全663文字
長期化する新型コロナウイルス感染拡大。世界中で進む、SDGs(持続可能な開発目標)への取り組み。産業構造が大きく変化する中で、2022年に飛躍が見込まれるのはどんな業界なのか。『日経業界地図 2022年版』から、要注目分野の「業界地図」を紹介する。今回は、スーパーシティの業界地図を見ていこう。
「スーパーシティ」のポイント
- AIやビッグデータなど先端技術を活用して住民の生活利便性を向上
- 国家戦略特区における規制緩和を実施、多様なビジネスが登場
政府は、人工知能(AI)やビッグデータなどの先端技術を活用して、住民の生活全般の利便性向上を目指す「スーパーシティ構想」を進めている。
これまでにも、スマートシティという同様の取り組みがあったが、こちらはエネルギーや交通といった個別分野の実証にとどまるものが多かった。スーパーシティは複数分野にまたがった新しいサービスを展開し、「まるごと未来都市」の実現を目指している。
2030年への展望
2021年4月16日を期限に全国の自治体から計画を募集したところ、31の自治体が候補地として名乗りを上げた。このなかから指定区域が決まる。
スーパーシティに指定されると、交通や医療、教育など幅広い分野での規制緩和が認められ、各種データの連携により社会課題解決につながる新しいサービスやビジネスが登場する。これに刺激を受けて、既存のスマートシティでも新しいビジネスが生まれるだろう。
注目は「ウェルビーイング」分野。心身的にも社会的にも健康な暮らしの実現に向け、ビジネスチャンスも広がっている。