2017年3月に福井県池田町の池田中学校の男子生徒が自殺した問題で、自殺したのは当時の担任教諭らの違法な厳しい指導・叱責と安全配慮義務違反が原因だとして、生徒の母親が福井県と池田町に計約5470万円の損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が10月6日、福井地裁(上杉英司裁判長)であった。

 証人として出廷した当時の副担任は、町教委の調査委員会による調査報告書に対し「私の叱責、指導が男子生徒の死の要因の一つとされているのは事実と異なる」と主張。男子生徒に対し「強く叱責したり、人前で怒鳴ったりしたことはない」と否定した。

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 自殺を巡っては、17年12月に市民団体が業務上過失致死容疑で担任と副担任、校長の3人を告発。19年2月に福井地検が3人を不起訴としたが、福井検察審査会が担任を「不起訴不当」と議決したことを受けて再捜査、21年3月に再び不起訴とした。

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