パトカーは、白バイや捜査用車両などと並び、警察官が乗車する乗り物の一つです。
パトカーには、馴染みのある白と黒の二色からなる車両や小型の車両、一見してパトカーとはわからない覆面パトカーなどの種類があります。
本記事では、パトカー(パトロールカー)の概要やパトカーの役目、パトカーの種類、サイレン音の秘密や赤色警光灯についてなど、パトカーにまつわる豆知識をご説明します。
パトカーとは、パトロールカーの略で、警察官が乗車する自動車のことです。
パトカーは、治安維持のために街をパトロールし、犯罪の予防や交通の指導などを行う他、110番通報があった場合には事件や事故の現場に急行し、犯人の追跡、交通違反の取締りなどを行います。
パトカーは、消防車や救急車と同じく緊急自動車の指定を受けた車です。
緊急自動車は、道路交通法第39条において、緊急時には法令の規定により停止しなければならない場合においても、停止することを要しないこと、道路交通法第40条において緊急自動車が近づいてきたときには他の車両は道路の左側に寄って進路を譲ることなど、その優先性が認められています。
パトカーといって、すぐに思い浮かぶのが白と黒の2色に分かれた車両です。
黒色セダン型車両を基本とした白黒ツートンは、昭和30年から全国的に統一されています。
白黒のパトカーには、制服を着用した警察官が乗車しています。
交通取締り用に使われる「交通取締用四輪車」と、パトロール用に使われる「警ら用無線自動車」があります。
車両の屋根部分には、赤色灯が付けられています。
覆面パトカーは、警察の緊急車両でありながら一般の車両と見分けがつきにくい外観のものです。
交通取締りや捜査用の車両として使われています。
緊急時には、反転式や着脱式の赤色警光灯を屋根部分に設置して走行します。
覆面パトカーの中でも、交通取締り用に用いられている車両には、反転式の赤色警光灯が装備されています。
交通取締り用の覆面パトカーの赤色警光灯は、緊急時には屋根にあるふたが開いて回転し、赤色灯が現れるしくみとなっています。
ミニパトカーは、小型のパトカーで、街の中を巡回して治安維持活動を行ったり、駐車違反の取締りなどを行ったりする際に利用されています。
色は白と黒で、赤色警光灯が設置されています。
道路交通法施行令第14条において、緊急自動車は、緊急の用務のために運転するときにはサイレンを鳴らし、かつ赤色の警光灯をつけなければならないと定められています。
したがって、パトカーには赤色警光灯が設置されています。
赤色警光灯の基準は、国土交通省の「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示 第231条」によって、前方300メートルの距離から点灯を確認できる赤色であることと定められています。
パトカーは、緊急を要する事件や事故が発生し、現場に急行する場合や交通取締りを行う場合にサイレンを鳴らして走行します。
サイレンは、周囲に注意を促す目的で赤色警光灯とともに大きな音を発します。
パトカーなどの緊急自動車のサイレン音の大きさも、国土交通省の道路運送車両の保安基準の細目を定める告示によって、自動車の前方20メートルの位置において90dbB以上120dB以下であることが定められています。
パトカーが緊急走行する際には、パトカーの優先走行が認められています。
その際、周囲の自動車やバイクの運転者、歩行者に注意を促すためには、遠いところからも聞こえ、他の騒音にもかき消されないくらいのボリュームのサイレン音が必要となるのです。
パトカーが搭載しているサイレンの音は、「ウーウー」という連続音が使用されています。
パトカーのサイレン音は、最高吹鳴周波数を870Hz、折り返し周期8秒とされています。
また、連続で鳴らすサイレンだけでなく、ボタンを押している間だけサイレン音が鳴る手動式のサイレンも搭載されています。
パトカーがサイレンを鳴らさずに、赤色警光灯だけを点灯させて緊急走行することがあります。
道路交通法施行令第14条で、パトカーは道路交通法第22条違反、つまりスピード違反の車を取締まる場合において、特に必要があると認めるときにはサイレンを鳴らさなくてもよいとされています。
そのため、状況によっては、最高速度違反の車両の取締りのために、サイレンを鳴らさずに赤色灯の点灯だけで緊急走行を行うことがあるのです。
パトカーは、人々の安全な暮らしを守るために街の中をパトロールする警察の車です。
パトカーは緊急自動車の指定を受けている車両で、道路交通法において緊急走行をすることが許可されています。
全国に配備されたパトカーは、地域のパトロールを行うとともに、犯罪や事故などの発生したときに出動し、初動対応に活躍しています。
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※記載の情報は、2020年7月時点の内容です。
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