはとても有益です」

ワークアウトを不安の引き金にしないようにすること

動悸や思いが頭の中を駆け巡ることと闘うためにジムに来たのに、ワークアウトを始めて20分後には、どこで間違ったんだろうと悩むという経験はないだろうか。

「不安障害に苛まれている人は、エクササイズが誘発する当たり前の身体的興奮、例えば、心拍数が上がるといったことを、危険だと勘違いしてしまうことがあるのです。そんな時は認知行動療法(CBT)が役に立ちます」と、リドベターはアドバイス。

ジムで認知行動療法を実践するには? 自分がやっているワークアウト、必要であれば激しくないものを続けて、深呼吸して身体的環境にフォーカス(頭の中を駆け巡っている事柄ではなくて)すれば、15分以内に激しさは消えていくはず。

一歩ずつ進んでいくのがベスト

成功を維持するには、HIITトレーニングに突進していくのはベストとは言えないかも。怪我や疲労のリスクがあるだけでなく、過度に野心的なゴールを設定したり、それに向かって頑張ったりするのは、精神的にも肉体的にも公式として欠陥がある。

「過酷なゴールを設定して、それが達成できず、自分を辛い気持ちにさせることは何を置いても避けるべきです」と、ドラモンド博士。
「走り出す前に、まずはゆっくりと、それから歩くことを覚えましょう。我慢強く、大局的に見る必要があります。前向きに、時間をかけて進んでいくのです」

自分が自分のパーソナルトレーナーになる

嫌な一日だった? いつものルーティーンを変化させることと、まったく回避してしまうことを混同しないで。

「不安障害になっている時は、不安過ぎてエクササイズできないという気持ちと、エクササイズを全部やめてしまうことの違いを知ることがとても重要です」と、リドベター。「もし、いつも走っているけれど、特に不安を感じている時は、強制的にいつもの目標を達成しようとしないこと。しかし、だからといって、セッションを一切止めてしまわないようにしましょう」

「その代わり、短い距離を歩くとかジョギングするとか、その日できそうなゴールを見つけるのです」と、彼女は付け加える。
「そうすれば、いつも役にたっているエクササイズを避けることも、強制的にもっと厳しいルーティーンをやって症状を悪化させることもありません」

食の友と敵を知る

栄養と神経ということに関しては、とにかくバランスが大事だとドラモンド博士。
「不安障害の人はヘルシーな食生活を送って、きちんと食べる必要があります」

有酸素運動をする前のコーヒーには注意したほうが懸命だ。「食事を抜いて、コーヒーをゴクゴク飲むのは、神経を高ぶらせます。カフェインがパニックや不安を悪化させるのは間違いありません。もしコーヒーに活気づけられて走り回るとしたらアドレナリン値は異常に高くなり、それは不安神経症にとっては禁物です」

では、どうすればいいの? 

「時々自分にご褒美をあげるのはもちろん構いませんが、一般的なルールとして、上質のたんぱく質や、たっぷりのフルーツや野菜、質のいい炭水化物を食べるようにしましょう。できるだけフィット&ヘルシーでいることが、メンタルヘルスの問題に取り組むのに役立ちますよ」

Translation: Mitsuko Kanno From Harper's BAZAAR UK

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