詳しく知りたい、水晶文旦のこと!
■水晶文旦について |
・水晶文旦は、ハウス栽培でないとできないデリケートな果実です。 ・ハウスで丹精込めて育てた水晶文旦は、剥ぐのがおしいくらい綺麗な果皮をしており、あめ色に輝く透き通った果肉が、まるで水晶玉の様な所から、水晶文旦と名付けられました。 見ためにも美しい果汁たっぷりの果肉は、繊細で上品な甘み、うっとりする様な香りが絶妙なハーモニーを奏でています。 ・土佐文旦とは品種が違うため、収穫したての果皮は鮮やかな緑色で一見酸っぱそうに思えますが、中身は完熟しています。 ついつい何度でも口に運びたくなる、やさしく繊細で上品な味わいは、絶品のひとことに尽きます。 ・当園では、春夏秋冬四季折々の文旦を栽培販売しておりますが、水晶文旦は10月~11月が旬の秋の文旦です。 |
1月、剪定作業を行います。 樹は一本一本個性があるので、その個性をできるだけ平均化させるために樹によって枝の配分を変えなければいけません。 強い枝と弱い枝を切ったり残したりしながら仕上げていきます。 この作業は熟練されたプロじゃないとできない作業です。 肥料の元肥もしっかりやります。 特に有機肥料、動物性肥料(魚粕、骨粉、カニ殻)を中心に施肥すると、甘みの濃い風味豊かな味になるので、重要な要素です。 その後水やり冠水は徹底的に行い、土中に十分に水分を含ませ、発芽準備を施して加温開始です。 日中25℃、夜温18℃に設定して加温を続けること約40日で花が咲き始めます。
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3月、花が咲き始めると受粉交配作業が行われます。 当園では、ブンタンに付ける花粉は小夏の花粉を利用してます。 小夏の花蕾の、明日咲くという開いていない蕾を一つひとつ気が遠くなる様な数を取り、黄色の葯だけ採りだします。 文旦類は、自分の花粉では受粉しにくい特質があり、他の柑橘類(小夏や八朔)などの花粉を付ける必要があるのです。 耳かきの反対側にある梵天という羽毛の部分を使い、受粉交配作業をしていきます。 1本の樹に数百個と咲いた花の雌しべに、一つひとつ受粉していきます。 しかも、咲いた花全部に付けるのではなく、その中から枝振りのよい物を選んで受粉していきます。 かなり根気のいる作業です。
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受粉交配作業が終わり1ヶ月程すると、小指の先からピンポン玉サイズくらいになります。 日に日に大きくなりますが、早めに摘果作業をしないと共倒れになってしまいます。 1回目の摘果では、ひと枝に一つの果実の赤ちゃんを残し、後は全部切り落としていきます。大きくて形が丸いもの、傷が無い物を選びます。 2回目は、どの枝の実を残すか?という選択の摘果になります。 摘果作業は全部で3回行います。 一個の果実を美味しく大きく育てるには、100枚から120枚の葉っぱが必要です。 葉っぱは太陽電池の役目をし、太陽の光をたっぷり受けて、栄養を果実に蓄積します。 だから葉っぱの数に応じて実の数が決まるのです。 お客様のもとに届く水晶文旦は、選ばれた精鋭たちなのです。
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落とす果実も日に日に大きくなり、なかなか思いきった摘果ができないこともあります。 せっかくなった実を勿体ない、と思われる方も少なくないでしょうが、この作業をしないと果実が大きくならず、樹にも負担が増えて毎年収穫することができなくなるので、摘果作業は重要な作業の一つです。 受粉した数から残された数の割合は、50分の1の確率といってもほどで、大変貴重な1個として収穫まで大切に育てられます。
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選び抜かれた果実がある程度大きくなり、テニスボール大程度になると、黒いストッキングのようなネットを1個1個被せます。 ハウスにたくさん生っている水晶文旦ひとつ一つにネットを被せるので、手間のかかる大変な作業ですが、これも美味しい水晶文旦のためです。 このネットは、果実の日焼け防止としての役割もありますが、黒い色は太陽の光を吸収し、果実の中身が早く熟す作業を助長してくれる役目もあります。 ですので、水晶ブンタンは果皮が青くても果肉は熟していて、酸味の少ないマイルドな甘さが特徴の文旦なのです。
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20年以上培ってきた経験のもとでの、独特の水分遮断法(樹体内の養分を濃縮させることで糖度と旨みを増す技術)で甘みを増しますが、これ以上は企業秘密です! ここで水分を遮断しやすいように、ブンタンの樹は畝を作って植樹しています。
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水晶ブンタンは、交配作業をしてから210日前後で収獲します。
本来文旦類は、樹成りでならしておけばおくほど濃縮されて甘くなりコクもでますが、この水晶文旦だけは収穫の時期がずれると味が変わります。 酸味が戻り酸っぱくなったり、果肉が米粒の様に固くなったりと、デリケートな果実です。 210日で収獲しなくてはならないので、青いまま収穫します。 熟れてないように思いますが、果肉はあめ色で、しっかりと熟しています。 愛情込めて育て、厳選された水晶ブンタンを召し上がっていただくことで、私たち生産者にとっては何よりの嬉しい収穫になります。
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収穫して間もない時期は、上の写真のように果皮がみどり色で果肉も少し硬めですが、糖度は12度以上もあり、果肉は完熟しております。 新鮮で、プチっと弾ける美味しさが特徴です。 収穫後1ヶ月たつと、右の写真のように果皮が黄色くなってきます。 こうなれば皮も柔らかくなり、味もまろやかさを増してきます。 全体的に凝縮されますので、皮と実がくっつき剥きにくい場合もありますが品質には問題ありません。 収穫順に出荷しておりますが、10月下旬頃になっても収穫したばかりのみどり果皮を出荷させていただくこともあります。 きいろ果皮をご希望の方は、備考欄にお書き添えくだされば黄色く色づいた果実でお届け致します。 (その場合、お届けまでにお時間をいただくことがございます。ご了承ください。) |
■水晶文旦の等級と大きさについて |
・当園の水晶文旦の等級は「極選」「特選」「ご家庭用」の基本的に3つです。 ・「極選」は、見ためも美しく、園主が長年の経験をもとに選りすぐった100玉に1玉の最高級品です。大変希少なため、商品発送までにお日にちをいただく場合がございます。 「特選」は、見ための美しさとお味とを兼ね備えたご贈答に最適の高級品です。 「ご家庭用」は、ご贈答には向かない小さいサイズや形が不揃いなものです。ご贈答よりは糖度が少し落ちるものもあります。 ・水晶文旦の大きさは、大玉・中玉・小玉が主で、特大・小々玉もあります。 ・サイズの目安は、特大が約700g、大玉が約600g、中玉が約500g、小玉が約400g、小々玉が約300gです。 |
■カラーリングもワックスも使用しておりません |
・収穫してすぐのグリーン果皮の水晶文旦をカラーリングして(カラーリングとは、エチレンガスを使って人工的に青みをとり、追熟させる方法です)出荷される生産者さんもいますが、当園ではカラーリングはしておりません。ノンカラーです。 ・また、ワックスの使用もしておりませんのでご安心下さい。 |
■水晶文旦の発送期間 |
・10月上旬~11月下旬 |
■水晶文旦の保存方法 |
・発送解禁当初は新鮮なため、硬めで少し酸味がある場合がありますが、風通しのよい日陰で追熟させていただきますと徐々に完熟度が増し、日に日に果肉も柔らかくなります。お好みに合わせてお召し上がりください。 ・水晶文旦をラップか新聞紙に包んで、冷蔵庫の野菜室で保管していただきますと、約2ヶ月ほど美味しくお召し上がりいただけます。 |
■水晶文旦の食べ方 |
①文旦の真ん中に皮むき器(白)をあて、くるりと一周切れ目を入れて中身を取り出す。 ②ヘタのない方に指を入れて割り、ひと房ずつに小分けにする。 ③皮むき器(黄)の溝の部分に房の上端を入れてスライドさせ、房の綴じ目部分を切る。 ④白い皮を剥いて、果肉だけを取り出す。種を除けてお召し上がりください。
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■文旦マーマレードの作り方 |
・皮をよく洗います。 ・厚い白い甘皮(少しだけ残しても大丈夫)をはぐように取り捨てます。(黄色の表皮と白い甘皮との厚さが約5mm位の厚さになるように) ・約7~8mm幅の千切りにします。 ・水に浸して一晩置き、2・3回水をかえます。 ・新しい水に入れて火にかけ、1度沸騰したらそのお湯を捨て、水を入れてとろ火で皮が崩れるように柔らかくなるまで煮込みます。 ・好みの甘さになるように砂糖を入れて焦がさない焦がさないように混ぜ、水気がなくなったらでき上がりです。 |