常設展示

常設展示室

常設展は5つのテーマ構成されています。生物の進化や環境の変化など、約180点の県内の化石を中心に展示しています。地球や恐竜の歴史、長崎の自然史をめぐる冒険に出かけましょう!

  • 長崎市の大地を構成する岩石や化石、地層の紹介などを壁面イラストや実物の岩石展示で紹介しています。
  • 野母崎で有名な「夫婦岩」や長崎の「眼鏡橋」を構成している岩石など、大地の作り方やでき方を学ぶことができます。

長崎の大地

長崎で産出された恐竜の化石、
地層の概要をご紹介

野母崎地区をはじめとする長崎半島に、三ツ瀬層という白亜紀後期の地層があり、そこでは、獣脚類・鎧竜・鳥脚類の恐竜の化石が多数産出しています。他にも、亀の化石や翼竜の化石などが見つかっています。これらは日本の白亜紀後期の脊椎動物相の多様性を知る重要な証拠となっています。ここでは、示相化石や示準化石の解説、年代測定の方法、ウェゲナーの大陸移動説からプレートテクトニクス理論への発展についても解説します。

大地の歴史
長崎半島南部には5億9千万年前から4億6千万前の年代を示す野母変はんれい岩があり九州最大級の岩石で、当博物館に来るまでの途中に夫婦岩がそれにあたります。そのくらい前からあり、肉眼でも見える岩石があるということで、地層の壁は5億年前から始まっています。

生命の記録

ハンズオン展示を通して、化石、
生物進化の大きな流れをご紹介

先カンブリア時代から古生代までの化石や岩石、
生物の繁栄や衰退、古生代に起こった出来事等も解説。
生物が進化の中で、目、口(顎)、四肢など、生きるための機能を獲得して他者よりも優位にたつことを、標本やハンズオン展示から学ぶ事ができます。日本はアジアとつながっていたこと、大陸のつながりから大陸移動の話を映像で紹介しています。

ハンズオン展示
  • 触ってみよう ヨルギアとアンダルシアナ エディアカラ紀とカンブリア紀とでは、生物の違いがあり、進化していることが分かります。前の映像では、海の中にいた生き物のヒレから足になって陸上に出てきた過程を見ることができます。
  • 目の獲得 顎の獲得 生き物は大きく二つ、目と顎の獲得が重要でした。目があることで、自分以外の存在を知ることや、顎があることで、食う・食われるの関係が激化していきました。
トリックスについて
ナチュラリス生物多様性センターに「トリックス」という名前のついたティラノサウルスの全身骨格が展示されています。この化石が生態系のトップに君臨したティラノサウルスの雌であったことからオランダ王国のベアトリックスにちなんで、トリックスと名付けられました。全長13m。世界で発見されているティラノサウルスの化石の中で、最も保存状態がよく(約8割が発掘)、世界で最も長生き(約28歳)したティラノサウルスの1つです。

恐竜の時代

長崎市の恐竜化石や、世界最大級の
ティラノサウルス・レックスの
全身骨格レプリカなど多数展示

本物の化石を触ったり、恐竜の巨大化やティラノサウルスの小さな手の謎について考えるハンズオン展示もあります。

ハンズオン展示
  • トリケラトプス トリケラトプスの本物の角を触ることができます。
  • クビナガリュウ 骨を動かすことができます。可動域が決まっているのでネッシー(UMA)のような首の曲がりにはなりません。

現代の恐竜たち

鳥類のグラフィック展示を中心に、
野鳥写真をスライドショーでご紹介

恐竜の生き残りとされる鳥類についてのグラフィック展示を中心に、人が絶滅させた鳥類で出島にも来ていたとされるドードーの全身骨格レプリカや季節ごとにみられる野鳥写真のスライドショーなどもあります。

ティラノサウルスのロボット

長崎市で2014年に歯の化石が発見されたティラノサウルス科の大型種をモデルとしたロボットで本当に生きているのではないかと思う精巧さです。頭や胴体、指、まぶた、鼻の穴、目も動き、一定の動き方になっていますが、おとなしい時と吠えている時があります。

全長 約5.7m 幅 約1.7m 全高 約2.6m
グラフィック展示
  • ドードーの全身骨格レプリカ 江戸時代にオランダ東インド会社の商船が入港したときに、生きたままドードーが積み込まれていました。福岡藩主の黒田忠之が長崎奉行と家臣と共に、出島でドードーを確認したが、気に入ることはなく、出島に残されたドードーの行方については現在でもわかっていません。
  • AR(拡張現実)による映像表現 骨格だけではどう動いているのかが伝わりにくいため、AR(拡張現実)で実際の後ろの風景に恐竜の映像を組み合わせて表現しています。

燃える石の時代

石炭についての紹介や哺乳類の
グラフィックを多数展示

恐竜時代の後の哺乳類の進化について紹介しています。
端島や高島、伊王島等の炭鉱で栄えた島々を見ながら、
そこで採掘されていた石炭について紹介している展示に加え、新生代に放散した哺乳類の全身骨格レプリカや絶滅が危惧されている哺乳類のグラフィック展示などもあります。

現代の哺乳類
壁画にはイノシシ、オオカミ、ニホンジカの絵は本物よりも小さく描いています。サイは長崎県松浦市から、象も長崎県南島原市で化石が発見されています。タイシュウバ(対州馬)は、かつて木材・農作物・日用品等の運搬に用いられていました。