今回の「5G」はWi-Fiの5GHz帯のことではなく、第5世代移動通信システム
英語の「5th Generation」の略です。
「sub6(サブシックス)」と「ミリ波」は
5Gで利用できる周波数帯のことです。
4Gは3.6GHz未満の周波数値帯ですが、
サブ6は3.6GHz~6GHz未満の帯域、
ミリ波は28GHz~300GHzを利用します。
周波数が高ければ高いほど
「帯域幅」(データ通信の道幅)が広くなり
たくさんのデータ通信をスムーズに行うことができます。
よく「5Gに接続できるようになると大容量の動画が瞬時にダウンロードできる!」などと言われていますが、
これは周波数帯が高い「ミリ波」が使えるようになった世界のことを指しています。
Wi-Fiの2.4GHzと5GHzの違い https://chieno-izumi.com/archives/182
で、メリット、デメリットがあるので使い分けましょう!と書きましたが、
2つの周波数帯「サブ6」と「ミリ波」にも
それぞれメリット、デメリットがあります。
「サブ6」は障害物の影響を受けにくく、電波が広範囲に届くという特徴があります。
4G技術の転用ができるため、電波を利用できる環境が早く整います。
サブ6のデメリットは速度、同時接続においてミリ波に大きく劣ることです。
「サブ6」は4Gの時と周波数値が近いので、
4Gの時よりは速くなるけど、そこまでの速度向上は見込めません。
「ミリ波」は高速通信、低遅延、多数同時接続が可能になります。
しかし、障害物の影響を受けやすく、電波の届く範囲が狭いという特徴があります。
まだ環境も整っておらず、いつ利用できるようになるのかの目途も立っていません。
電波は周波数帯に応じて使途や利用できる事業者が割り当てられています。
(※不法無線については、また今度)
5Gの普及のためには、周波数がひっ迫する状況の中で更なる周波数の確保が必要です。
このため、周波数の効率的な利用に取り組んでいく必要があります。
総務省は、既存のシステムが使っていない場所や時間に限り、同じ周波数を他の用途で活用する
「ダイナミック周波数共用」の実用化に取り組むと発表しています。
具体的にはテレビの中継用電波はスポーツや災害などの際にしか使われていません。
中継がない時間帯には携帯会社も利用できるようにするというもの。
武田良太総務大臣は記者会見で
「テレビ中継用の2.3GHz帯を供用により5Gで利用可能にする技術基準案の意見募集を開始した。
意見募集の結果を踏まえ、今年度末の実用化に向け取り組んでいく。」
と答えています。
来年までに実用化されるのでしょうか…?
今後に期待ですね。
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