作品について

桐山照史主演!宮田慶子演出で、新たな<赤シャツ>が誕生。

撮影:桜井隆幸

あーあ、それにしても噂という奴ほど度し難いものはないね。勝手な一人歩きを始めてどんどん尾ひれが付く。


言わずと知れた夏目漱石の名作「坊っちゃん」でお馴染みの敵役である“赤シャツ”が主人公。

ちょっと視点を変えてみれば、まったく違ったドラマが見えてくる。誤解が誤解を生み翻弄される赤シャツの運命はいかに———

厭味なインテリ教頭〈赤シャツ〉を主人公に物語を捉え直す。


言わずと知れた夏目漱石の名作「坊っちゃん」。本作では、その登場人物であり、主人公・坊っちゃんの敵役である“赤シャツ”を主人公に据え、「坊っちゃん」の物語を赤シャツの視点から描いています。

無鉄砲で血気盛んな坊っちゃんによる語りから見えていた世界と、同じ筋書きを辿っているはずなのに、赤シャツの視点を通して見れば、まったく異なったような世界が広がっています。同じ出来事を見ていても人によって見えるものと見えないものとがあり、考え方も人それぞれ異なり、時には誤解や思い込みといった偏りも生じる――人と人とが触れ合い、関わり合うことから生まれる可笑しみやままならなさ、そして温かさ。血の通った役者が生で演じるからこそ真に迫って描き出される、舞台演劇というエンターテイメントの真骨頂がここにあります。

本作のタイトルロールである“赤シャツ”を演じるのはジャニーズWESTの桐山照史。グループでの精力的な音楽活動に加え、ソロとしてもTVドラマ・映画・舞台とマルチに出演。実直で温かみのあるキャラクターで親しまれ、硬軟自在に演じ分ける誠実な演技も高く評価される桐山が、“赤シャツ”をどう演じるのか、期待が高まります。


赤シャツの弟・武右衛門役には松島聡(Sexy Zone)が出演決定。TVドラマ「コタローは1人暮らし」(EX)で初めて連続ドラマに出演し注目を集める松島が、本作で舞台初出演を果たします。共演にはおかやまはじめ、矢柴俊博、桜咲彩花、植本純米、神農直隆、越村友一、北香那、吉村卓也、パシャ・ペチコ。さらに赤シャツに仕える下女・ウシを、多くのTVドラマ・映画・舞台に出演、バラエティ番組や情報番組などでも活躍する高橋ひとみが演じます。

演出は、この作品を初演の劇団青年座での上演から手がける宮田慶子。桐山とは初の顔合わせとなり、桐山の新たな魅力が存分に引き出された“赤シャツ”が誕生することでしょう。多彩なフィールドで活躍する演技巧者が集い描き出す、新たな“赤シャツ”にどうぞご期待ください。