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小川 洋子(11)中公新書(1)木村映里(1)岩波新書(1)チェ・ウニョン(1)アキール シャルマ(1)キム・エラン(1)原田 順子,北川 由紀彦(1)テア オブレヒト(1)高倉 浩樹(1)55%小川 洋子5%中公新書5%木村映里5%岩波新書5%チェ・ウニョン5%アキール シャルマ5%キム・エラン5%原田 順子,北川 由…5%テア オブレヒト5%高倉 浩樹著者グラフ上位10名
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最近の感想・レビュー

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シュナ
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冒頭に語られるある事情によって集められた、年齢も性別も職業も異なる人々が、それぞれの物語を綴る形のオムニバス。描かれるのはいっけん些細な場面だけれど、それぞれの人生にとって大きな意味を持つ出来事で、各話の末尾に付されたその人のごく短い紹介を読むとき、書かれなかったその人の人生に想いを馳せずにいられない余韻がある。社会の片隅につつましく生きる人たちの目立たない人生も、かけがえのない、傾聴に値する、奥深い物語に満ちている。読みながらそういうことを再認識させてくれる小川洋子の細やかで優しい目線が本当に好き。
シュナ
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上野公園のホームレス男性の生を辿る話。現在の上野公園の風景と主人公の過去の回想とを行き来しつつ、時おり挟まれる同い年の前の天皇とのコントラストが不条理さを際立たせる。精一杯努力して苦労して真面目に働いてきても、動けなくなって路上に行きつかざるを得ない生というのは、実はざらにあるし、そういう人たちと帰る家のある人たちとを隔てているのは、誰でも犯しうる過ちや誰の身にも降りかかり得る不運に過ぎなかったりするのに、個々の生への想像力を持たず、ただ疎外し排除し尊厳を踏み躙るこの社会や政治の酷薄さが悲しかった。
シュナ
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医療者の方が、社会的に弱い立場にある人たちとの関わりの中で考えたことを綴ったエッセイ。性的少数者やセックスワーカー、貧困者や性暴力被害者といった、様々な人たちの背景や事情への心の寄せ方がほんとうに細やかかつ丁寧で、読みながら自分の無知や偏見を省みずにいなかったし、彼らを取り巻く社会の課題に対しても、現場の制約を客観的に踏まえつつ、人を切り捨てない支援のあり方を考える姿勢が真摯で、他者と接するとき、社会と向き合うとき、これくらい細やかな目線と広い視野とを持ちたいという指針になる本だった。
シュナ
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政治学という切り口から女性差別を解説した(あるいは、女性差別という切り口から政治学を解説した)本。男女比の偏った日本の政治状況を、フェミニズムと政治学の諸概念、諸理論を取り上げて解説・適用しながら読み解き、問題点を描き出すことで、男性による権力独占と不可分の女性差別の構造を把握でき、さらに諸外国の政策から、女性差別を是正すするために日本が取り得る政策的な方向性も示される。社会構造というマクロな視点で女性差別を認識し、それを語る言葉を獲得する上で非常に役立ったし、フェミニズムの入門に必ず薦めたい本の一つ。
シュナ
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芥子粒のように小さく地上に張り付いた人々の生活を空から眺め、雲海の下に永劫の死を予感しながら暗夜を飛び続け、時に極地へ不時着して生還への過酷な彷徨を余儀なくされる。そういう職業としての初期の航空機パイロットは、人類史上かつてなかった視点から世界と人間を眺め得た哲学者であり詩人でもあって、作者のパイロットとしての経験を回想するこの本は、そこで語られる思索、出来事、現れる光景の一つ一つが神秘的で、それでいて人間的で、堀口大學の訳文もあいまって全篇の言葉が輝いて見える。何度も読み返す一番好きな本のひとつ。
シュナ
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内戦で混沌とする国の中で、最底辺の弱者として母を連れて彷徨う主人公は、彼の前に立ち塞がり自由を奪おうとする強大な国家に対して、ただ逃亡し、身を隠して生きようとする。その守ろうとする自由は消極的で、ために彼は餓死寸前の境遇にまで追いやられるのだけれど、それにもかかわらず、彼が荒野に種を撒き、作物を栽培して食べる場面は喜びに満ちていて、そこに確かにある絶対的な自由と尊厳には、強烈に惹きつけられずにいない。末尾の文章読み終えたときの得も言われぬ充実感。クッツェーはいつも、生を揺るがす強烈な体験を与えてくれる。
シュナ
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1939年から始まった朝鮮人の労務動員の実態を、公文書をはじめ史料に依拠して実証的に描出する本。日本人が忌避する危険で過酷な炭鉱労働に朝鮮人を駆り出すために動員政策が実施されるのだけれど、朝鮮での余剰労働力に対する正確な把握もないまま供出する人数を押し付けるトップから、その目標を達するために拉致同然の方法で朝鮮人を捕まえて連行し、残された家族を放置する末端まで、近代国家とは思えないほど粗雑な実態に呆れる。後の韓国社会、在日社会に残した爪痕も含め、日韓関係の基礎となる事実を把握する上で有益な一冊だった。
シュナ
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米国の政治・社会課題を、ソルニットの鋭利かつ洗練された知性が彫り出すエッセイ集。大統領選でのクリントンの戦いから社会を覆う女性嫌悪の実際を描き出す『ミソジニーの標石』をはじめ、マイノリティを迫害した偉人の銅像に関する争いから歴史との向き合い方を考える章や、ナイーブな冷笑主義者の思考を暴き出す章、民主主義における社会運動の意義と成果を力強く謳う終章など、米国の話題ながらも、僕らの社会もすっぽりと射程に入る英知の言葉に満ちていて、世界がより澄明に見える視力と、その世界に希望を持つ力を貰える一冊だった。

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読書データ

プロフィール

登録日
2015/04/18(2358日経過)
記録初日
2020/04/26(523日経過)
読んだ本
47冊(1日平均0.09冊)
読んだページ
13743ページ(1日平均26ページ)
感想・レビュー
14件(投稿率29.8%)
本棚
3棚
外部サイト
自己紹介

何の本を読んだかは、どう生きたかの証明でもあるんだ

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