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共通テスト英語の配点と時間配分・解き方のコツを解説します
※このコラムは、2021年7月時点の情報をもとに執筆しています。
みなさん、こんにちは。
2021年1月に、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)が初めて実施されましたね。
共通テストには、各科目で押さえておきたいポイントがあります。英語のリーディングでセンター試験から大きく変わったのは、200点→100点という配点で、代わりにリスニングの配点が50点→100点と倍に。
リスニング対策が必須ですが、リーディングでも発音アクセントと文法語法の大問がなくなり、6つの大問すべてが読解問題になるなど、求められる力が高まっています。
このコラムでは、英語リーディングの配点や時間配分、解く順番、また時間内に解答を終えるための勉強法などを解説して、対策をサポートします。
2021年度 ディアロ大学合格実績 |
目次
|
❑共通テスト(英語リーディング)の各大問の配点
はじめに、第1回共通テスト 英語リーディングの各大問における配点と合計点を確認しておきたいと思います。
第1問 |
A |
各2点×2問 |
4点 |
B |
各2点×3問 |
6点 |
|
第2問 |
A |
各2点×5問 |
10点 |
B |
各2点×5問 |
10点 |
|
第3問 |
A |
各3点×2問 |
6点 |
B |
各3点×3問 |
9点 |
|
第4問 |
|
2点×2問 |
16点 |
第5問 |
|
各3点×5問 |
15点 |
第6問 |
|
各3点×8問 |
24点 |
計 |
|
39問 |
100点 |
合計100点は、センター試験の英語筆記200点の半分です。
第1問~第2問は合計30点で、1問当たりの配点が低め、第3問~第6問は合計70点で1問当たりの配点が高めになっています。
特に第4~6問は、文章量が多く、難易度が高めです。後半の問題に時間をかけられるよう、前半はスピーディに解きたいところです。時間配分もしっかり考える必要があります。
❑共通テスト(英語リーディング)の理想の時間配分
第1回 共通テスト(英語リーディング)は、すべて読解問題です。読み取りに時間がかかるため、時間配分が重要です。時間配分によって、持っている力を発揮できたり、できなかったり、と得点が左右されるといっても過言ではありません。
英語リーディングの試験時間は80分ですが、マークチェックの時間として(そして本番ならではの緊張感も加味して)5分を引き、のこり75分の理想的な時間配分は以下の通りです。
第1問 |
7分 |
第2問 |
13分 |
第3問 |
12分 |
第4問 |
11分 |
第5問 |
14分 |
第6問 |
18分 |
計 |
75分 |
目安としては、30~35分で第3問まで解きます。配点が高い後半の長文読解にできるだけ時間をかけましょう。
また、前半で気を付けたいのは、とにかく焦らない、ということ。終わりが見えると余裕ができるのは当然ですが、前半もなるべく落ち着いて一つひとつの問題に取り組みましょう。
人によって得意分野は異なるため、これはあくまで目安です。
本番に向けて何度も実戦的な練習をする中で、自分なりの「目安時間」にブラッシュアップしていきましょう。
また、センター試験と違い、共通テストは設問の質問文もすべて英文です。気を抜ける箇所がないため、集中力の持続が不可欠です。集中力を欠くと、読解の精度が落ちてしまいます。
途中で疲れてしまったら、目をぎゅっとつむって休ませたり、マッサージしたりしてもいいですね。指先のストレッチも気分転換になります。
❑共通テスト(英語リーディング)を解くおすすめの順番
共通テスト英語リーディングを、配点が高いからと、後半から解き始める人がいます。
しかし、配点が高い=難しいということですから、まだ脳が英語慣れしない状態で、難易度の高い大問から解くのはリスキーとも言えます。
その点、比較的簡単で得点が見込める第1問から順番に進める方が、マークミスの心配もなく、スムーズに解くことができます。解く順番を考える時間があるなら、そのぶん英文を正確に読み、より多くの問題を解きたいという人もいるでしょう。
とはいえ、わからない問題にいつまでも時間をかけてしまい、残りの問題を解く時間が足りなくなっては困りますし、集中力が高いうちに配点の大きい第4問以降を解く方法も、人によっては有効だと思います。
タイムリミットは誰にも同様ですが、解く順番は人それぞれで、明確な答えはありません。過去問を解くなかで、自分に合った順番を探してみてください。
❑共通テスト(英語リーディング)の時間短縮のコツ
共通テストは、時間との闘いでもあります。読解力はもちろん、速読力も必要になる共通テスト英語リーディングに対しては、特に時間が足りないという声を聞きます。
第6問までたどり着けない、たどり着いても途中で時間切れになった、という人も。1分あたりに読むべき単語量が多いので、意識して早く読まないと、時間内に全問を解き終えることが難しくなります。
参考として、共通テスト 第2回試行調査の大問別正答率を掲載します。
第1問 |
76.2% |
第2問 |
64.6% |
第3問 |
69.0% |
第4問 |
59.2% |
第5問 |
22.5% |
第6問 |
41.1% |
後半ほど正答率が下がっていることがわかりますね。
ちなみに2021年度 共通テスト リーディングの大問別正答率は未発表ですが、中間集計の平均点は100点満点中ほぼ60点と発表されています。
ここで、少しでも時間を短縮して、すべての問題を解くために必要なポイント4つをご紹介したいと思います。
設問文や選択肢を先読みする
共通テスト英語のリーディングでは、いきなり英文を読むのはおすすめしません。
先に設問文や選択肢を読み、何が問われているかを把握してから英文を読んだほうが効率的です。
設問文から、キーになる単語や熟語を見つけ出し、その単語・熟語と紐づいている箇所を探しながら本文を読みましょう。
ただし、センター試験では、設問1に該当する箇所は、本文の冒頭部分にあることが多く、以降の設問も順番通りに本文に出てくるため、設問や選択肢と本文とを、照らし合わせながら順に解くことができたのですが、共通テスト英語リーディングは、第6問以外は、設問と本文の順番が連動していないケースが多くなっています。
選択肢の根拠が本文全体に順不同で散りばめられているため、英文を通読して内容を理解するという、より高度な読解力が必要になります。
わからない問題は飛ばして次の問題に進む
共通テスト英語リーディングは、センター試験とは違い、全6問すべてが読解問題です。
総語数が約5500語と、昨年のセンター試験よりも1200語以上も増え、さらに設問の質問文も英語になっています。
従来のセンター試験よりも素早く英文を読んで理解する必要があり、時間配分も肝になります。スピードアップのためには、わからない問題に当たった時に考えこまないこと。
いくら考えても、できないものはできません。いさぎよく後回しにして、次の問題に進みましょう。
時間に制限があるのですから、すぐに解ける問題から手を付けて、時間が余ったら、わからない問題に再チャレンジするほうが効率的です。
ただし、問題を飛ばして解答するときは、くれぐれもマークのずれに注意しましょう。
最初の大問から順番に解く
第1回共通テスト 英語リーディングのマーク数は47個でした。
はじめの方でマースミスがあると、40個以上ものマークを修正することになります。また、マーク式の試験では、わからない問題を飛ばしたらマークがずれてしまったという話もよく聞きます。
マークミスを防ぐには、順番通りに問題を解くのがおすすめです。なぜなら、共通テストの英語リーディングは、そもそも順番通りに解いて80分以内で解き終わるように設計されています。
ウォーミングアップとして難易度の低い大問1から解いて、じょじょに難しくなる問題に取り組めば、脳の働きにも無理がありません。
マークミスの見直しは大問ごとに行う
共通テストで気を付けなければならないのが、マークミスです。せっかく正解できていても、マークミスをしては、元も子もありません。
ミスをなくすには見直しが必須ですが、大問すべてを解き終わってから見直しをするのではなく、大問を解き終わるたびに見直すようにしましょう。
全問を解いてから見直して、万が一冒頭からマークがずれていたら、修正にかなりの時間を要します。はやく気が付けば、少ないロスタイムで済みますよね。
❑共通テスト(英語リーディング)を時間内に終える勉強法
長文読解において問題を解く時間を短縮するには、とにかく速読をすることです。共通テスト英語リーディングは、総語数が約5500語と、速読なしには試験時間内での読解が難しいボリュームになっています。普段から速読の練習をすることが大切です。速読を含め、リーディングを試験時間内に解き終えるための勉強のコツをお伝えします。
タイムトレーニング
試験本番に向けて時間感覚を養うには、長文の問題集を使ってタイムトレーニングを行います。タイムトレーニングとは、タイマーをカウントダウン方式でセット(短めに設定)して、時間を決めて長文問題を解くトレーニングのことです。こうして何問も解いていくと、自分がどれくらいの時間でどれほどの長文を読めるかが分かってきます。スピードの目標数値であるWPM(1分間で読める単語数)を意識するといいでしょう。共通テスト英語リーディングに求められるWPM140は、ぜひクリアしておきたい数値です。タイムトレーニングはやればやるだけ、成果につながります。1日に最低1つは長文を読みましょう。
マーク問題に慣れる
マークミスに気が付くと焦ってしまい、修正時にもミスが起こりがちです。マーク式問題に慣れるためには、マーク式の実践問題集やセンター試験の過去問、共通テストの予想問題集に取り組みましょう。
慣れるためには、とにかく問題数をこなします。たくさんの問題を解くなかで、問題を飛ばす場合の印のつけ方や、ミスが起きないマークのつけ方など、自分がやりやすい方法が見つかるはずです。
マークミスの例としては、選択肢から答えを〇つ選んでマークするという設問で、数を間違えるパターンがあります。1つ多くマークしてしまい、別の設問で1つ少なくマークしてしまうと、不幸にも最後には帳尻が合うため、気づきにくくなってしまいます。くれぐれも注意しましょう。
速読のための精読訓練
いくら速読をしても、ななめ読みだったり、読み飛ばしたりと、正確に読んで内容を掴んでいないと、得点に結びつきません。
1文1文を正確に読める(精読)ようにしてから、読む文章量を増やす(多読)へと移行しましょう。
精読の学習プロセスとして、
①:ひとつの文を、文法事項や構造、単語や熟語の知識を活用して読み、どういうことか説明できるようにする
②:2~3文~1段落を読み、どういうことか説明できるようにする
③:数段落~本文全体を読み、全体でどういうことか説明できるようにする
というように、段階的に一度に解釈できる量を増やしていくと良いでしょう。学習の題材は、自分が読みたいと思えるテーマにすると読みやすく、自然と力がつくはずです。難易度は、自分が理解できるレベルより少しだけ高めにします。辞書を引きながら解釈をして構いません。
精読を極めると、瞬時に脳内で日本語に変換できるようになり、解釈に時間がかからなくなります。結果、速読のスピードが一気に上がり、共通テスト英語リスニングを時間内に攻略できるでしょう。
❑まとめ
いかがでしたでしょうか。
さまざまな入試形態がありますが、共通テストには共通テスト向けの対策があります。
英語リーディングは全問で読解力が問われますから、長文をスピーディーに理解できる速読力と精読力が決め手になります。
試験直前には、センター試験や共通テストの過去問や予想問題に取り組んで、解きやすい順番を見つけておきましょう。
少しの心がけでミスは回避できますし、効率の良い勉強法を知っていると知らないとでは、大きな差になります。みなさんが合格を勝ち取るために、このコラムが参考になれば幸いです。
❑ディアロの紹介
変わりゆく大学入試。ポイントを押さえて効率的に受験対策をするなら、大学受験ディアロがおすすめです。Z会グループのディアロは、Z会の高品質な映像授業とテキストをベースに、対話式トレーニングという、プレゼン形式の学習を提供しています。この、予習した学習内容を自らが講師に説明するというプレゼンにより、理解の隙間をなくしつつ、表現力や説明力までも養います。新大学入試に求められる力であり、これからの時代にも必要とされる力を、ディアロで磨いてみませんか?
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