動画(mylist/52057131)でも上げてましたが、文章の方がゆっくり頭に落とし込めるなぁと思うので、ブロマガでもまとめました。
うp主自体がトレスを始めて約1年、まだまだ修行の身ではありますが、何かしら参考になれば、あるいはトレスに興味を持っていただければ、という所存です。
しかしながら、うp主は時間をかけてまるで人間のようなトレースがしたいわけでなく、
出来る限りお手軽に、そこそこのクオリティのモーションが作りたい!
というめんどくさがり精神で成り立っております。
下のほうで色々書いてますが、モーションによっては飛ばしたり無視したり、いい加減な感じです。
そんないい加減でも、なんとなく形にはなってくれるもんです。
なので皆も迂闊にモーショントレース始めようぜ!
以下、長くなりますがお付き合いいただければ幸いです。
※最近使ってるボーン構成で行きます(前のブロマガ参照)
----前置き------------------------------------------------------------------------------------
特に明確な理由も無いですが、200フレーム毎を目安に、以下の手順を繰り返します。
1.下半身
2.センターXY移動
3.足IK+足位置に合わせてセンターZ移動
4.上半身+上半身2
5.頭+首
6.足
7.腕周り
8.指
トレース作業はマラソンみたいな物なので、「あそこの電柱まで」作戦です。
(一気に最後までやってしまわないのは、センターとか足とかの位置ずれが積算されそうで怖いから)
あと好きなキャラがちょっとずつ踊ってくれる姿見るの嬉しい!モチベーションの維持に重要!
一からモーションをトレースする際は、補間曲線の自動調整をONにしてます。
反対に、モーション微調整・修正では自動調整OFFです。
足IK、センターのXYZ補間曲線、いちいち自分で指定するのめんどいです。
回転の補間曲線は全て直線になってしまいますが、要所だけ変えればいいのです。
追記:各ボーンの繋がり(親子関係)は大体こんなイメージで。
矢印の上流側(親)を動かすと、それの影響下にある下流(子)の位置もずれるので注意です。
(足IKはちょっと特別)
うp主が理解しやすいからという理由で、上半身→上半身2→首→頭とか肩→腕→ひじ→手首→指の順で動かしているのです。
逆に、指を細かくつけたいときは腕をぶんぶんされると邪魔なので、指から先に済ませてしまうor別撮りで指モーションを作る方が楽だったり。
----0.事前準備--------------------------------------------------------------------------
背景AVIの準備。
もちろん好きな曲・好きな振付を選ぶのが一番。その次に固定カメラ手ぶれなしだと嬉しい。足元とか背景に目安になりそうな直線があれば最高。
手ぶれも何もないカメラなら、AVIに変換するときにトレス元のダンサーさんの初期位置(足元、体幹)に十字線を重ねてから出力します。(私はaviutlを使用して背景AVIを作っています)
追記:ダンサーさんが中心から始まらない場合や複数人数の場合は、元動画の中心に十字線(MMDの軸と合わせるよう)を入れて、さらにトレス開始時のダンサーさんの足元にも十字(移動とカメラ合わせの目安)、一番奥にいるときの足元のライン、一番手前にいるときの足元のライン…と色々付けて出力してます
この「背景AVIの十字」に「MMDの座標軸」を重ね合わせるように、カメラ位置を動かして登録しておきます。(もちろん、モデルとダンサーがちょうど重なる大きさで)
追記:最近のトレスではカメラの視野角30~35くらいに調整してます
モデルの初期ポーズを全部ボーン登録したら、ようやく本編!
----1.下半身の回転-------------------------------------------------------------------------
まず第一に、重心移動には腰が重要。
腰から足にかけて、で重心を見るのです。
腰が少し違うだけで重心が違って見えるので、センターが合わせづらいのです。
結局後で調整することになるので、細かいことは気にせず下半身ボーンを登録。
というか下半身部分って服のせい等々で向きが分かりにくいので、後で上半身見ながら調整する必要があるのです…。
とりあえず、動きの端・節のタイミングさえ捉えていればOK。
補間曲線は後の足回転とまとめてやります。
センターの重心移動タイミングと合わせるかどうかとか、特に気にしません。
そのへんシビアになるのは足上げ、しゃがみとかの特定の動作で、そんなのは曲の間に何回か、程度です。
追記:最近はもうこの時点で補間付けてます。そしてそれを後々足ボーンにコピペする。べ、別に、後で微調整するのがめんどくさくなったわけじゃないんだからね…!!
----2.センターでXY移動---------------------------------------------------------------
Z方向の位置によって、XY位置が結構違って見えるので、動きのタイミングを捉えるためという程度に諦めて、背景AVIと重なるようにセンターXYを動かします。
心眼の持ち主でないと正確な位置を把握することが困難なため、Z移動は後回しです。
ただし、Z方向移動の端・節になるところはフレーム登録しておきます。
(そういう時は大体XYでも端・節になってるので気にすることも無いかと思います)
補間曲線はもう、自動調整にお任せで。
----3.足IK移動・回転+センターZ移動------------------------------------------------
まず足裏完全接地フレームだけ登録して、その後に、フレームの合間を埋めていく感じです。
このときに足がセンター(体)から離れすぎると、足が目標位置まで届かなくてカーソルだけが移動してくる…なんてハメに陥ります。
(そうなると足IK動かすときに本当にこの位置・回転で合ってるのか分かりづらい!)
ということで、足IKを動かすと同時にセンター位置も動かして、ちゃんと足が着く状態をキープします。
センター移動のタイミングは手順2で拾ってあるので、移動させるだけで済みます。
①足裏が完全に接地しているフレームを登録
ー踵・爪先が上がり始める前、踵・爪先まで完全に下ろし終わった後。
ー全部登録し終わったときには、スリ足移動状態になります。
①’センターZ移動
ー①と同時に、手順2で登録しておいたセンターをZ方向に移動して、登録しています。
ー重心のZ移動を捉えるため、足の位置を大体の目安にするのです。
ーそうするとセンターXYも背景から結構ずれるので、まとめて再調整です。
ー同じく、補間曲線なんて自動調整にお任せです。
②踵・爪先が地面から離れる瞬間、踵・爪先が地面に着いた瞬間
ー①で登録したフレームの合間を埋めていく作業です。
ー登録したら、踵or爪先を上げる/下ろすフレームで、補間曲線「全て」を動かします。
ー足裏が平面の(反ってない)モデルだと、デフォルトの曲線では爪先が沈み込んでしまいます。
ー補間曲線のパターンは以下の3種類。
(A)踵or爪先を上げて、そこから続けて踵or爪先を下ろす
(B)踵or爪先を上げて、そこからさらに足が浮く
(C)足が浮いた状態から踵or爪先を下ろす(これは完全接地のフレームの方の補間曲線を動かします)
追記:補間の自動調整ONでどんどん登録していっているため、結局のところ、図2で設定したカーブの「回転」+自動調整された「XYZ」が最終形態になります
③足が一番高く上がる瞬間
ー②の合間を埋めていく作業。
ー足が体に対してどこらへんにあるか、が重要です。近からず遠からず…。
ー足上げで足がぐりんぐりんするのは後々足回転で何とかします。今は見て見ぬふりです。
ー補間曲線も動かしません。MMDにおまかせです。
----4.上半身・上半身2------------------------------------------------------------------
ほとんどの場合、この二つは同じフレームで登録しています。
バラバラにすると後から調整するときに画面が見づらくなるので…。
上半身はおへそがどっち向いてるか。上半身2はおっぱいがどっち向いてるか。
…なのですが、服があって見づらい事も多々なので、下半身から肩口までの捻じれ具合・曲がり具合で、良さそげなところを探します。
フレーム打つタイミングとしては、大体下半身ボーンと同じくらいに。
上半身ボーンと下半身ボーンの間で不自然な折れが発生していないか、横からも見ながら進めていきます。
この過程で下半身とのつながりも見るので、下半身ボーンも再調整です。
下半身を動かすので重心もちょっと違ってきます。そしたら微調整ドゾー。
上半身(の位置)によって、今後の腕ボーン登録にも影響が出てきますよね。
ということで、この段階で上半身sの補間曲線(回転)も大体付けておきます。
基本的に、メリハリのある動き→Sカーブ、滑らかな動き→直線、かと思います。
下半身とのつながりを考え、ここの補間曲線は下半身ボーンからコピペします。
----5.首・頭----------------------------------------------------------------------------
この二つも同じフレームで登録しています。
特に上半身と合わせるとかしてません。
追記:むしろ上半身に対して早い・遅いが動きにリアリティを与えるのだ!「頭から動かす→引っ張られて体がついて来る」とか「上半身から動かす→頭が引っ張られてついて来る」
----6.足回転----------------------------------------------------------------------------
基本、下半身ボーンと同じフレームです。
追記:センター位置によって足周りが骨折するので、センターボーンの位置がほぼ確定した後でやりましょう
画面右下のXYZ回転アイコンで回転させるより、ボーン操作の「回転」押してマウスでグリグリ回したほうがいい具合を探しやすいかもしれないです。
よりお手軽に頑強なモーションを目指すなら、「足IKを一時的にオフにして」足ボーンの回転方向を確認するといいでしょう。
足ボーンで自然な回転を与えておけば、ひざと足首はおまかせでも破綻しづらくなります。(回転0度付近での足の沈み込みは除く)
※足上げはX回転+、足を開くときはZ回転±、足の捩じりがY回転±。
ここでは前の登録フレームからの「回転角の差」が大きくなりすぎないよう、注意です。
別モデルで読み込んだ時に足がぐるんっとなる原因の一つかと思います。
あと、毎回毎回、登録前にリセットボタンを押してから、改めていい位置を探してます。
「いい具合」= 足回転ボーンのZ軸(青い軸)が爪先と同じ方向を向く
&足首のぐにゃりが少なくなる
トレス元動画と明らかに違うぞ?となったら足IK回転とか足首回転の調整を考えますが、委細気にせぬ!ならば爪先方向に向けたままでいいかと。
上手くいけば、もう最終調整の足首ボーン無くてもいんじゃね?と思えます。
注1)下半身&足ボーンとセンター、足IKボーンの登録フレームがずれているので、場合によっては、どうしてもフレームの合間に足首がぐにゃる!という場合もあります。
そしたら、足IK(あるいはセンター)の登録フレームにも足回転ボーンを登録してください。
注2)鬼門の足上げで足首がぐにゃる場合、足IK位置・回転および下半身ボーン回転も一緒に調整してみます。
足IKは体から遠からず近からず、下半身は上半身との繋がりを見ながら。
足IKの補間曲線(回転)をSカーブにするとぐにゃりがなくなった…という時もあるのでそこらへん要調整かもしれないです。
追記:足IKの調節ではY軸が脛の方向に沿うようにするのです!
そしてここで遂に、下半身ボーンと足ボーンの補間曲線をまとめて動かします。
なんか動きにキレが欲しいなーと思われるフレームで、3つのボーンに対して「全く同じ」S字の補間曲線を与えています。
ボーン毎、回転毎に調整?私にそんなめんどくさいことはできません。
----重心チェック--------------------------------------------------------------------------
この時点でいろんな角度から見てチェックチェック。最終調整の一歩手前くらいまで。
正面、左右、あとモデルの正面から(両爪先が向いている側から、ですね)。
モデルの側面から(両足爪先を結んだ直線上から)も効果的。
重心ずれは早期発見・早期治療が重要です。
微調整ならまだしも、大きな修正を後に回すと地獄を見ます。
ついでにセンターの補間曲線も直したりなんかしたりして。
背景AVIとにらめっこしながら、手動で1フレームずつ動かして、気になるところのみ。
----7.腕回り----------------------------------------------------------------------------
肩→腕→ひじ→手首、の順で登録していきます。
もちろん腋までしっかり見せたいので、全ての箇所でXYZ回転使っていきます。
各所で捩りをちょっとずつ吸収させていく感じです。
テニヌの王子様でも確か言ってましたよね?サーブを打つときに腕の各パーツを少しずつ捩るって…。ああいう感じ。
捩りの許容量はモデルによって異なるので、他のモデルでモーションを読み込むと関節部分が細くなっているのを発見することもしばしばです。
そうなったら他の部位と合わせて調整することになります。
①肩&腕
ーこの二つはセットで登録していきます。
ー腕を高く上げている時はどう回転させるか迷いますが、とりあえず三角筋が向いている方向を考えていけばいいんじゃないでしょうか。
ー腋・背中をじっくり見て、許せない歪みが発生してなければOKです。
ー腕回しとかはいわゆる「ポリ割」方式ですが、肩ボーンを最小限に。腕ボーンの方でポリ割していく感じで。
②ひじ
ーめんどくさい時やそんなに細かい動きをしない時は、①と同時に登録してしまいます。
ーローカルY回転がメインですが、XY回転も入れてしまいます。そうしないと腋の捻じれが…。
③手首
ー同じく、めんどくさい時は①②と同時登録です。
ーここではローカルZ回転がメインで、XY回転は添えるだけ…です。
補間曲線は上半身と同様に、メリハリのある動き→Sカーブ、滑らかな動き→直線、です。
----8.指--------------------------------------------------------------------------------
ポーズ読み込みとコピペ大活躍です。
左右の手それぞれに、よく使う形を作って保存しておきます。
拡散ボーンとか入れていないので、うp主はパーからグーの間の握り具合で5つくらい保存してます。
後は指差し状態、指を逸らした状態なんかもあると便利です。
----最終調整------------------------------------------------------------------------------
とりあえず重心チェック、補間曲線の直し。
この段階になるともう、補間曲線の自動調整はOFFにします。
動きのメリハリなんかは特に背景AVI表示してると見逃しやすいので、背景は非表示もしくは端っこの方に寄せておく、です。
足元を一段きれいにしたいなら、足首ボーンの追加。
基本的に追加するのは下半身、足と同じフレーム、もちろん補間曲線もそこからコピペです。
足裏がちゃんと接地するように、と回転のY軸が脛方向に沿うように、の中間地点を探します。
------------------------------------------------------------------------------------------
以上の手順を繰り返し、繰り返し、うっとり眺め、繰り返し…がうp主的トレース作業です。
ごちゃごちゃ書きましたが、何はともあれ
かと思います。
俺嫁が踊ってくれるならそれでいいじゃない!
ということで、皆も迂闊にモーショントレース始めようぜ!(2回目)
うp主自体がトレスを始めて約1年、まだまだ修行の身ではありますが、何かしら参考になれば、あるいはトレスに興味を持っていただければ、という所存です。
しかしながら、うp主は時間をかけてまるで人間のようなトレースがしたいわけでなく、
出来る限りお手軽に、そこそこのクオリティのモーションが作りたい!
というめんどくさがり精神で成り立っております。
下のほうで色々書いてますが、モーションによっては飛ばしたり無視したり、いい加減な感じです。
そんないい加減でも、なんとなく形にはなってくれるもんです。
なので皆も迂闊にモーショントレース始めようぜ!
以下、長くなりますがお付き合いいただければ幸いです。
※最近使ってるボーン構成で行きます(前のブロマガ参照)
----前置き------------------------------------------------------------------------------------
特に明確な理由も無いですが、200フレーム毎を目安に、以下の手順を繰り返します。
1.下半身
2.センターXY移動
3.足IK+足位置に合わせてセンターZ移動
4.上半身+上半身2
5.頭+首
6.足
7.腕周り
8.指
トレース作業はマラソンみたいな物なので、「あそこの電柱まで」作戦です。
(一気に最後までやってしまわないのは、センターとか足とかの位置ずれが積算されそうで怖いから)
あと好きなキャラがちょっとずつ踊ってくれる姿見るの嬉しい!モチベーションの維持に重要!
一からモーションをトレースする際は、補間曲線の自動調整をONにしてます。
反対に、モーション微調整・修正では自動調整OFFです。
足IK、センターのXYZ補間曲線、いちいち自分で指定するのめんどいです。
回転の補間曲線は全て直線になってしまいますが、要所だけ変えればいいのです。
追記:各ボーンの繋がり(親子関係)は大体こんなイメージで。
矢印の上流側(親)を動かすと、それの影響下にある下流(子)の位置もずれるので注意です。
(足IKはちょっと特別)
うp主が理解しやすいからという理由で、上半身→上半身2→首→頭とか肩→腕→ひじ→手首→指の順で動かしているのです。
逆に、指を細かくつけたいときは腕をぶんぶんされると邪魔なので、指から先に済ませてしまうor別撮りで指モーションを作る方が楽だったり。
----0.事前準備--------------------------------------------------------------------------
背景AVIの準備。
もちろん好きな曲・好きな振付を選ぶのが一番。その次に固定カメラ手ぶれなしだと嬉しい。足元とか背景に目安になりそうな直線があれば最高。
手ぶれも何もないカメラなら、AVIに変換するときにトレス元のダンサーさんの初期位置(足元、体幹)に十字線を重ねてから出力します。(私はaviutlを使用して背景AVIを作っています)
追記:ダンサーさんが中心から始まらない場合や複数人数の場合は、元動画の中心に十字線(MMDの軸と合わせるよう)を入れて、さらにトレス開始時のダンサーさんの足元にも十字(移動とカメラ合わせの目安)、一番奥にいるときの足元のライン、一番手前にいるときの足元のライン…と色々付けて出力してます
この「背景AVIの十字」に「MMDの座標軸」を重ね合わせるように、カメラ位置を動かして登録しておきます。(もちろん、モデルとダンサーがちょうど重なる大きさで)
追記:最近のトレスではカメラの視野角30~35くらいに調整してます
モデルの初期ポーズを全部ボーン登録したら、ようやく本編!
----1.下半身の回転-------------------------------------------------------------------------
まず第一に、重心移動には腰が重要。
腰から足にかけて、で重心を見るのです。
腰が少し違うだけで重心が違って見えるので、センターが合わせづらいのです。
結局後で調整することになるので、細かいことは気にせず下半身ボーンを登録。
というか下半身部分って服のせい等々で向きが分かりにくいので、後で上半身見ながら調整する必要があるのです…。
とりあえず、動きの端・節のタイミングさえ捉えていればOK。
補間曲線は後の足回転とまとめてやります。
センターの重心移動タイミングと合わせるかどうかとか、特に気にしません。
そのへんシビアになるのは足上げ、しゃがみとかの特定の動作で、そんなのは曲の間に何回か、程度です。
追記:最近はもうこの時点で補間付けてます。そしてそれを後々足ボーンにコピペする。べ、別に、後で微調整するのがめんどくさくなったわけじゃないんだからね…!!
----2.センターでXY移動---------------------------------------------------------------
Z方向の位置によって、XY位置が結構違って見えるので、動きのタイミングを捉えるためという程度に諦めて、背景AVIと重なるようにセンターXYを動かします。
心眼の持ち主でないと正確な位置を把握することが困難なため、Z移動は後回しです。
ただし、Z方向移動の端・節になるところはフレーム登録しておきます。
(そういう時は大体XYでも端・節になってるので気にすることも無いかと思います)
補間曲線はもう、自動調整にお任せで。
----3.足IK移動・回転+センターZ移動------------------------------------------------
まず足裏完全接地フレームだけ登録して、その後に、フレームの合間を埋めていく感じです。
このときに足がセンター(体)から離れすぎると、足が目標位置まで届かなくてカーソルだけが移動してくる…なんてハメに陥ります。
(そうなると足IK動かすときに本当にこの位置・回転で合ってるのか分かりづらい!)
ということで、足IKを動かすと同時にセンター位置も動かして、ちゃんと足が着く状態をキープします。
センター移動のタイミングは手順2で拾ってあるので、移動させるだけで済みます。
図1.足IK登録の順番(図では左から右にフレームが進みます)
①足裏が完全に接地しているフレームを登録
ー踵・爪先が上がり始める前、踵・爪先まで完全に下ろし終わった後。
ー全部登録し終わったときには、スリ足移動状態になります。
①’センターZ移動
ー①と同時に、手順2で登録しておいたセンターをZ方向に移動して、登録しています。
ー重心のZ移動を捉えるため、足の位置を大体の目安にするのです。
ーそうするとセンターXYも背景から結構ずれるので、まとめて再調整です。
ー同じく、補間曲線なんて自動調整にお任せです。
②踵・爪先が地面から離れる瞬間、踵・爪先が地面に着いた瞬間
ー①で登録したフレームの合間を埋めていく作業です。
ー登録したら、踵or爪先を上げる/下ろすフレームで、補間曲線「全て」を動かします。
ー足裏が平面の(反ってない)モデルだと、デフォルトの曲線では爪先が沈み込んでしまいます。
ー補間曲線のパターンは以下の3種類。
図2.踵or爪先上げ下ろしで使う補間曲線
ー動きの基本はSカーブ。(B)(C)のはSカーブの最初だけ/最後だけ、の状態です。(A)踵or爪先を上げて、そこから続けて踵or爪先を下ろす
(B)踵or爪先を上げて、そこからさらに足が浮く
(C)足が浮いた状態から踵or爪先を下ろす(これは完全接地のフレームの方の補間曲線を動かします)
追記:補間の自動調整ONでどんどん登録していっているため、結局のところ、図2で設定したカーブの「回転」+自動調整された「XYZ」が最終形態になります
③足が一番高く上がる瞬間
ー②の合間を埋めていく作業。
ー足が体に対してどこらへんにあるか、が重要です。近からず遠からず…。
ー足上げで足がぐりんぐりんするのは後々足回転で何とかします。今は見て見ぬふりです。
ー補間曲線も動かしません。MMDにおまかせです。
----4.上半身・上半身2------------------------------------------------------------------
ほとんどの場合、この二つは同じフレームで登録しています。
バラバラにすると後から調整するときに画面が見づらくなるので…。
上半身はおへそがどっち向いてるか。上半身2はおっぱいがどっち向いてるか。
…なのですが、服があって見づらい事も多々なので、下半身から肩口までの捻じれ具合・曲がり具合で、良さそげなところを探します。
フレーム打つタイミングとしては、大体下半身ボーンと同じくらいに。
上半身ボーンと下半身ボーンの間で不自然な折れが発生していないか、横からも見ながら進めていきます。
この過程で下半身とのつながりも見るので、下半身ボーンも再調整です。
下半身を動かすので重心もちょっと違ってきます。そしたら微調整ドゾー。
上半身(の位置)によって、今後の腕ボーン登録にも影響が出てきますよね。
ということで、この段階で上半身sの補間曲線(回転)も大体付けておきます。
基本的に、メリハリのある動き→Sカーブ、滑らかな動き→直線、かと思います。
下半身とのつながりを考え、ここの補間曲線は下半身ボーンからコピペします。
----5.首・頭----------------------------------------------------------------------------
この二つも同じフレームで登録しています。
特に上半身と合わせるとかしてません。
追記:むしろ上半身に対して早い・遅いが動きにリアリティを与えるのだ!「頭から動かす→引っ張られて体がついて来る」とか「上半身から動かす→頭が引っ張られてついて来る」
----6.足回転----------------------------------------------------------------------------
基本、下半身ボーンと同じフレームです。
追記:センター位置によって足周りが骨折するので、センターボーンの位置がほぼ確定した後でやりましょう
画面右下のXYZ回転アイコンで回転させるより、ボーン操作の「回転」押してマウスでグリグリ回したほうがいい具合を探しやすいかもしれないです。
よりお手軽に頑強なモーションを目指すなら、「足IKを一時的にオフにして」足ボーンの回転方向を確認するといいでしょう。
足ボーンで自然な回転を与えておけば、ひざと足首はおまかせでも破綻しづらくなります。(回転0度付近での足の沈み込みは除く)
※足上げはX回転+、足を開くときはZ回転±、足の捩じりがY回転±。
ここでは前の登録フレームからの「回転角の差」が大きくなりすぎないよう、注意です。
別モデルで読み込んだ時に足がぐるんっとなる原因の一つかと思います。
あと、毎回毎回、登録前にリセットボタンを押してから、改めていい位置を探してます。
「いい具合」= 足回転ボーンのZ軸(青い軸)が爪先と同じ方向を向く
&足首のぐにゃりが少なくなる
トレス元動画と明らかに違うぞ?となったら足IK回転とか足首回転の調整を考えますが、委細気にせぬ!ならば爪先方向に向けたままでいいかと。
上手くいけば、もう最終調整の足首ボーン無くてもいんじゃね?と思えます。
注1)下半身&足ボーンとセンター、足IKボーンの登録フレームがずれているので、場合によっては、どうしてもフレームの合間に足首がぐにゃる!という場合もあります。
そしたら、足IK(あるいはセンター)の登録フレームにも足回転ボーンを登録してください。
注2)鬼門の足上げで足首がぐにゃる場合、足IK位置・回転および下半身ボーン回転も一緒に調整してみます。
足IKは体から遠からず近からず、下半身は上半身との繋がりを見ながら。
足IKの補間曲線(回転)をSカーブにするとぐにゃりがなくなった…という時もあるのでそこらへん要調整かもしれないです。
追記:足IKの調節ではY軸が脛の方向に沿うようにするのです!
そしてここで遂に、下半身ボーンと足ボーンの補間曲線をまとめて動かします。
なんか動きにキレが欲しいなーと思われるフレームで、3つのボーンに対して「全く同じ」S字の補間曲線を与えています。
ボーン毎、回転毎に調整?私にそんなめんどくさいことはできません。
----重心チェック--------------------------------------------------------------------------
この時点でいろんな角度から見てチェックチェック。最終調整の一歩手前くらいまで。
正面、左右、あとモデルの正面から(両爪先が向いている側から、ですね)。
モデルの側面から(両足爪先を結んだ直線上から)も効果的。
重心ずれは早期発見・早期治療が重要です。
微調整ならまだしも、大きな修正を後に回すと地獄を見ます。
ついでにセンターの補間曲線も直したりなんかしたりして。
背景AVIとにらめっこしながら、手動で1フレームずつ動かして、気になるところのみ。
----7.腕回り----------------------------------------------------------------------------
肩→腕→ひじ→手首、の順で登録していきます。
もちろん腋までしっかり見せたいので、全ての箇所でXYZ回転使っていきます。
各所で捩りをちょっとずつ吸収させていく感じです。
テニヌの王子様でも確か言ってましたよね?サーブを打つときに腕の各パーツを少しずつ捩るって…。ああいう感じ。
捩りの許容量はモデルによって異なるので、他のモデルでモーションを読み込むと関節部分が細くなっているのを発見することもしばしばです。
そうなったら他の部位と合わせて調整することになります。
①肩&腕
ーこの二つはセットで登録していきます。
ー腕を高く上げている時はどう回転させるか迷いますが、とりあえず三角筋が向いている方向を考えていけばいいんじゃないでしょうか。
ー腋・背中をじっくり見て、許せない歪みが発生してなければOKです。
ー腕回しとかはいわゆる「ポリ割」方式ですが、肩ボーンを最小限に。腕ボーンの方でポリ割していく感じで。
②ひじ
ーめんどくさい時やそんなに細かい動きをしない時は、①と同時に登録してしまいます。
ーローカルY回転がメインですが、XY回転も入れてしまいます。そうしないと腋の捻じれが…。
③手首
ー同じく、めんどくさい時は①②と同時登録です。
ーここではローカルZ回転がメインで、XY回転は添えるだけ…です。
補間曲線は上半身と同様に、メリハリのある動き→Sカーブ、滑らかな動き→直線、です。
----8.指--------------------------------------------------------------------------------
ポーズ読み込みとコピペ大活躍です。
左右の手それぞれに、よく使う形を作って保存しておきます。
拡散ボーンとか入れていないので、うp主はパーからグーの間の握り具合で5つくらい保存してます。
後は指差し状態、指を逸らした状態なんかもあると便利です。
----最終調整------------------------------------------------------------------------------
とりあえず重心チェック、補間曲線の直し。
この段階になるともう、補間曲線の自動調整はOFFにします。
動きのメリハリなんかは特に背景AVI表示してると見逃しやすいので、背景は非表示もしくは端っこの方に寄せておく、です。
足元を一段きれいにしたいなら、足首ボーンの追加。
基本的に追加するのは下半身、足と同じフレーム、もちろん補間曲線もそこからコピペです。
足裏がちゃんと接地するように、と回転のY軸が脛方向に沿うように、の中間地点を探します。
------------------------------------------------------------------------------------------
以上の手順を繰り返し、繰り返し、うっとり眺め、繰り返し…がうp主的トレース作業です。
ごちゃごちゃ書きましたが、何はともあれ
かと思います。
俺嫁が踊ってくれるならそれでいいじゃない!
ということで、皆も迂闊にモーショントレース始めようぜ!(2回目)
軽率にトレス始めてみたいなぁと思いつつ、なかなか踏み込めなかったのですが、今度こそチャレンジしてみようと思います!