女性一人でも入れる店づくり
看板メニューは「昔から好きだった」という味噌ラーメンだ。
「小さなお子さんから年配の方まで客層が幅広いので、どの年代の方にも食べやすい、それでいてどこか懐かしい、また来たいなって思っていただけるようなラーメンを作っています。毎日食べたいというか、食べて安心する一杯です」。
オープン当時はアイドル時代のファンも多数詰め掛けていたが、今は近所の人が多く、ピーク時には店の外に列を作っている。そして、開業からもうすぐ二年。大きな出来事として、2018年の二店舗目の出店を挙げた。
「初出店も大きかったですが、二店舗目(現在の本店)を出したことですね。3階建てなんですけど、(賃貸ではなく)買ったので、それは大きかったです(笑)」。
都内の物件を購入というのは驚きだが、迷いはほとんどなかったと語る。
「二店舗目を東京に出したいなとは思ってはいたんです。この辺りはラーメン店が多いんですが、あえて激戦区にいこうかなって。最初の店舗もすぐ近くに『すみれ』(札幌の有名店)の暖簾分け店「ラーメン郷」さんがあるんですけど、1年半たった今でも毎日行列ができるくらいのお客さんに来ていただいているので。それが自信に変わっているという感じです」。
外装、内装は和風のデザインで統一され、厨房と客席はすりガラスで遮るなど、店内は落ち着いた雰囲気に仕上がっている。ここには女性ならではのこだわりが詰まっていた。
「私がお客さんの時は、作り手側の視線などが苦手なんですね。それと、女性が一人で入りやすいのはどういう店なのか考え、すりガラスを設置したり、和風の造りなどを決めました。なので、うちの店舗は一人の女性の方も結構来ていただけています。(すりガラスは)ラーメンを作っていても(お客さんに)見られるのも恥ずかしいというのもありますし、お客さんにはラーメンに集中して食べていだきたいという気持ちもあります」。
「本当は自分で作っていないんじゃないか」と揶揄されたこともあったが、仕込みはほぼ自身で行っている。「八雲」で提供する自家製麺は全て一人で手掛け、毎朝4時から製麺室にこもっているという。製麺室には誰も入ってこられないように鍵を掛けており、製麺中に高熱のため気を失って倒れてしまい、開店時間になるまで発見されなかったというエピソードも。
しかし、人手が足りない時は厨房でラーメンを作るが、営業中はなるべく接客を担当するようにしている。
「お客さんの『おいしかったよ』とか直接感想を聞ける場ですし、常連さんの顔を見て安心したい。あとは、お客さんと接するのが好きなんですね。なので、できるときはなるべく接客をするようにしています」。
接客には、アイドル時代に培ったことも生かされているようだ。
「お客さんとのコミュケーションは取れていると思います。接客は好きですし、お客さんの笑顔を見られるというのは、アイドルの時から楽しかったことですね」。
藤里一郎写真展「素顔」
6月29日(土)~7月7日(日)朝11:00-昼3:00、5:00-夜9:00
会場=麺匠八雲本店2階(東京・葛飾区)
モデル=梅澤愛優香(麺匠八雲店主)
入場無料
「麺匠八雲」HP=http://www.yagumo-ramen.jp/












