ヒストールのブログ

リバティとライツの下準備

【藤本タツキ】ルックバック4コマ考察でわけわからん!

 

 やっぱり太陽が描かれない!(あいさつ)
 
 ハロー、ガイズ。
 わたし聖典スクリプチャー北欧神話ノアス・ミサラズィ藤本タツキ好きのヒストール、よろしく!  
 これは藤本タツキ読切『ルックバック』の考察途中記事。ネタバレ注意。
 すでにこの読切を読んだ人向け。『ルックバック』9月3日に発売決定!ヒャッホー!
 いくら『ルックバック』が無料とは言え、1日でジャンプの倍、300万人が見てるのは期待値すごいよな!『チェンソーマン』はまだアニメ化してないのに。
 
 『ルックバック』感想記事はこちら。
 
 
  

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すでに違う
 
  この読切では、成人した藤野歩が破り捨てた4コマの1コマ目だけ、別世界の過去に飛んだ…ような描写がある。しかしこの右側上下にある1コマと、大ゴマの1コマは別々だ。
 
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別々の世界
 
 並べると破れ方の違いがよくわかる。右から順に。
 
○右端の1コマ(メイン世界)
 中央が尖ってる。周囲は暗い。
 
○中央の1コマ(別世界?)
 中央が尖ってる。周囲は明るい。 
 
○左端の1コマ(別世界)
 中央が凹んでる。周囲は明るい。
 
 よく見れば他も違うように見えるが、とりあえず他とハッキリ違うのは、小6(卒業日)の京本が手にしてる1コマだ。この世界の京本は、この日に藤野と話していない。卒業日の藤野は京本家に入らず、この4コマを描かない。仮に、メイン世界の1コマが別世界の過去に飛ばなかったとすれば、誰が、何の目的でこの1コマを京本の部屋に入れたのだろう?
 

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するっと
 
 別世界の京本は部屋を出ないものの、メイン世界の京本と同じ山形の美大に進む。そして2016年1月10日、京本は通り魔に襲われるが、藤野に助けられる。生き延びた京本は「藤野先生」と初トークし、連絡先を教えてもらい、帰宅する。京本は自室で藤野先生の4コマを見返しながら自分で4コマを描く。その4コマが風で飛ばされてドアの下をくぐり抜ける。
 

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この出どころ
 
 今度は別世界からほぼ同じ時期のメイン世界に4コマが送られてきたように見える
 

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8つ引く1
 
 しかし、この4コマはメイン世界の4コマで、窓に貼りついてる8つの4コマの一つが風で剥がれたもののようだ。ただ、なぜ真冬の1月に窓が開けっ放しなのか?誰が何のために窓を開けたのか?京本や京本の家族が真冬に窓を開けっ放しにする理由は思い当たらない。それに、メイン世界の京本は、通り魔に殺されている。だから、少なくともこの世界の京本は体験からこの4コマを描けないし、想像で描いたとしてもこれを描く理由がわからない。無意識な予知による警告?それに4コマの「藤野先生じゃないですか!?」「ケガはないかね」はメイン世界の京本✕藤野にしては他人行儀だし、カラテウーマンな藤野先生は別世界の藤野だ。メイン世界の藤野先生は漫画家なのだから。通り魔のエモノがつるはしなのは漫画的な演出か、本当につるはしだったのか。
 

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背中をみて
 
 さらに別世界の藤野は通り魔の背中を蹴り4コマの藤野先生は通り魔の顔を蹴っている
 

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別世界の通り魔
   
 そして別世界の通り魔の様子もメイン世界の通り魔と違うように見える。こっちは「(絵を)パクられた的な言動」。
 

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絵画から
 
 メイン世界の記事「大学内に飾られている絵画から自分を罵倒する声が聞こえた」は、「元々オレの(絵)をパクった」とは違うような…?
 

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違和感
 
 一応別世界の通り魔も「被害妄想により自分を罵倒する声が聞こえていた」と似たような話だが「絵画から」「被害妄想により」が違う。そして「実習棟で拾った先端の鋭利な工具」はこの別世界でも妙だ。
 

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証言のズレ
 
 別世界の藤野は「ランニングしてたらなんか武器持った野郎が大学に入ってってさあ〜」と言ってる。この言い方だと通り魔は大学の敷地に入る前に武器を持っていた可能性がある。通り魔が実習棟で武器を拾ってためらって大学を出て、また大学に入ったとすれば、どこかに解説を入れそうだが…。
   
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いろいろ

 
 メイン世界の報道も別世界と何か違う。
 
○犯行時刻
メイン世界は「正午」 
別世界は「11時19分」(京本と接触
 
○凶器
メイン世界「刃物」「斧のようなもの
別世界「先端の鋭利な工具」「武器(藤野証言)
 
 今のところ、わたしは1コマも4コマも通り魔もわからない!ヽ( ´ー)ノ フッ
 とりあえず疑問を言語化していけば頭が回るかも!考察しがいがある〜!
 
 可能性が高いのは
 
○別世界の京本が受け取った1コマはメイン世界の1コマではない。
○メイン世界の藤野が拾った4コマはメイン世界の窓に貼られたもの。
 
 よくわからないところ
 
○京本は「背中を見て」の4コマをいつ、どんな目的で描いたのか。
○別世界の通り魔が実習棟で(?)拾った「鋭利な工具/武器」。
  
 この辺りから広げられそう。
 

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カレンダー📅
 
 それとコメント欄の考察者norihitoishidaから指摘された話(考察サンクス)。カレンダーがぜんぜん該当候補の年に当てはまらないこと。わたしもカレンダーを調べて、意図的なズレだと判断した。まだ何の意図かはわからない。カレンダー関係か不明な要素━━『チェンソーマン』と同じ━━この読切では太陽が描かれない。 
 
  『チェンソーマン』カレンダー検証。


  

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みたいみたいみたい
 
 タツキなら『ルックバック』に何か仕掛けてそう!
 むしろイカれた何かを見たい!みたいみたいみたい!!
 タツキファンはそう期待する。
 まあタツキがジャンプ的にわかりやすい漫画を描くはずがない
 

shonenjumpplus.com

  
 『ルックバック』は143ページなのに長いと感じないし、ジャンプ本誌とは異なる形で情報量が多い。まずは繰り返し読むしかないな〜!
 
 わたしは人の考察は聞きたいような、ブログ記事にして欲しいような微妙な感じ!タツキ漫画は考察者がメチャクチャ増える価値があるんだぞと全世界に示してくれ〜!

 

 追記:2021年7月30日
 『ルックバック』の背景を見てルックバック銃の悪魔の正体が出てるから。
 

 

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  • まいまい

    「背中を見て」の文字だが、京本ではなく藤野の筆跡になっている。小学生時代の四コマの「藤野」、「京本」を見れば分かりやすい。藤野の妄想説は救いがなく、個人的には信じたくないのだが、どう考える?ヒストール

  • ヒストール (id:tenfingers)

    まいまい、考察サンクス。
    筆跡は確かにそうだな。ただ妄想の一言は漠然としすぎてる。
    「藤野が京本の部屋で描いて」窓開けて部屋の外出てまた戻る…だと
    よくわからない〜。書き忘れたけど、最初の4コマ用の紙が出た後、
    妙な空白があって卒業式の黒板になる。何か4コマがひっかかる〜。

  • みんな一斉にスマホを捨てようぜ

    こんにちはヒストール
    あまりの考察の細かさに、「いや、まさか。でもひょっとして?」と思ったりしたこともありましたが、藤本タツキさんご本人でないということで仮定してコメントします。
    『ルックバック』、よかったですよね。僕なりの感想としては、
    京本の命が突如として奪われたことは取り返しのつかない現実で、破いた四コマが京本の部屋に入るくだりは、かつて彼女を外の世界に連れ出した藤野が後悔や喪失感や自責の念から見た、「もしも仮にそうだったら…」というタラレバの世界線なんだと思っています。
    つまり過去の自分たちがパラレルワールドを介してやり取りを行ったわけではなく、京本の部屋の前でぽつりと漏らした「私のせいだ……」から、風に吹かれて京本の手から四コマが飛んだシーンまでは、すべてあくまでも藤野が思い描いたシーンだということです。
    報道における事件の詳細に関する相違も、ニュース速報のシーンという観点からすれば、情報の錯綜ということでごくごく自然なことなのかなと感じてます。
    そして藤野のセリフの整合性のとれなさも、タラレバの世界ということで説明がつくかな、と。

    そして京本によるアンサーとしての「背中を見て」の四コマは、もしもかつて自分と一心同体であるかのように同じ夢を目指し、進路が分かれても一番の応援者であった京本が、打ちひしがれる自分自身に対して声を掛けるとしたらどんな言葉だろうという逡巡が最後に出した答えなんだと思います。

    そしてそのあと京本がいないことを受け入れた藤野は“シャークキック”の続きを描き始める、という最後のシーンにつながるのかなと。

    でもまぁ、解釈がどうあれ、すごい良い漫画家さんですよね藤本タツキさんて。

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