将来への不安・閉塞感を感じる日本人が増えています。
昨今のニュースを見ていると、この国の将来は大丈夫なのかと不安に思うときがあります。また、仕事、子育て、ご近所付き合いなど、ニュースにならない身の回りの小さな出来事でも、嫌な思いをしている人は、ひと昔前よりも増えてきているのではないでしょうか。
「いじめ」「虐待」「パワハラ」「セクハラ」「振り込め詐欺」…。時には「誰でもよかった」「むしゃくしゃしてやった」という身勝手な事件も発生しています。ニュースをにぎわす言葉をよく見てみると、相手(他人)のことより自分のことだけを考えた「エゴイズム」が見えてきます。
この「人のことなどどうでもいい」「相手がどう思うかを推測できない」ような行動は、日本人の「人と人とのつながり」が稀薄になっていることに端を発しているのではないでしょうか。
海外の人々が日本を見て驚いたこと。
「外国人観光客が日本に来て驚いたこと」を目にする機会が多々あります。「時間を守る」「忘れ物が返ってくる」「清潔できれい」「順番を守る」「親切でやさしい」「礼儀正しい」「製品の品質の高さ」など、枚挙に暇がありません。世界中が注目するサッカーのワールドカップでは、観客席はもちろん選手のロッカールームもきれいに整理整頓して帰る日本人が賞賛されています。
これも、ひとつひとつをよく見てください。先ほどとは真逆で、「自分のことより他人のこと」を考えている行動の結果だと思いませんか。しかしながら、現代の日本人は、これら太古の日本から伝わってきた行動や習慣に、日本人としての「誇り」を感じない人が増えているのです。
日本の誇りを取り戻す
海外には、それぞれの国で生まれ育ったことを「誇り」に思い、その国の良さを雄弁に語る人々がいます。決して経済的に豊かではないのに、「誇り」を持って生き、人生を楽しんでいる人々がいます。日本人である私たちはどうでしょうか。
先の敗戦から復興し、経済大国として成長した際には、自信を取り戻したかのように感じました。しかしながら、経済が停滞し、経済大国の地位を隣国に抜かれると、自信はアワのように消えていったのです。その自信は、他者との比較によって成り立つ「優越感」であり、本当の意味での豊かさを得られていたわけではなかったからでした。
本当の豊かさや自信を持つためには、他者との比較で得られる横軸の「優越感」ではなく、戦後教育によって寸断された、太古の日本から私たちに伝わってきた縦軸の「誇り」を取り戻すことが大切なのではないでしょうか。
日本人としての自信を胸に生きてみる。
もし、あなたの隣の人が、あなたに対して「自分よりあなたのことを考えた行動」をしてきたら、あなたはきっと嬉しく感じて、隣の人に「あなたより隣の人のことを考えた行動」をすることでしょう。これがあなたの周りに広がれば、日本に生きている「喜び」と「自信」を持てるようになると思います。
「生きにくい」「閉塞感や不安を感じる」原因が、「他人より自分」「他者との比較」という軸で行動しているからだとすれば、「自分より他人」「他者とのつながり」という軸で行動してみてはどうでしょうか。
まず、率先して自分がその一歩を踏み出してみる。その小さな波紋は、やがて大きな波へとなり、この国の未来を変えていくかもしれないのです。
これからの日本のために…
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