宇都宮グランドホテル閉館、宴会需要減響く

宇都宮グランドホテル(宇都宮市)は運営するホテル「宇都宮グランドホテル」を7月31日に閉館する。新型コロナウイルスの感染拡大による宴会需要の急減が響き、コロナ前に比べて売上高は6割ほど落ちていたという。8月以降も会社は存続するが「建物の利用など今後の計画については白紙」(同社)という。アルバイトを含む全従業員約50人には7月末での解雇を通知した。
市の中心部から離れた場所にある宇都宮グランドホテルは地元企業などのイベント利用が多く、「売上高の6割程度が宴会や婚礼行事だった」(同社)。新型コロナの影響で大人数が集まることが避けられ、利用者が大幅に減ったことで業績が悪化。「コロナ禍の長期化と経営環境の悪化で業績回復を見通せない」と閉館を決めた。
同ホテルは東京都などが緊急事態宣言下にあった5月中旬から臨時休館し、以前から予約があった客のみ対応していた。8月以降の予約客については順次連絡するという。同ホテルは1954年創業の「陽南荘」が前身で、皇族や海外の要人が来館する宇都宮を代表するホテルの一つ。
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