9月末で閉店…惜しむ声受け近くで再開へ ごん堂秋葉ベース

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 長野市権堂町の旧イトーヨーカドー長野店前の広場に仮設店舗などが並ぶ「GONDO AKIBA BASE(ごん堂秋葉ベース)」が9月末に閉じ、近くに移転する。いったんはこれで活動を終える方向だったが、地元の人たちからの惜しむ声を受け、続けることにした。再開は11月ごろを目指す。引き続き買い物に困った人たちの対応や商店街のにぎわいの創出を担いたいとしている。

 移転先は、広場から権堂アーケードを挟んですぐ南側の駐車場「西沢パーキング」の一角を計画している。冷蔵庫などを備えたコンテナ型の仮設の建物が3棟あり、移転後も総菜や弁当などが並ぶ「ごん堂の冷蔵庫」とホットドッグ店は継続。生鮮食品を取り扱っていた市内のスーパーの出張販売は終了する。一方、さまざまな人のお薦めの本が読める「本棚カフェ」(仮称)を新たに設ける。

 運営する有志によると、ごん堂秋葉ベースを現在開いている土地の賃貸契約が9月末に切れるため、一時は活動を一区切りとする予定だった。だが地元の人たちから「残念」「続けてほしい」との声が寄せられ、方針転換した。

 ごん堂の冷蔵庫では、これまで1日当たり4店舗の飲食店などが弁当などを販売。新型コロナウイルス対策による営業時間短縮や外出自粛の影響で売り上げが厳しい中、店舗の販路拡大にもつながっている。広場では地元の有志らが催しを開き、まちづくりに関心のある若い世代との接点にもなってきた。

 権堂商店街協同組合はごん堂秋葉ベースの移転に当たり、費用の一部を負担する。理事長の市村信幸さん(74)は「商店街への集客やにぎわいづくりを期待している。新しい形でも頑張ってほしい」。

 旧イトーヨーカドーの建物は改築し、所有する長野電鉄(長野市)と綿半ホールディングス(HD、飯田市)が「綿半スーパーセンター権堂店」を来年春頃に開業する計画。ごん堂秋葉ベースを運営する有志の一人、箱山正一さん(47)は、この開業までは活動を継続したいとし「もし好調ならさらに長く続けていきたい」と意気込んでいる。

 ごん堂の冷蔵庫の移転後の出店者を募集している。問い合わせはごん堂の冷蔵庫(電話070・4100・0060)へ。

地域の人たちが思い思いに過ごす「ごん堂秋葉ベース」

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