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はじめに
艦載機熟練度実装後の「夜間触接率(夜偵)」について大規模な検証が行われました。
その結果を多くの提督に広めるため、目的別に報告記事が2つに分かれています。
・実践的な要素と、わかりやすさを重視したRayBeamsさんの記事
・統計・分析の要素と、正確さを重視した本記事
概略
以下、混乱を防ぐために、艦娘に装備した夜偵の個数を搭載スロット数、その搭載されている装備スロットの横に表示されている数を搭載数とします。
上のBismarck dreiを例に取ると、夜偵の搭載スロット数は1、搭載数は4です。
検証データを重回帰分析にかけた結果、搭載スロット数1の時の推定式は次の様になりました。
搭載スロット数が2以上になった場合、その回数だけ抽選が繰り返されるようです。
推定式の詳細
夜間触接発生率をp(0≦p≦1)、搭載スロット数をn、レベルをLvと置きます。
次の推定式は、夜偵をすべて同一艦娘に積んだ場合の発動率です。
なお、夜偵を複数の艦娘に分散して積んだ場合の検証は行われていません。
次に、n=1,2,3とした時に、横軸にレベルをとって、縦軸にpをとったグラフです。エラーバーは検証データから抽出したもので、標準誤差を表します。
(参考)仮に複数の艦娘に分散して夜偵を積んだ場合でも、各艦娘ごとに夜間触接発生率が計算されて、抽選が行われるとした時の推定式は次の通りです。
重回帰分析の過程
a,b,cは定数です。
p1は、発生率がレベルと搭載スロット数に依存するモデル。
p2は、発生率がレベルの平方根と搭載スロット数に依存するモデル。
p3は、レベルに依存する確率で、搭載スロット数の分だけ抽選が行われるモデル。
p4は、レベルの平方根に依存する確率で、搭載スロット数の分だけ抽選が行われるモデル。
この4つのモデルを重回帰分析にかけ、AIC値を求めた結果は次の通りです。
それぞれ、result.1がp1、result.2がp2、result.3がp3、result.4がp4に対応しています。
AIC値が最も小さいモデルはp4。すなわち、夜間触接発生率はレベルの平方根に依存し、搭載スロット数分だけ抽選が行われるモデルが最も検証データにフィットしていると言えます。
モデルp4の重回帰分析結果は次の通りです。
この結果によれば、搭載スロット数が1の時、
夜間触接発生率=(0.0716064±0.0008197)×√(Lv)-(0.0382966±0.0059711)
となります。キリの良い数字で近似をすると、冒頭の推定式になります。
(参考)次の式で表される、冒頭の推定式と出力された推定式の差の絶対値の最大値(=誤差)を求めてみます。
よって、誤差の最大値は0.7400878[%](<0.05)。
これは十分に小さく、冒頭の推定式と出力された推定式の誤差は無視できると言えます。
この検証・検定の過程で夜間触接発生率に影響するか否かのカイ二乗検定を行いました。
その結果として、
①:5-3-B,Cの2つの戦闘マス
②:無疲労状態と赤疲労状態
③:スロット位置
④:運
⑤:搭載数
これらの要素は発動率に対する有意差がありませんでした。以下、検定結果です。
謝辞
今回、夜偵検証を主導されたRayBeamsさんを初め、検証に参加された、
aqnさん
RSさん
skmさん
SYUTENさん
yasaiさん
あごさん
あしろさん
アッシュさん
イタイひとさん
シバさん
しゃけっちさん
ねむいさん
ノアの船さん
ひないさん
ミールさん
みゅんさん
如月提督さん
八○二さん
夢路さん
加えて、統計・分析に協力してくださったびいかめさんに、
この場をお借りして厚くお礼申し上げます。
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